物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

民主党の不評

2013-07-10 14:00:04 | 国際・政治

どうしてだかはわからないが、民主党は人々にとても不評だという。

子どもが東京で見たところでは、民主党の都議候補が街頭で演説していても立ち止まる人などいなかったという。

いま参議院議員選挙の最中である。今回もそうなのであろう。子どもは民主党は近いうちに消えてしまうのではないかと悲観的である。厳しい時代を経ないと民主党は生き返れないだろう。

だが、どの党もそんなに政策としていいことを言っているわけではない。それほどどこも変わっていない。憲法、原発などで少しちがっているが。

現在、学者も政治家もましてや一般の私たちも経済とか政治についてどうもいい見通しをもっていない。

特に政治家はその場をなんとかしのげばいいと考えているらしい。そこがはがゆい。根本的にこれからの日本をどうするかを考えなくてはならない。

先日、民主党の元衆議院議員だった人の話をごく小さなグループで聞いたが、その人も展望を持ち合わせているわけではない。

これは民主党の議員の誰もがそうなのであろう。だが、私は自民党の支持者ではないし、もし支持者であったとしても、有力な反対勢力があることはいいことだと思っている。

自民党に対する反対勢力ということでは都議選でかなりの復活があった、共産党であるが、この党の存在意義は認めているが、それにしても政治を担うことのできる主力の政党とは考えられない。

もし、野党勢力が与党に対して対抗するのに力を合わせることが必要ならば、場合によっては自党の候補者を立てることを止める決断をする必要があろうが、そういう様子は全くない。これではどう考えてもその反対勢力としての意義は限られてしまう。

大所高所に立てるようになってはじめて、主たる政治勢力としての認知が一般の人にされるようになるのであろう。だから、まだまだ共産党は柔軟性に欠けており、その存在意義はとても限定されている。


デモ

2013-06-25 11:00:35 | 国際・政治

最近の大きなデモの話題はイスタンブールでの広場の近くの公園の再開発に反対する、デモである。

もう一つはブラジルでのワールドカップの会場のスタディアムを建設するのに1兆6千億円(?)だったかの費用がかかる。人々には、地下鉄の運賃が上がったり、物価が上がったりして、生活が苦しくなっていることに対するデモである。

イスタンブールは2020年のオリンピックの開催都市として立候補している。同じく立候補している、東京の有力な対抗馬である。

イスタンブールのうたい文句は「アジアとヨーロッパとの懸け橋」である。これはなかなか魅力的なうたい文句で、東京からは離れている地方に住んでいる私などは東京よりはオリンピックの開催都市としてはオリンピックの目的にも適しているではないかと思ったりしている。

しかし、今回のデモでひょっとしたら、東京の方がイスタンブールに差をつけたかもしれない。

それはともかくとして、スポーツの祭りの誘致が必ずしも人々の生活に資していないということが読み取れる。

ブラジルでは大統領が地下鉄の運賃の値上げをあわてて撤回したそうだが、年間6%のインフレで生活が苦しくなっているらしい。いまコンフェデレーションズカップが行われているが、来年のワールドカップの開催が危ぶまれている。

FIFAは今のところ何とも言ってはいないが、急遽、他の国での開催を密かに検討しているかもしれない。

ブラジルはサッカーの盛んな国の一つであり、サッカーファンは多いはずだが、それでもやはり生活あってのスポーツである。

デモでの人々の民意は、ジャスミン革命とか呼ばれた、エジプトとか世界の至るところで最近は現れており、なかなか政府がコントロールが難しい。


人口は資源か

2013-05-04 13:18:00 | 国際・政治

今日の朝日新聞に「夏野 剛の逆説進化論」に人口減少を憂うるという記事が出ていた。

私は自分の子どものころは人口が8千万人くらいだったから、別に人口が減少してもどうってことはないという気持ちが強い。

確かに、人口が減少しない政治とか政策は必要だとは思うが、それをきちんとした政策にはされていないのだから、社会はまだまだ深刻に捉えてはいないと思う。

それに若者にきちんとした職さえ提供できないことを思えば、単に人口減少を危ういと言ってみてもはじまらない。むしろ生活を可能にする職を若者に提供できないことに大きな問題があると思う。

