悪戦苦闘の後半の登りだった。急登が続きかなりのエネルギーを使い果たし、ようやく平原に辿り着きホッとしたのも束の間、今度は水が流れる沢伝いの上りが待っていた。粘土質の滑りやすい沢コースを恐る恐る登り続けた私だった…。
※ 後半の登りのスタート地点となった「冷水小屋」の入口です。
冷水小屋で一休みした後、後半のコースに挑んだ。
小屋の横から、いきなりの急登である。岩石や木の根を辿りながら登り続けた。
前半ではやや余裕のあった私だが、後半はいきなりエンジン全開、マックスのレベルでの登りとなった。
※ いきなり写真のような急登が現れ、それがいつまでも続き閉口しました。
※ こんなガレ場もまだまだ序の口といった感じです。
ホッとする瞬間などほとんどないくらい急登が続いた。40分間登り続けるのがやっとで、私はコースわきにあった大きな岩に思わず腰を落としてしまった。予定外の休憩である。
体からも額からも汗が吹き出し、汗が目に入って困った。
そうして登り続けること約1時間(?)ようやく平原状態のところに辿り着いた。このまま山頂に到るのだろうか?と甘い期待をしたが、現実は甘くなかった。
※ 平原状態の山道でニリンソウの花びらがたくさん散って落ちていました。
やがてコースは沢中を登るコースに誘われた。
沢中のコースは、初めは全体が濡れている程度だったが、やがて水が絶えず流れる中を登るコースとなった。岩が出ているところは、そこを頼りに登れるのだが、岩がないところでは粘土が剥き出しである。段差があるところなどでは横に生えているササなどにつかまり、ようやく乗り越えた箇所も何回かあった。
下山時に同じところを登っていた女性たちは何度も何度も嬌声を上げていたが、おそらく彼女らは下半身がドロドロになってしまったのではないだろうか?
※ 沢水が流れる沢中のコースですが、もっと厳しいところありましたが、カメラを構える余裕がありませんでした。
沢登りと格闘すること約25分、その上部には大きな雪渓があった。その雪渓の雪融け水が沢を伝って流れていたのだ。
およそ150m前後の雪渓を越えると、再び沢コースだった。
しかし、今度は水が流れていない。するとまったく問題なく登ることができた。
少し余裕ができたせいか、コースわきにも目を配る余裕が出てきた。
オオカメノキが開花の最盛期を迎えていたようだ。
山頂近くになって足元にヤマザクラの花びらがたくさん落ちているのに気付いた。注意をして周囲を見てみると、わずかに散り遅れたヤマザクラがまだ枝に残って咲いていた。札幌岳はようやくサクラのシーズンが終わったところのようだった。
※ 雪渓が現れました。写真の奥にさらに大きな雪渓がありました。
※ 水が流れていない沢コースでみかけたオオカメノキの花たちです。
※ 足元にサクラの花びらが散っているのが目に入りました。
※ 周りを見てみると、散り遅れたサクラの花が枝先に付いているのを見つけました。
水のない沢コースを登ること約15分、ようやく札幌岳山頂に到着した。ときに時計は9時40分を指していた。
山頂の標識は手作りの木製の簡素なものだった。しかし、私には値千金の標識でもあった。
※ 木製の簡素な山頂標識です。
※ 山頂で憩う人たちです。
※ 正面の山は近くの人に聞くと「サウス山」ではないかというのだが…。
山頂からの眺望は、札幌市街地方面は霧に覆われ何一つ見ることができなかったが、反対側は晴れていた。
ガイドブックによると、遠く羊蹄山や尻別岳などを眺めることができるとあったが、これも残念ながら雲の中だった。
頂上にはたくさん登山客が憩っていた。さすがに終末日曜日である。登山の登下山時に行き交った人は少な目にみても50人を下らないのではないかと思われる。
山頂では持参のおにぎりと共に、新調したガスストーブでインスタントラーメンを食し、食後にカフェラテを楽しみ、ひと時をゆっくりと過ごした。
山頂に佇むこと1時間、もっとゆっくりとも思ったが、午後に小雨の情報もあったので下山を開始した。
問題は沢水が流れるコースの下山だった。粘土質の土は異常に滑りやすい、慎重に慎重を期しながら下った。難所はなんとかかんとか通過するも、それでホッとするのだろうか、不覚にも私は3度も尻もちをついてしまった。やはり、疲れが注意力を削ぎ、年齢からくる衰えが膝や下半身の粘りを奪い取っていたようだ。
急坂の下りも大変だった。若い人たちに抜かれながらも慎重に降りることに徹した。
こうして後半部分(登りコース)の下りにも、登るときと同じくらいの時間を要してしまったことからも、下りの難しさを想像していただけるだろう。
冷水小屋まで辿り着き、登山靴を見てみるとドロドロ状態だった。幸い、それ以外ズボンなどは無事だったのは不幸中の幸いだった。
※ この泥靴を見ると、私がいかに悪戦苦闘したかが想像していただけるのでは?
