について何を取り扱うべきかここ数日悩んでいる。これは以前につくったe-Learningのテクストで三角関数の章がまるきり落ちていたのを補いたいと思っているからである。
三角関数など古くて誰がどのように教えてもあまり変わらないのではないかという気もしないでもないが、やはり私には高校時代に読んだ藤森良夫先生の著書『解析の基礎』続編(考え方社)の影響が強くある。
この書にはテーラー展開でsin関数やcos関数をあらわすことまで書いてある書であった。だから、sin関数を項別微分して、cos関数が得られることまで書いてある当時の高校生としてはかなり背伸びしてある、三角関数の章であった。
そういうことを書いた通俗的な本というかそういう書がまったくないわけではない。思いつくだけでも村上雅人さんの『なるほど微積分』(海鳴社)などにはこのことが書いてあるし、村上さんはご丁寧に逆の項別積分して逆のことになることまで書いてある。
藤森さんのほんにはさすがに逆の積分公式も出せるまでは書いていなかったように思う。
工学的には、測量とかのことを無視すれば、あまり三角比との図形の関係はどうでもいいが、やはりそうはいっても三角比のおもしろさもないわけではない。
そういうことを考えると三角関数という範囲で何を取り扱い、何をとり使わないのかは議論があるであろう。図形と三角比の関係だけでも結構の話題があり得ると考えられる。
もうすこし三角関数のことを考えねばならない。こうやってもやもや考える時間をもつことが私には至福の時間かも知れない。
(付記)上記の『解析の基礎』続編には導入部分で初等超越関数として三角関数と逆三角関数と指数関数と対数関数とのことがあげれられている。