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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

人類の歴史と宗教の歴史を妄想する!(縄文からの風! ⑧ 8/10)

2015-04-09 | 旅・雑記帳

 たまではあるが、死後の世界のイメージを話し合うことがある。幸福感の中で眠るイメージ。神仏と幸福に一緒にいるイメージ・・・。いろいろであるが、殆どの人は非活動的で、ある意味で無気力な静かな状態をイメージするようだ。

 あの世でも、この世の為に愛をもって奮闘努力するいうイメージを持つ人(わたしはこの少数派だが)は実にまれである。

 こうした非活動的なイメージはどこから来るのだろうか(死んでみないと判らないことではあるが)ずっと疑問であった。それが、「最古の宗教」(ジャン・ボテロ著 法政大学出版局)でかなりわかった。どうも、この静かなイメージはメソポタミア文明の有史以前、すくなくとも5,6千年前以前にあったようなのだ。

 そして、3500年前以降のセム族の旧約聖書の時代(コレヒトの言葉9.10 ・・・いつかいかねばならないあの陰府には仕事も企ても、知恵も知識も、もうないのだ。)にも、同じようなイメージがただよう。そして、われわれ極東の人たちも同じようなイメージが何となく文化としてもっているようだ。

 これは何の影響なのだろう。ジョン・ボテロ氏はメソポタミアの文字文化は4500年前(縄文中期)にエジプトを含む中近東全域にひろまり、おそらくオリエント諸宗教にも影響を与えたとしている。メソポタミアが起源なのか、あるいは5-6万年前に遡り、人類の祖がアフリカを出立したときの宗教に遡るか・・・は判らない。しかし、初めて文字を持ったメソポタミア文明の影響は大きかったのだと思う。

 以上は、死のイメージの話であるが、もう一つ。縄文時代にも必ずあった、呪詛や卜占についてだが。メソポタミアには演繹的卜占が発達したとされている。これは、後に占星術につながり、現代の科学にも影響を与えているものでもある。何々があれば、これはXXの予兆だ・・・簡単にいうと、そんなことなのだ。これは、日本書紀などを読めば山ほどと出てくる。年号の名前にまで影響を与えていることも。中国の宗教からの影響というのが一般的な説明だが、これはメソポタミア以前に遡る。かりに縄文人がメソポタミア文明を全く知らないとしても、それを後の時代に受け入れる準備は充分にできていたようだ。

こんな、ことを学んでいくと、私は人口の1%たらずのキリスト教信者であるが、何かこころの平安を感じるようになる。

*写真はウィーン大学のキャンパスから観える教会。縄文時代までさかのぼってあれこれ考えると、ちょっと違和感がある西欧文明もより親しみやすくなってくる。

 縄文からの風⑧ 8/10

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