小学校に入った頃、学校に行くのが嫌でメソメソ泣いたことがあった。友達に何か意地悪をいわれやしまいか、そんな不安から泣いていた。
洋服ダンスの鏡で自分の顔を見て、泣いた跡が友達にわかるのではと覘き。そして、泣き顔を確認すると、これは何か言われると思い泣く。さらに鏡を見る、もっとひどい顔になっている。あせりはつのり泣き顔はひどくなる一方。
あせり。不安の感情がどんどんと加速する不思議なメカニズム。
私は、よくこのあせりに悩まされてきた。小さいころ、心臓の鼓動を良く聞き、時々脈が飛ぶと、死ぬのではないかと不安になった。中学校の模擬試験のとき、あせって、殆ど0点をとったこともある。
30歳前半のことであった。体調を崩し、禁煙をすることになった。それでも、数ヶ月経ってまたタバコを吸い始めるなど、2-3回失敗した。
そして、何回目かの禁煙のときに、数週間してからどうしてもタバコを吸いたくなった。その時、固く禁煙を決意してからの一服と思い、ゆっくりタバコを吸った。
通常の理屈では、一服吸うと、また吸い始めるといわれる。しかし、不思議なことに、その一服は禁煙中の最後の一服となり、それから20年以上禁煙を通している。
酒をやめるよりはタバコをやめようという、強い信念?が禁煙を可能にしたのかもしれない。
宮本武蔵の五輪書、水ノ巻に(46ページ)「目のつけようは・・遠き所を近く見、近き所を遠く見る事・・・」とあった。
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五輪書は、岩波文庫(宮本武蔵著、渡辺一郎校注)を参考にしました。