それに働く人口が少なくなるのなら、女性と老人にもっと働く場所と機会が与えれば、すむことである。

そういう機会と場所を与えられない社会であることの方が問題である。それに若者に非正規という職しか提供できないことが一番の問題である。だから、夏野さんの議論は通り一遍ではないか。

もしか、企業が世界の賃金の安いところに進出してようやく利潤を得ることができるとするならば、それは一時しのぎとしては許されるかも知らないが、いつまでも続くはずがない。

資本主義の本質はどうであれ利潤を上げればいいのだが、しかし安易なやり方でしか、国の経済を成り立たせるという知恵がないということにむしろ日本人としては失望をしている。

もう少し知恵のある方法を考えられないのか。これはもちろんマネーゲームで利潤だけが上がればいいという考えを拒否するものである。だから私は経済至上主義ではない。

人口問題に戻れば、北欧の国スウェ―デンが人口の少ない国だということは知られている。だが、その国がうまくいっていないという人はあまりいない。人口が少なくなれば、福祉の一人当たり負担は大きくなるだろう。そういうことは当然である。

ダウンサイジングを防ぐという政策も大事だが、人口が減少すれば日本の国が立ちいかなくなるという意見には組しがたい。

もっとも円安によってあまり輸出が進むとは思えないという意見には賛成である。また、コンパクトシティ構想も賛成である。

田舎で裏山が崩れたりするかもしれないところに住んで、そこに電線で電気を送電してもらう必要は本当はないかもしれない。

こういうことを言うとそこにしか住めない人を無視をしていると言われるのだろうが、そういう人をコンパクトシティに住まわせる費用はしたがって社会の負担となる。その方が結局のところ社会全体の費用が安上りだというのならば。

ヨーロッパでもフランスは出生率が2を超えた国として知られている。これはそれなりに子どもを育てやすい、環境をつくってきたということであり、国情はもちろん日本とは全く違うが、やりかたがないわけではない。

繰り返すが、人口減少だけが危機であるわけではない。むしろどうやって若者の雇用を安定的に守るか、こちらの方が大切ではないか。そのためには教育が大切かもしれない。

東日本大震災の後で、私は日本がいかにlow-tech-landであるのかという実体を知って、むしろショックを受けた。うまい水産物がとれなくなったとか、コメやその他の農産物をもし生産しても放射線汚染のために売れないかもしれないとか。そういうことがもろに表に出てきたので。

もちろん、これらの生産物がどうでもいいということではない。ショックを受けたのは日本は実はそういう農水産物にとても依存してきたのだという事実を知ったからである。

high-tech-landの日本というイメージは、日本人はもちろん世界の人も日本に対して持っているのであるが、そうではない側面もとても大きいのだということを私たちは認めねばならない。


小熊英二さんの意見

2013-04-25 12:03:00 | 国際・政治

日本の政治についての意見を今朝の朝日新聞で小熊英二さんが述べていた。

それによると日本の国民で自民党の支持者は30%であるという。

後の70%は自民党の支持者ではないが、この70%の人は現在の争点である、憲法、原発、TPP、消費税の4つの大きな争点について賛成、反対にそれぞれ分かれているので、16通りに意見が分かれている。

それならこの7割の国民の意見は自民党の支持者の30%には政治的には勝てない。なぜなら、1/16=6.25%にしかならないからである。

彼はそういう状況は6月の参院選後も最低3年間は変わらないので、そこで各自の周りでの地についた議論が必要となるし、それしか日本の社会を変えられないという意見である。

それはそうかもしれないが、上に述べた4つの争点についてもう少し論点を整理して1/16に分かれることを防ぐことはできないのだろうか。

少なくとも上の論点の2つについて一致する者の協力が得られれば、0.75*0.5=0.375となり、30%の自民党支持者よりは多くなる。

もっともこれは単純な算数であるから、こんなに単純なことが起こることは大抵は起こらない。

しかし、すでにTPPに参加することは既定の事実だし、消費税もすでに決まっているから、論争は実際には前の二つしかない。

個人的にいえば、TPPも消費税もなかなか厳しいと感じてはいるが、この二つについて蒸し返すことは多分もうできない。

消費税を蒸し返すとすれば、消費税なしでどうやってこれからの日本の財政を切り抜けるのかについて、さらなる展望をわかりやすく国民に提示することが絶対必要である。

それとは違うが最近靖国神社への参拝の国会議員数が史上最大になったとかで、中国とか韓国の反発を受けている。世界から見たときの自分の立つ位置の意識もできない、議員を選んだ覚えはないのだが、それでもそれは日本の国民のだらしなさを示しているとすれば、恥ずかしい。

