物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

カンパ

2010-08-12 11:58:36 | 国際・政治

参議院議員Aさんがまだ候補者であったとき、1万円だけだがカンパをした。これを政治献金といえば政治献金である。私は懐が乏しいのでそういう資金をもともと持たないのだが、この方とは面識がある上に以前に個人としてではないがお世話になったことがある。

それだけでなく、この方は見識があり、地に着いた考えの持ち主である。Aさんのブログを見たら、月に50万円も事務所の維持費用がかかるとのことで、彼はけっして変なことをしない人だと信頼をしているのだが、政治に志すことはこれだけ経費もかかることだと知った。それで、いくら少額でもないよりはましで、助けになるかと思い、少額だがカンパをした。

Aさんは2回の落選の後に今回の選挙でめでたく当選を果たされた。なんらの「地盤、看板、鞄」がない方が政治を志しても2,3回くらいの落選をしないと政治に関与することはできるようにはならない。

このAさんから、当選後に「支援者の方々へ」という手紙をもらった。これはもちろん手書きの手紙を印刷したものではあるが、この手紙を見ると字が丸っこい方で、この人の温かな人柄を表しているように思われた。


大不況をめぐって

2009-11-30 11:41:03 | 国際・政治

「大不況をめぐって」という題での土曜日の雑談会だったが、リポーターのNさん曰く。ものづくりをほったらかして金融だけで利潤を上げようとしたアメリカ資本の失敗ではないか。やはりものづくりを基盤にもなたない経済は危ういとのことである。

経済はもうこれからは好景気というのは期待できないが、それでも買い替え需要はなくならないし、生活の変化によって少しづつ買うものが変わっていく。たとえば、エコ的な車に変わるとかである。

また、日本においては縦割り行政がやはり問題ではなかろうかというようなことが発言された。


アフガニスタンの現況の実体論を

2009-10-13 11:42:40 | 国際・政治

岡田外相がアフガニスタンとパキスタンを電撃訪問したが、新聞の報道もこれらの状況に関してどうも現象論的記述だけで実体論的な報道がほとんどない。これでは対策も考えようがない。

もちろん、日本人がその地帯に行ったら、拉致されたり、殺されたりするので行けないから現象論的な議論に終始するのはしかたがないのだが、誰も実体論的なもう少し突っ込んだ議論をできる人はいないのだろうか。

これは現地に近いアフガン人とかパキスタン人でこういうことを客観的に公正な立場でレポートできる人は皆無ということを示しているのだろうか。

そこらあたりが知りたいことである。またはタリバーンの意見とかを聞ける立場の人はまったくいないのだろうか。そこらあたりが現状の報道ではまったく不毛な気がする。

タリバーンがかなり偏狭な立場をとっているらしいとは聞くが、それは本当なのだろうか。またなぜタリバーンが勢いを得ているのか。それはなんらかの理由があってのことに違いない。

理由があるのなら、もしタリバーンのアフガン支配が望ましくないのなら、その理由をなくすことしかない。タリバーンが勢いを得る理由がアフガンの現政権の腐敗にあるのなら、そこを正すように助言をしなければいつまで経っても同じことの繰り返しであろう。

いくら外国から財政的な援助をしても底に穴の空いたタルみたいなものである。さらに、マスメディアの報道に携わる方たちはその辺をどう考えているのだろうか。


副大臣

2009-10-09 12:35:20 | 国際・政治

副大臣という職は民主党の政府になってできたわけではないが、前の政府ではその影は薄かった。ところが今の政府になって副大臣も重要な職であるという印象をもってきた。

というのは先日のNHKの討論会で二人の副大臣がゲストとして出てきて、彼らの言うことが一々もっともでバランスの取れたものであったからである。確かに世の中は変わってきているという印象を多くの人が持ったのではあるまいか。

朝日新聞の記事でも記者の名も女性記者が多くなっているし、なかなか世の中は変わらないという一方で変わってきている面もある。だから、現在の派遣社員の増加でまた首を切られて職と住居とかつ生活の保障を失っているという状況も変えられるはずである。