冷水小屋から下の部分は、上り同様それほどの苦労はなかった。
そうして13時15分、無事登山口に辿り着いた。
天気がやや心配だったが、ひと時も雨に遭わずに済んだのは幸いだった。
北海道新聞発行のガイドブック「夏山ガイド」に掲載されている〔札幌・小樽近郊〕の山は全部で17座である。マウンテンコレクター(?)である私はこれまで13座に登り、残り4座である。なんとか今年中にはと思っているが、単独登山なので登山者が多い週末を中心にして目標を達成したいと思っている。
【札幌岳 登山データー】
標 高 1,293.8m
駐車場 登山口の駐車場に3~40台くらい駐車できる。(冷水沢コース)
行 程 登山口→(1時間20分)→冷水小屋→(1時間30分)→札幌岳山頂→(1時間20分)→冷水小屋→(1時間15分)→登山口
時 間 登山(2時間50分)、下山(2時間35分)
※ 登山途中に3回、下山途中に1回の休憩時間は除く。行程時間は高齢者の私の時間なので、一般の方には参考になりません。
登山日 ‘15/06/14
※ 後半の登りのスタート地点となった「冷水小屋」の入口です。
冷水小屋で一休みした後、後半のコースに挑んだ。
小屋の横から、いきなりの急登である。岩石や木の根を辿りながら登り続けた。
前半ではやや余裕のあった私だが、後半はいきなりエンジン全開、マックスのレベルでの登りとなった。
※ いきなり写真のような急登が現れ、それがいつまでも続き閉口しました。
※ こんなガレ場もまだまだ序の口といった感じです。
ホッとする瞬間などほとんどないくらい急登が続いた。40分間登り続けるのがやっとで、私はコースわきにあった大きな岩に思わず腰を落としてしまった。予定外の休憩である。
体からも額からも汗が吹き出し、汗が目に入って困った。
そうして登り続けること約1時間(?)ようやく平原状態のところに辿り着いた。このまま山頂に到るのだろうか?と甘い期待をしたが、現実は甘くなかった。
※ 平原状態の山道でニリンソウの花びらがたくさん散って落ちていました。
やがてコースは沢中を登るコースに誘われた。
沢中のコースは、初めは全体が濡れている程度だったが、やがて水が絶えず流れる中を登るコースとなった。岩が出ているところは、そこを頼りに登れるのだが、岩がないところでは粘土が剥き出しである。段差があるところなどでは横に生えているササなどにつかまり、ようやく乗り越えた箇所も何回かあった。
下山時に同じところを登っていた女性たちは何度も何度も嬌声を上げていたが、おそらく彼女らは下半身がドロドロになってしまったのではないだろうか?