実は小熊さんの意見で4つの争点について16通りに意見が分かれるというところに私は一番関心をもった。一瞬どうして16通りになるのかなと考えたのであった。

いうまでもなく、憲法に賛否の2通りあり、原発について賛否の2通りがあり、TPPについてやはり2通りの賛否があり、最後の消費税について2通りの賛否がある。

だから、2*2*2*2=16通りの可能性がある。ということで16通りが出てきたのはいうまでもない。


北朝鮮は戦争をしたがっているか

2013-04-13 13:34:30 | 国際・政治

木曜だったかのNHKのニュースをちらっと見ていたら、武貞さんという、北朝鮮の政治の専門家から話を聞いていたが、北朝鮮が他国に対してたとえ「戦争が勃発しても知らないぞ」と世界に警告を発しているにもかかわらず石油等の備蓄には精を出していないということをこの専門家は述べていた。

戦争を自らが起こすときには最低半年分の石油を備蓄するのが普通だという。それを行わないときには戦争を起こす準備が十分にはできていないとみなされるという。

誰も戦争が起こってほしいとは思っていないが、それでも最近の北朝鮮当局の危機発言では今にも戦争を起こしそうに聞こえる。だが、それは多分に間違いだろうという。こういう戦争を起こすためにはやはり物理的な準備が必要である。

それに一度アメリカをミサイルで攻撃でもしたら、そのときは朝鮮人民共和国の滅亡を覚悟しなければならない。その覚悟まであるかといえば、そこまで北朝鮮の指導者たちは無分別ではあるまい。

もっともミサイルの発射や核爆弾の実験等はありうるという。

日本が1941年にアメリカと戦争を始めたときにもアメリカの歴史家などはそれほど日本の政治家が無分別だとは思わなかったという。だから、戦争を始めるのは簡単だが、それをどう終結するのか。その結末を予想しないで戦争を始める政治家は政治家の名に値しない。

いずれにしても戦争を始めることがいいことでないことは言うまでもないが、それにしてもなかなか先が読めないときであることは間違いがない。

いつもテレビでドラマを見たり、または映画館で映画を見たりするとき、面白く話を展開させるのはできるが、それをどう終わりにつなげるのかが難しいのではと思いながら見ている。


良い戦争はあったためしはない

2013-03-21 12:46:56 | 国際・政治

「良い戦争と悪い平和はあったためしがない」とはB.フランクリンの言った言葉だそうである。今朝の朝日新聞の天声人語で知った。

これはイラクへのアメリカの攻撃の戦争とそれを支持した小泉元首相を批判した文章でもあった。もっとも新聞の常として真っ向からこの戦争を批判した形にはなっていない。

天声人語の担当者は朝日新聞でも名文家で、その見識も高い人である。大抵外国への特派員を経験した人で、その視野も日本人としてはなかなか広くて、狭隘な視野の持ち主ではない。いつもなんらかの示唆を得ることが多い。

1月の私たちの雑談会で、フランクリンのことを知人のT先生から話を伺った。フランクリンは外交官としても政治家としても、また科学者としてもユニークな人物であったらしい。

そういえば、日本でもその人間性とかでも高く評価されている、物理学者のC. N. Yangがこのフランクリンが大好きで、そのためにフランクリン・ヤンと呼ばれていたとかである。

この Yangはノーベル賞をとった、素粒子の弱い相互作用でのパリティーの破れの研究とか、Yang-Millsによるゲージ理論とかで有名でもあり、統計力学の分野でも有名であるが、ハード・ワーカーとして知られている。

Yangは1965年に京都で行われた、中間子論30周年の国際会議の後で、イギリスの物理学者のKemmerと一緒に広島大学の素粒子論研究室を訪れたことがあり、そのときに私は学生だったので、コロキュウム室で先生方と一緒にYangの話を聞いた。