ホームレスの人の増加も心配であるが、一方でそのホームレスを支援しようとしている人もいるのは頼もしい。

「官僚」支配から「過去官僚」支配に変わっただけだと揶揄されているが、それでも新しい芽が出てくると世の中に希望を与える。願わくば派遣社員の生活を保障するような制度の設立を望まずにはいられない。


政治偶感

2009-09-09 10:33:54 | 国際・政治

民主党が衆議院で多数をとったということで、最近はテレビに出てくる政治家がぐっとかわってきた。民主党の政治がどういうものになるのかというので民主党の政治家に話を聞くというスタイルの時間がニュース番組でも増えたが、今まで聞いたり見たりした範囲では意外に民主党は首尾一貫していてしっかりしているということである。

もちろん、皆が皆というわけではないのだろうが、一応主張は信頼してもいいと思われる。後は実際にどういうことをやれるかであろう。「民主党は頼りないから政権を任せられないなどと誰が言ったのか」という感じである。

実際の政治にはいつでもどこでも利害が対立するのでそう簡単ではないだろうが、しかし、政権交代の選択は今のところ間違っていなかったと判断する。

結局、一昨年の参議院での選挙があり、このときに与野党の議員数が逆転してそれまで知らされなかった政治の情報が流れるようになった。それで、どうも裏があっても国民は知らされていないのではないかという感じを国民がもってしまった。

昔から、「民には知らさず統治する」という考えが為政者の中には抜きがたくあったのだが、それをある意味で一昨年の参議院での選挙が打破してしまった。もうこうなると後戻りはできない。ということで今回の選挙結果となったように思う。

このブログは政治については基本的に取り上げないことにしてはいるのだが、例外も時には許されよう。


女性議員

2009-09-01 11:01:57 | 国際・政治

今回の選挙で女性議員が40名くらいに増えたという。それでもヨーロッパ諸国にはまだはるかに及ばないのだという。日本では今では死語になってしまったかもしれないが、頼りないものとして「女、子ども」という語があるが、外国ではそうではない。

しかし、このごろの日本女性は元気であるし、また今度の選挙にしてもたとえ選挙に破れても「女性だからまあいいや」みたいな感じもあって(すみません女性議員さん、落選候補さん)、逆にもし選挙に通れば鬼の首を取ったように喜べる。

男性が元気がないのが悪いのかもしれないが、普通に男性の感じるプレッシャーを女性ということであまり感じずに済むというメリットは、女性を軽んじるわけではなくてあるのではないか。

世界的にも日本の女性の評価は男性に比べて高い。もっとも日本女性の評価が世界的に高いのは欧米の女性のあまりの強さに世の男性が辟易しているせいかもしれない。それだとあまり手放しでは喜べない。

ある知り合いの女子高生が昨年から今年の前半にかけてドイツの高校に留学をした。この方のおばさんにカナダ留学の経験のある方がいるとも聞いたので、そういう素質もあるのだろうが、それだけではなく、女性のどこにでもなじめるという特性からこういう私たちにとってえらく思い切ったと思えることができるのかもしれない。この女子高校生のお父さんとお兄さんにも一度会ったが、特に特別の感じの親子とは感じなかった。

もちろん、世の中にはある種の勇気を持った男性もいて、私たちにとって法外と思われる、チベット仏教を信じるようになる人までいる。この人は高校を出て北海道の牧場で数年間働き、その後に大学に入ったという。

数年後に大学に行きたいと思い出して、そういうことを周りの人に言ったら、ほとんど皆に反対されたという。それはそうだろう。高校を出たときに大学へ行ったほうがいいよとの助言を聞かないで牧場で働くことを選択したのだから。

そのうちにチベット仏教に帰依するようになったという。こういった勇気のある人は日本女性には限らないのであるが、日本人の場合には女性の方が多いような気がする。


政権交代

2009-08-31 11:40:50 | 国際・政治

「政権交代があるのではないか」とは新聞がこのところ書いていたところだが、本当にこれが起こるような票が多量に出るとは思わなかった。これは、しかしそれくらいどうも世の中は閉塞感に満ちていることを示しているのであろう。

