平山郁夫といえば、日本画壇の大家として名が通っています。
私にとっては、購読している月刊誌「文藝春秋」の表紙絵を長年にわたって担当し、シルクロードが得意な画家として記憶に強く残っている方です。
そして、私のように美術に不案内な者でも一目見ると平山郁夫の作品と判るほど有名な方です。
その平山郁夫新作展が札幌三越百貨店で開催され、しかも無料で公開されていると聞いて出かけてきました。
大小合わせて40点近くの作品があったでしょうか。
休日ともあって多くの市民が駆けつけ観賞していましたので、ゆっくりと観賞するというわけにはまいりませんでした。
作品のほとんどは、シルクロードの情景と仏教建築物でしたが、いずれも平山郁夫の世界が色濃く表現されたものでした。
特に、シルクロードを往くラクダ隊を描いた朝景と夕景の二つの大作(題名をメモできませんでした)は観る者を圧倒する迫力と厳かさに満ちているように思えました。
さすがデパートです。
隣では「平山郁夫版画展」が開かれ、展示予約会が行なわれていました。
リトグラフという手法を用いた版画でしたが、驚いたのはその値段です。
版画にもかかわらず、一枚が100万円以上という作品がザラなのです。
世界に何枚も出回る可能性のある版画に対して100万円以上ということは、原画はいったいどれくらいで取引されているんでしょうか?
平山郁夫は庶民が近づくような作家ではなく、遠くから眺める作家だということを知らせてくれた展覧会でした。
※ なお、会場内はもちろん写真撮影は厳禁でしたが、係員に「入り口の案内板を撮影して良いか」と問うたところ、それまでも「ダメ!」と断られました。何故でしょうか…?看板にまで価値があるとは思えないんですけどねぇ。
そんなことで、今回は写真なしの投稿としますが、「平山郁夫の絵ってどんな絵なの?」という方は、こちらをクリックしてみてください。(⇒)