彼は中国人であるから、漢字を読めるので、小黒板の週の予定表にあった散乱の字をみて、あれはScattering theoryのセミナーですねと聞いた。

後で、彼の小さな著書「素粒子の発見」を研究室の図書室に送ってくれた。林一さんの訳本がみすず書房から出たのはその後だった。


コンクラーベ

2013-03-02 11:53:30 | 国際・政治

カソリックの法王が2月28日に600年ぶりに生前退位されて、新しい法王を選ぶための会議が開かれるという。

この会議をコンクラーベという。どうも法王を決めるための会議が長く続くので「根競べ」だという日本語の冗談も聞かれる。

いつかドイツ語のクラスでR氏から部屋を閉め切って、つぎの法王を決めるための会議と投票をするとかだと聞いた。そのときの印象ではラテン語でコンクラーベは閉じ込めるというような意味だととった。

今朝、このコンクラーベの綴りを調べようと思って伊和辞典を引いてみたが、見当たらなかった。それで広辞苑を引いてみたら、ちゃんとあった。conclaveであった。

一度、綴りがわかったので、もう一度伊和辞典を引いてみたら、ちゃんとこの同じ綴りで出ていた。それならと思って英和辞典を引いたら、発音はちょっと違うようだが、やはり載っていた。ではと思って仏和辞典を引いてみたら、これにも載っていた。では独和辞典にもと思って引いてみたが、私のもっているいくつかの独和辞典には載っていない。

「閉める」とはイタリア語ではchiud'ereというが、フランス語ではfermerであろう。fermer la porteなら、「戸を閉める」であろう。fermer les yeuxは「目を閉じる」である。どうもconclaveを連想させるようなところはない。

ドイツ語では普通には閉めるはschliessenであり、開けるは"offnenである。もちろん、zumachenとかaufmachenともいう。こちらの方がよく使われる言葉machenに関係していて、日常用語Umgangspracheであろう。

"offnenに対応したフランス語なら、ouvreであろうか。そういえば、Au claire la lune(月の光に)というフランス語の童謡にouvre-moi ta porte, pour amour diex(ウーヴル モア タ ポルト、プール アムール デュウ)という一句があった。「後生だから、あなたの家の戸を開けてください」という意味だったろうか。

ちなみに、コンクラーベの意味を広辞苑では「ローマ教皇選挙会。枢機卿団で構成。元来、選挙期間中の干渉を防ぐために枢機卿団が閉じこもる囲いの意」とある。


イタリアという国

2013-02-27 13:14:46 | 国際・政治

イタリアの政治が流動的になってきたために世界の経済が雲行きがちょっと怪しくなってきた。

これは先日の選挙の結果として上院で過半数を占めた政党がなくなったために政権を担える政党が見当たらないということからくるらしい。

その影響はすぐに1ドル92円の値をつけていたのが、90円の円高に振れて、株式が下がった。もっとも円高がどのくらい悪いのかということは経済学者でもなかなか意見が同じというわけにはいかないらしい。

今日の朝日新聞で、一ツ橋大学大学院の教授のある先生のインタビューが出ていたが、アベノミックスに反対とは言わないものの、その効果は必ずしも賛成しかねるという風であった。

これは私の取り方であるから、インタビューされた人の本意ではないかもしれない。経済学は個々の政策には無力という感じがつきまとう。大きな流れとしてはいいけれども。そこが自然科学とは違うところだという。

決定論的な自然観というのは普通の人には当然なのだろうが、自然科学だって電子の振る舞いを古典力学的な意味で予測することはできない。これは量子力学をちょっと学んだ人ならだれでも知っている。

だが、それでも量子力学は有用である。そのことは疑いがない。そういうような状況がある。それと同じことが経済学にも言えるのだろうか。だが、個々の政治政策とか経済政策とかになるとこれはなかなか一意的に言えないということだろう。

新聞にイタリアの簡単な図が載っていたのをつくづく見たら、この国が長靴の形をしていると言われる所以が分かったように気がした。工業圏として知られている、ミラノとかトリノを中心とした北イタリアと農業を中心とした南イタリアとに分かれている。

一般にやはり南イタリアは貧しくて、北イタリアは富んでいる。前首相のベルルスコーニの支持地帯はミラノを中心にした地方と南イタリアらしいが、それ以外の北イタリアは中道左派の支持地方らしい。