「どうしたら、生活がよくなるのかの処方箋は誰にもないようだが、新しい政権をちょっと任せてみたい。もう今までの惰性はあきあきだ」というのが国民の声なのだ。

アメリカのブッシュからオバマに大統領が変わったことも間接的に日本にも影響を与えているかもしれない。あれほどかたくなで国際協調を嫌ったアメリカの百八十度の転換であった。

日本では60年以上も自民党政権が続いてきた。それが簡単に変わるものかという気持ちも一方ではあったが、ものの見事にひっくりかえってしまった。これはすべて一票の積み重ねではあるが、すごいものである。

人々は民主党がいい政治をすぐに展開できるとはどうも考えてはいないらしい。だが、現在では新しい勢力に政治を任せてみたいという気持ちであろう。どこか新しい政策がでてくるのではないか。そうだとするといままでの政策についての先入観が打破されるということで、これから行き詰ったら、いつでも再シャッフルすればよいということであろう。

そういうことの経験をもったということだけは少なくともすばらしいのであろう。それ以上を期待することは過剰な期待かもしれない。

私が生きている間に政権交代が起こるという慣行が定着するかどうかはわからない。が、しかし、そういう慣行が定着するというスタートにやっとついた。


アウン・サン・スー・チーさん

2009-08-12 09:54:25 | 国際・政治

アウン・サン・スー・チーさんはビルマ(ミャンマー)の政治民主化指導者である。今回また3年だかの禁固刑を受けたが、減刑されて1年半だかの自宅軟禁になった。この人の精神力の強さには驚かされる。すでに13年とか14年とかの自宅軟禁を乗り越えて来られている。

今日の新聞で読んだところではイギリス人の夫はすでに1999年に他界されているというが、彼女がイギリスに出国して帰って来ないのならば、出国を許可されるのだという。だが、ビルマ(ミャンマー)の政治民主化のためにあえて自宅軟禁をされるのを選んでいる。その意志の固さよ。

こんなことを我慢できる人とはすごい精神力の人だと思う。自宅軟禁というのはまったく外出ができないことだ。自分の身の生命に危険が及ばないとしてもそういうことを耐えることのできる人はすばらしい。

私などひ弱な人間には到底想像もつかない。彼女のお父さんはビルマ(ミャンマー)独立の父とまでいわれる人だそうだが、その血を受け継いでいるのだろう。

私がこのブログで何かを書いたからといって、彼女の自宅軟禁を解く力になるとはまったく思わないが、小さな支持の声を上げておきたい。ご健勝を祈る。


原水爆禁止世界大会(広島集会)

2009-08-07 13:06:27 | 国際・政治

昨日8月6日に原水爆禁止世界大会(広島集会)に参加をはじめてした。午前中に記念式典に出て午後は原水協の大会に出席した。これは生まれてはじめてのことである。 もっとも、今年は正式の大会は長崎だそうで、ちょっとした広島では集会という感じであまり大規模には感じられなかった。

もちろん、海外各国からの参加者のいて、外国の人のレポートもあった。キューバから来た代表だったか日本語で挨拶とその後の話をしたのとか、韓国の代表の日本語のトークは身につまされた。特に韓国の被爆者は日本の被爆者と違って年間の補助もわずかだという。被爆者を現在住んでいる国によって差別するなという主張はもっともだと思った。

話はまったく別だが、秋葉市長は元数学者の市長でこれは世界的にも珍しいのではなかろうか。彼は大学院教育は多分アメリカで受けているので、英語も堪能である。それで世界に向けての発信能力もあると考えられる。