※ 沢水が流れる沢中のコースですが、もっと厳しいところありましたが、カメラを構える余裕がありませんでした。
沢登りと格闘すること約25分、その上部には大きな雪渓があった。その雪渓の雪融け水が沢を伝って流れていたのだ。
およそ150m前後の雪渓を越えると、再び沢コースだった。
しかし、今度は水が流れていない。するとまったく問題なく登ることができた。
少し余裕ができたせいか、コースわきにも目を配る余裕が出てきた。
オオカメノキが開花の最盛期を迎えていたようだ。
山頂近くになって足元にヤマザクラの花びらがたくさん落ちているのに気付いた。注意をして周囲を見てみると、わずかに散り遅れたヤマザクラがまだ枝に残って咲いていた。札幌岳はようやくサクラのシーズンが終わったところのようだった。
※ 雪渓が現れました。写真の奥にさらに大きな雪渓がありました。
※ 水が流れていない沢コースでみかけたオオカメノキの花たちです。
※ 足元にサクラの花びらが散っているのが目に入りました。
※ 周りを見てみると、散り遅れたサクラの花が枝先に付いているのを見つけました。
水のない沢コースを登ること約15分、ようやく札幌岳山頂に到着した。ときに時計は9時40分を指していた。
山頂の標識は手作りの木製の簡素なものだった。しかし、私には値千金の標識でもあった。
※ 木製の簡素な山頂標識です。
※ 山頂で憩う人たちです。
※ 正面の山は近くの人に聞くと「サウス山」ではないかというのだが…。
山頂からの眺望は、札幌市街地方面は霧に覆われ何一つ見ることができなかったが、反対側は晴れていた。
ガイドブックによると、遠く羊蹄山や尻別岳などを眺めることができるとあったが、これも残念ながら雲の中だった。
頂上にはたくさん登山客が憩っていた。さすがに終末日曜日である。登山の登下山時に行き交った人は少な目にみても50人を下らないのではないかと思われる。
山頂では持参のおにぎりと共に、新調したガスストーブでインスタントラーメンを食し、食後にカフェラテを楽しみ、ひと時をゆっくりと過ごした。
山頂に佇むこと1時間、もっとゆっくりとも思ったが、午後に小雨の情報もあったので下山を開始した。
問題は沢水が流れるコースの下山だった。粘土質の土は異常に滑りやすい、慎重に慎重を期しながら下った。難所はなんとかかんとか通過するも、それでホッとするのだろうか、不覚にも私は3度も尻もちをついてしまった。やはり、疲れが注意力を削ぎ、年齢からくる衰えが膝や下半身の粘りを奪い取っていたようだ。
急坂の下りも大変だった。若い人たちに抜かれながらも慎重に降りることに徹した。
こうして後半部分(登りコース)の下りにも、登るときと同じくらいの時間を要してしまったことからも、下りの難しさを想像していただけるだろう。
冷水小屋まで辿り着き、登山靴を見てみるとドロドロ状態だった。幸い、それ以外ズボンなどは無事だったのは不幸中の幸いだった。
※ この泥靴を見ると、私がいかに悪戦苦闘したかが想像していただけるのでは?
冷水小屋から下の部分は、上り同様それほどの苦労はなかった。
そうして13時15分、無事登山口に辿り着いた。
天気がやや心配だったが、ひと時も雨に遭わずに済んだのは幸いだった。
北海道新聞発行のガイドブック「夏山ガイド」に掲載されている〔札幌・小樽近郊〕の山は全部で17座である。マウンテンコレクター(?)である私はこれまで13座に登り、残り4座である。なんとか今年中にはと思っているが、単独登山なので登山者が多い週末を中心にして目標を達成したいと思っている。
【札幌岳 登山データー】
標 高 1,293.8m
駐車場 登山口の駐車場に3~40台くらい駐車できる。(冷水沢コース)
行 程 登山口→(1時間20分)→冷水小屋→(1時間30分)→札幌岳山頂→(1時間20分)→冷水小屋→(1時間15分)→登山口
時 間 登山(2時間50分)、下山(2時間35分)
※ 登山途中に3回、下山途中に1回の休憩時間は除く。行程時間は高齢者の私の時間なので、一般の方には参考になりません。
登山日 ‘15/06/14