ナポリはローマよりも南だということを今回この地図を見て認識した。

それにしても安定化へと向かっていた世界経済が一挙にまた流動化するだろうか。


Zuviの廃止

2013-02-20 11:37:35 | 国際・政治

最近、ドイツでZuviが廃止されたことを知った。

ZuviとはZuvildienstの略で兵役代替義務である。ドイツではWehrdienst(兵役義務)があったが、それを良心的に忌避する人にこのZuvildienstが課せられていた。

ところが、数年前にドイツでもこの徴兵制度がなくなった。それに伴い、このZuviもなくなったらしい。

何十年も昔のことだが、当時の若者に聞いた話では兵役義務で8か月かの期間Bundeswehrにつく。そのときに機関銃を抱えて、何キロも行軍させられて、これはとてもつらいのだということであった。

だから、兵役義務の拒否者が出るのはどうもしかたがない。そしてそういう人たちのためにZuviがあった。

病院とか、養護施設とか介護施設でやはり8~10ヶ月働くことが義務付けらていた。ところが兵役義務がなくなったので、このZuviもなくなった。

兵役義務のことをKriegsdienstというと覚えていた気もしたのだが、この語だと今でもドイツはどこかの国に戦争を仕掛けるように他国からは思われるかもしれない。それで、多分いまではWehrdienstというのだと思う。自分の国を守るのなら、他国の市民だって文句はないだろうから。

その点、安倍首相が自衛隊を軍隊と名前を変えたいと言っているのはおかしな話である。彼の言だと、他国民が自衛隊を軍隊と言っているからといって、それに合わせるために軍隊と名前を変えたいというのは他国民の神経を逆なでするようなものだろう。

なぜなら、自衛隊という名は少なくとも侵略のための戦争はしないという宣言だからである。ところが軍隊と名を変えるのなら、どこか他国に出かけて戦争をしてもいいという意思表明のように思われるからである。

そういう微妙なこともわからない人には外交などはわからないであろう。


外交のヒント?

2013-02-07 11:35:07 | 国際・政治

いま、日本にとって中国が話題となっている。その多くはあまり好ましいものではないが、ここでこんなことを考えてみた。これはあくまで一つの考えに過ぎないので、実現が可能かどうかはわからない。

それは最近中国の大気汚染が深刻であるということである。ニュースによれば、PM2.5とかいう微粒子が大気汚染の根源だとかだそうである。

そしてこの大気汚染は中国の国民の中で約6億の人が影響を被ると聞く。それだけではなく、影響はそれほどではないものの日本にも影響を与えている。

それで、日本の大気汚染の防止技術が本当に先進的であるのなら、その技術を無償で提供することは考えられないのだろうか。

こんなことを書くと今のような中国政府や中国軍の日本の領土を脅かすような状況で何を言い出すのだとお叱りを受けそうである。

中立的と思われる新聞とか、テレビとかもなかなか中国には厳しいこのご時世である。だからこんなことを言い出すとなんてやつだと思われかねない。

このブログがもしかして、そう思うような人たちに攻撃されるのは本意ではないので、このブログの読者が冷静な判断をされる人たちであることを願っている。

おかしな主張だと思われる方が出るとは思うが、これは一連の領土論争とかその他の中国の行動をも考慮に入れた、それの緩和策のつもりである。

あまり詳しくは述べられないが、そういう考えを持つ知恵のある人が政治家とか外交官とかその他の各界から出てほしいと考えている。


国民栄誉賞

2013-02-01 12:00:02 | 国際・政治

国民栄誉賞を最近亡くなった大鵬に与えようと政府が検討しているという。これは世間の人気取りの最たるものだが、大鵬の功績を考えたら、誰も反対する人はいないだろう。

それはともかく大鵬に国民栄誉賞を贈るのなら、亡くなってしまったいまではなくて引退した直後に贈るべきだったろう。遺族にはありがたい話かもしれないが、本人の喜ぶ姿を見たかった。

そういうことを妻に言ったら、栄誉賞は国民の納得が得られないといけないから、今になってしまったのだろうと言う。日頃すべてのことに厳しく批判的な妻にしてみたら、おとなしいことである。