式典の宣言も最後は英語で力強く締めくくった。

私が学生として住んでいたころは広島は43万人の人口だったが、今では117万人の人口だという。町がすごく発展している。


伊藤千尋の活憲

2009-07-13 15:13:18 | 国際・政治

九条の会の総会が先週の土曜にあった。朝日新聞社の伊藤千尋記者が来て彼の体験を話した。憲法を活かすというので、活憲というのだが、その言葉は講演を聞く前にはあまり気にいる言葉ではなかったが、話を聞いてみるとその意味がわかった。

話が面白くて、なかなか勇気づけられるものであった。小田実の若いときのような活気にあふれている。世界各国で憲法を闘いの武器にしている人が多いという話で、どうしてそれが日本と異なるのかという点が不思議な差に感じられる。

ということはその差をどうやって埋めるのかという方法論はなかったのだが、南米大陸がなぜ反米政権が多くなったかということを説明してくれた。一人の人が世を変えるのだという。それはそうだが、多分一人の人の心に生まれた疑問や動機が他人にも結局は共有できるということなのであろう。


都市の論理と社会主義

2009-05-24 16:07:23 | 国際・政治

世の中ではソビエト型社会主義の崩壊と共に社会主義は滅んだと思われていて、資本主義の勝利ということが90年代にいわれた。

ところがそれが昨年のサブプライムローンに端を発する金融危機以降、資本主義の崩壊の態をなしてきている。さすがに資本主義の崩壊だとあからさまにいう人はいないが、80年代末がソ連型社会主義の崩壊なら、現在の状況は「ごうつくばり型」資本主義の崩壊であろう。

ものごとを自重してやっていれば、「資本主義」の崩壊もなかったであろうが、資本主義はいきつくところまで利潤を貪ろうとするところがその本性としてある。そこのところを人間の倫理で抑えないととんでもないことになる。

とはいうもののそういう道徳みたいなことをいっているとこれは科学にはなれないだろうから、どこかでそういう人間の本性まで織り込んで学問体系を立てるということにするのであろう。

それとは違った考え方かもしれないが、国家ではなくてその国家を構成する都市に重点をおいて社会を考えるというのが羽仁五郎の「都市の論理」である。

日本とかフランスとかは中央集権国家であって、どうも都市国家ではない。だが、都市を中心にした社会を考えるというのはやはり試みてみたい考えである。

裁判にしても経済にしても教育にしてもあまりに国を中心とした考え方が強すぎる。もちろん、外交では国としてのまとまりがいるだろうが、教育その他もろもろのことは各都市を中心にした方が、よさそうである。

ということになると法人化された国立大学等も各都市立または都市連合立の大学として再出発をするという話になる。財政的には苦しくなるが、このときの財政は国に国民が納める税金は基本は税金全体のごく一部になる。

いまの政治形態とは反対に都市と国との関係が都市が主で税金は都市に納めてそのごく一部を国に上納するという風にひっくり返る。いまは地方自治とかいいながら、結局は国が所得税をとり、そのごく一部を地方自治体にまわしている。

社会主義にする必要はなくて、そういう都市を中心とした政治にする。そういうことを考えてくれる経済学者や政治家はいないものだろうか。

どうも日本では国の施策に待つといった考えが強くていけない。大学の先生にもそういった決まりきった考え方しかできない人がほんとであり、失望せざるを得ない。


憲法記念日と卵立て

2009-05-04 13:09:55 | 国際・政治

昨日は5月3日は憲法記念日であった。

県民文化会館に行って、「卵を立てましょう」というワークショップをした。卵が立つということを知らない人が多かった。

30個の卵をもって行ったのだが、そのうちで8個が立った。年配の女性の人が2個立てた。小学生が3つを立て、私が3つ立てた。

後はずいぶん立てようと試みたが、うまく立たなかった。「なぜ卵立てなんですか」と聞く人もあったが、そういう質問にはただ面白いからと答えた。こういうワークショップには理由などない。面白いからというのが一番いい返事であろう。

卵を1個でも立てることができた人は誇らしげで関心をもったようだ。一方それに成功しなかった人はがっかりしていたようである。

これはある意味では仕方がないことではあるが、運もある。というのは立たない卵はどうやっても立たないのである。だが、卵が立つという事実の方がむしろ興味深いはずである。