やはり、そういう意味で国民栄誉賞の出し惜しみであって、もっと早く大鵬に国民栄誉賞を与えられるべきであった。いま与えようということに政府の国民への人気取りに嫌気がさす。


日本の常識、世界の非常識

2013-01-18 13:40:17 | 国際・政治

昨夜のドイツ語のクラスで、先生のR氏からドイツでの免許証の更新は何年と聞かれて、lebenslang(一生続く)と答えたら、これはやはり他のクラスのメンバーにも驚きだったらしい。実はそういった私もひょっとしたら、違ったかなと思ったくらいだから。

日本では免許証の更新は3年とか5年とかが普通であるから。でもドイツでは一度車の免許を取ったら、死ぬまで事故とかを起こさない限り、有効であった。ところがそれが15年ごとに更新をするようになるとかいうニュースが最近あるらしい。

ここで言いたいのは、日本で普通のことでも外国では必ずしも普通のことではないということである。そのようなことをいくつか挙げてみよう。

大学入試のための入試センター試験が明日から始まるが、フランスとかドイツでは大学は入学試験をしない。その代わりに大学入学資格の試験がある。フランスではバカロレアというが、ドイツではアビトューアという試験に合格すれば、大学に入学できる(これはいつかも書いたGrandes 'Ecolesを除いての話である。フランスでエリートを養成する大学は入試がある。それもきわめて難しい試験がある)。

とはいうものの、バカロレアの成績があまりよくないと志望の大学の学科に入れないこともある。

ドイツでは診療所で診察料を払う必要がない。これは日本で必ずいくらか診察料を払う必要があるのとはまったく異なっている。ドイツでも一時期だけ、診察料として10ユーロを払うというシステムにしたそうだが、ドイツ人に納得を得られなかったという。

これは、健康保険料を多額に払っているのになぜまた診療所で費用を払うのかと大多数の人々が納得しなかったからだという。だから、診療所で患者がお金を払うことはないという。

大学は学生の就職の世話や斡旋をしない。日本では特に伝統的に工学部では教員の義務の一つに学生の就職を世話するということがある。また学生によると3年生の秋ごろになるとそろそろインターネット等で、会社の状況を調べたりしてもう学業に手がつかない学生が結構いる。

卒業証明がないとドイツでは就職活動ができないので、学業途中で就職活動にのめるこむことはない。もっともいずれかの会社に出かけて実習を行うので、それがもとで企業への就職の手がかりとなることはあるらしい。

大学での授業料はドイツとかフランスでは原則として無料である。ただ、最近のドイツでは州によっては低額の授業料をとるところもあるが、それでもまったく授業料を取らない州もある。フランスでは無料のようである。

高速道路の通行料金はドイツでは無料である。ただ、これも最近トラックのような貨物を運ぶものには料金をとる場合もあるらしい。フランスではしかし高速自動車道は有料である。

休暇も州ごとに異なっていて、一年の夏休みの期間も州ごとに異なる。アウトーバーンが一斉に渋滞することを緩和すること目的に設定されている。一昨年だったか日本でも観光庁長官の溝畑さんが地域ごとに休暇をずらす制度を導入しようとしたが、反対が多くて頓挫したらしい。


南方週末

2013-01-11 12:02:14 | 国際・政治

広東省の新聞「南方週末」が記事を宣伝省に書き換えられたということが新聞の話題になった。それを釈明するような声明を多くの中国の新聞社が半ば強制的に出さされたとか新聞で読んだが、北京の新聞「新京報」だけがこの釈明を出すことに抵抗をしているとこれも新聞報道になった。

そして、これに従わないと廃刊だとか新聞社の閉鎖だとか当局に脅しをかけられているという。それに反抗して編集長が辞職をするとかしないとか。

もちろん、これは立派な行為ではある。が、日和見かもしれないが、ある程度は突っ張ることは必要だが、限度を越えて突っ張らないことが必要ではないかと思っている。

これは記者とか編集長が辞職して記事がまったく書けないどころか、生活にも困るという事態は避けた方がいいという判断からである。

確かに時代を作っていく人たちの献身的な尽力で社会がよくなっていくことは間違いがないが、それでもあまりに大きな犠牲は決して得策ではないのではないと思っているからである。