コロンブスの昔から卵は卵の一端を凹まさないと立たないものだとの先入観を普通の人はもっているからである。


カーニバルの季節

2009-02-20 11:03:18 | 国際・政治

中川財務前大臣の辞任騒動があったが、酒に酔って(本人は否定しているが)公式の場で発言がしどろもどろになるのは洋の東西を問わずあることらしい。昨夜のドイツ語のクラスでR氏がそれについて言及していた。ただ、面白い話題にはなるが、それが恥だとは考えないらしい。そこのところが日本的な感性とちがうところだろうか。

ときにカーニバルの季節であるので、からかいの対象にされたり、笑いものにはなるが、酒の上の失敗ということで人間的と考えるらしい。もっとも現今の日本では派遣労働者が何万人も首を切られて生活が立ち行かなくなっているときだから、世論にも大目には見てもらえないというところはある。

カーニバルの行列にはそういう素っ頓狂な話題を提供した人の顔を形どった山車が出るし、みんなでそれを見て楽しむというところがある。それに対してあまりまじめに対応して自己弁護をしたりはしない方がいいらしい。

そこのところが何事にもまじめな日本とは違うのであろう。ユーモアを楽しむ余裕があるといっていいのかもしれない。もっともいまの日本みたいな市民の生活の窮状であり、それに対処するといいながらのぬるい政治の情勢なら笑いごとではすまないというのが日本での一般の判断だろうか。それぞれのお国柄であるから、どうだこうだといってもはじまらないのだが、感覚の違いを知った。


オバマ旋風

2008-11-07 12:27:43 | 国際・政治

オバマがアメリカの次期大統領に選出された。彼がもし大統領に選出されなかったら、アメリカの希望はこなごなに崩れていただろう。ブッシュの8年間はまだ終わってはいないが、それでもトンネルの先は見えてきた。

黒人初の大統領とかいわれるが、オバマは純粋な黒人ではない。だが、皮膚の色は白人ほど白くはないし、黒人初の大統領として喜ばれるのは無理がないと思う。

問題はしかし山積した課題をどうこれからこなしていくかであろう。ブッシュ大統領一人の責任かどうかはともかくとしてアメリカのここ数年の取り組みはすべての面でとても許容されるものではなかった。

これは国際的に見てもそうだろうし、アメリカ国内においてもそうだったろうとおもう。金融危機を起こしたのは他ならぬアメリカの金融機関だし、それを許してきたのはアメリカ合衆国政府であったのだから。

intelligentとは日本ではどうか知らないが、英語やその他の言語では頭がいいという意味だが、まさにintelligentな大統領が出てきた。これはクリントンもそうだったらしいが、オバマもそうであってほしいと節に願っている。


メメント モリ

2008-09-16 14:19:40 | 国際・政治

午前中にたまたま「メメント モリ」というテレビ番組を見た。1954年に行われた水爆実験の被爆者である、マグロ漁の漁師たちがどうなったかを追跡した番組である。

その漁師たちは50歳から60歳半ばでほとんど亡くなっているという話である。それもガンで亡くなっている。そのことを調査している高知県の高校教師、山下正寿さんの話を交えながら、南海放送の独自取材もある。

その直後にアメリカ政府と日本政府の政策で実態調査はほとんど行われずまた記録が正式に残されていないという。漁師は補償金ももらっていない。マグロ漁の会社は補償金をわずかばかり受け取ったようだが。現代史の大きな空白の一つである。このマグロ漁の漁師の被災者の数は約1万人という。

福留丸の被曝の後で、水産庁の俊こつ丸が22名の科学者を乗せて海洋汚染の調査に出かけたが、その調査によれば太平洋はひどい汚染状態だったらしいが、一般に警告されることはなかった。

「メメント モリ」はラテン語でmemento moriと綴り、死の警告を意味すると英語の辞書に出ている。