そうかといって自分の地位を守るだけに汲々とすればいいと思っているわけではない。ある毅然とした態度は必要であるが、小林多喜二に見られたような、官憲によって虐殺されるという事態は避けるべきだという判断である。もっとも詩人の高村光太郎に見られたような当局への迎合は見苦しい。最低、沈黙を守るというぐらいの抵抗はするべきであろう。

それはともかく、10年の時間を経ると10年前には考えられなかったようなことが実現するものである。そういう時代というか歴史を見通すことも大切な判断ではないかと思う。

今日の新聞によれば、新聞「南方週末」の宣伝省への抗議は受け入れられて、記事の事前検閲は宣伝省から取り下げられたらしい。それで、徐々に記者たちも元の職場に復帰をしているらしい。これは中国では過度に政治的な判断が入っているためらしい。

これからも中国に限らず、日本においても波穏やかということはないだろうが、こうやって少しづつ時代は社会は変わっていく。だが、果たして日本の社会は逆コースから戻れるのだろうか。心配なことである。


北朝鮮ミサイル発射

2012-12-12 10:52:47 | 国際・政治

いまラジオで北朝鮮(朝鮮人民共和国)が9時49分頃ミサイルを発射したと、政府が発表している。

フィリッピンの近くの洋上に落下したという。発射実験は成功と言っていいのだろう。このことは国際政治の上からも不安定要因となるかもしれない。

日本の国民への被害の報告はいまのところないというから、不幸中の幸いというべきだろうか。北朝鮮はこれを人工衛星の打ち上げだと言っているが、これは人工衛星のためと国際的には思われていない。事実上の長距離ミサイルの開発だと思われている。

もちろん、将来的にはこのような実験は人工衛星の打ち上げにももちろん資するだろうが、軍事的な意味をももっている。だが、それはそれとしてすぐに北朝鮮が好戦的な態度を取リ続けるとは思わない。なぜなら、やはり北朝鮮は小さな国であり、もし大国がその気になって戦争をしかければ、生き延びてはいけないからである。

挑発的な国際政治(そのことがいいとは思わないが)を行うとしてもその影響はそれほど大きなものではない。そこを見誤ってはいけない。日本国内には中国や韓国、ロシアとの国境問題から、軍事的な増強を目指す勢力があり、これは国内重工業の軍事産業と無関係ではない。


反原発・消費税増税・TPP

2012-11-27 12:55:08 | 国際・政治

12月に行われる、総選挙のために新党がぞくぞくとできている。そして争点は上の3つに収束するらしい。

昨日、新たに滋賀県県知事の嘉田さんが新党とはまだ明言されなかったが、反原発を標榜する新党のまたは新勢力の立ち上げを示唆された。嘉田知事は美人の学者知事である。

新しい話題を集めることは間違いがない。反原発は大多数の市民や国民が願っていることだが、それも産業界を中心にして反原発の勢力が増えることに対して懸念の声がある。

確かに反原発以外に方向はないだろうが、問題はどう原発なしの状態に接続するのかが問題なのであろう。そこを語らなくてはならない。

消費税に賛成する人は本当はいないのであろうが、そう言ってしまってはどうやって国の財政を立て直すのかその方策が考えられない。だから仕方なく賛成しているというのが真相であろう。だから、消費税反対を唱えてどうやって国政を立て直すのかその方策の提言がなくては現実的ではない。

もっとも消費税を公共事業に使うとかは論外であろう。産業の振興は消費税以外で考えられないと政策としては本末転倒で知恵がなさすぎる。

TPPは一番私にはわからないものだが、TPPに入っても入らなくても、どちらにしてもこれからの経済とか産業は大変だろうなという気がする。

社会主義が破産してから、資本主義が勝利したと一時いわれたが、そうではなくてやはりどうしたらいいのかのアイディアは世界中の誰も持てていない状況ではないのだろうか。

そのときにめちゃくちゃな論理で幻想を振りまく人がある党の総裁になった。また、もっと変な人も居られる。そしてそういう人が人気があるのだから、困ってしまうが、それが私たちの知的なレベルかと思うと自分を省みて恥ずかしくなってしまう。

しかし、そうは言っても誰も明確な現在の困難から抜け出す明確のアイディアと政策を持ち得ないのだから、仕方がないのかもしれない。