“おバカ”と自らをへりくだって言っているところがいいじゃないか…。そのネーミングの面白さと料金の安さ(1,000円)に惹かれて「おバカな高校演劇」を観に出かけた。ところが笑いあり、涙ありの多彩な演技に魅せられた“おトク”な観劇となった。

3月28日(火)午後、札幌市教育文化会館において「おバカな高校演劇対決」という何やら面白そうな演劇を観ることができるのかな?との期待から出かけてみた。
参加した高校演劇部は、◇大阪精華高校、◇札幌北陵高校、◇札幌藻岩高校、◇滝川高校 & 札幌北陵高校の四つの高校演劇部だった。
私は都合があって、最後の滝川高校 & 札幌北陵高校の「雨竜物語2017」は残念ながら観劇できなかったが、他の三つの高校の舞台はしっかりと観劇することができた。一つ一つについて、私の感想を述べてみる。
◇大阪精華高校「ジンギスカン VS チュパカブラ」
この高校の舞台は徹底してパロディに徹していた。ギャグ、コント、etc. 満載である。
彼らから出されたパンフに「決してストーリーを追わないでください。ストーリーなんてありません」とあったので、そのとおりストーリーは追わず、ただただ彼らのギャグに笑っている私だった。ただし、周りの高校生たちの笑いに比べると、私の笑いは半分以下だったのかもしれない。今の若者の笑いについていけるはずがない。
精華高校の徹底したバカバカしい舞台に、私は羨望と尊敬の念すら抱いたのだった。

◇札幌北陵高校「3月のサンタクロース」
ストーリーは高校演劇の定番(?)進路に悩む高校生を描いたものだった。部員6人という少人数の演劇部のようだが、男子生徒役を女子が演じていた。
主演の教師役と男子生徒役の二人が好演していたのが印象的だった。
男子生徒から、子供のころ「サンタになりたい」と夢を持っていたことを聞いた進路指導の教師が、勝手にその実現の手助けをするというストーリーである。
そのストーリーの中で、高校生クイズ大会を模したようなサンタ検定なる「ウルトラクイズ」を持ってきたことが解せなかった。真面目一本やりのストーリーではなく、パロディ的なものを指向したのだとは思われるが、その場面が少々浮いていた感は否めなかったのだが…。

◇札幌藻岩高校「夢の向こうのまた夢の」
このストーリーも進路問題を扱ったものだったが、私は非常に感動させてもらった。
小さいながらも活気に満ちた町工場を営む佐藤夫妻の妻が自分の夢を追うために突然外国へ旅立ってしまう。残された二人の娘と父。やがて妹の恵莉奈は高校3年となり進路を考える時期となった。愚直にも細々と町工場を営む父の姿に反発する恵莉奈だが、妻(母)の夢の実現のために背中を押したように、娘(恵莉奈)にも自分の夢を追いかけろと声援する父。
愚直ではあっても、従業員を大切にし、慕われる父の姿を知って恵莉奈は…。
愚直な父を演ずる柏木大輝くんの少し大げさな演技が伏線となって、最終盤に感動のフィナーレを迎える。親娘が夕陽を背景にするキャッチホールする姿にジュワーと涙腺が緩むのを感じた私だった。
藻岩高校演劇部は部員が「えーっ!」と思うほど多い。きっと活気に満ちて、楽しく部活動が展開されているんだろうなぁ、思わせられた。
またいつか藻岩高校の舞台を観たいと思った。

三校の舞台を観ながら思った。「演劇には力がある」と…。
多感な彼らは、ストーリーを通して、舞台を創り上げることを通して、仲間と試行錯誤することを通して…、きっとそこで彼らは大きく成長しているに違いないと思わせてくれた。
高校演劇を追ってみたい…。
なお、今回観劇できた「おバカな高校演劇対決」は今回で10回目を数えるそうだが、このイベントは一人の高校演劇部顧問(滝川高校 二瓶耕一氏)の熱意によって継続されているようだ。
二瓶氏は彼のブログで「滝川の前に帰った人は若干損したかなと思いますけどね」と綴っているが、都合があり中座したことは残念だった。

3月28日(火)午後、札幌市教育文化会館において「おバカな高校演劇対決」という何やら面白そうな演劇を観ることができるのかな?との期待から出かけてみた。
参加した高校演劇部は、◇大阪精華高校、◇札幌北陵高校、◇札幌藻岩高校、◇滝川高校 & 札幌北陵高校の四つの高校演劇部だった。
私は都合があって、最後の滝川高校 & 札幌北陵高校の「雨竜物語2017」は残念ながら観劇できなかったが、他の三つの高校の舞台はしっかりと観劇することができた。一つ一つについて、私の感想を述べてみる。
◇大阪精華高校「ジンギスカン VS チュパカブラ」
この高校の舞台は徹底してパロディに徹していた。ギャグ、コント、etc. 満載である。
彼らから出されたパンフに「決してストーリーを追わないでください。ストーリーなんてありません」とあったので、そのとおりストーリーは追わず、ただただ彼らのギャグに笑っている私だった。ただし、周りの高校生たちの笑いに比べると、私の笑いは半分以下だったのかもしれない。今の若者の笑いについていけるはずがない。
精華高校の徹底したバカバカしい舞台に、私は羨望と尊敬の念すら抱いたのだった。

◇札幌北陵高校「3月のサンタクロース」
ストーリーは高校演劇の定番(?)進路に悩む高校生を描いたものだった。部員6人という少人数の演劇部のようだが、男子生徒役を女子が演じていた。
主演の教師役と男子生徒役の二人が好演していたのが印象的だった。
男子生徒から、子供のころ「サンタになりたい」と夢を持っていたことを聞いた進路指導の教師が、勝手にその実現の手助けをするというストーリーである。
そのストーリーの中で、高校生クイズ大会を模したようなサンタ検定なる「ウルトラクイズ」を持ってきたことが解せなかった。真面目一本やりのストーリーではなく、パロディ的なものを指向したのだとは思われるが、その場面が少々浮いていた感は否めなかったのだが…。

◇札幌藻岩高校「夢の向こうのまた夢の」
このストーリーも進路問題を扱ったものだったが、私は非常に感動させてもらった。
小さいながらも活気に満ちた町工場を営む佐藤夫妻の妻が自分の夢を追うために突然外国へ旅立ってしまう。残された二人の娘と父。やがて妹の恵莉奈は高校3年となり進路を考える時期となった。愚直にも細々と町工場を営む父の姿に反発する恵莉奈だが、妻(母)の夢の実現のために背中を押したように、娘(恵莉奈)にも自分の夢を追いかけろと声援する父。
愚直ではあっても、従業員を大切にし、慕われる父の姿を知って恵莉奈は…。
愚直な父を演ずる柏木大輝くんの少し大げさな演技が伏線となって、最終盤に感動のフィナーレを迎える。親娘が夕陽を背景にするキャッチホールする姿にジュワーと涙腺が緩むのを感じた私だった。
藻岩高校演劇部は部員が「えーっ!」と思うほど多い。きっと活気に満ちて、楽しく部活動が展開されているんだろうなぁ、思わせられた。
またいつか藻岩高校の舞台を観たいと思った。

三校の舞台を観ながら思った。「演劇には力がある」と…。
多感な彼らは、ストーリーを通して、舞台を創り上げることを通して、仲間と試行錯誤することを通して…、きっとそこで彼らは大きく成長しているに違いないと思わせてくれた。
高校演劇を追ってみたい…。
なお、今回観劇できた「おバカな高校演劇対決」は今回で10回目を数えるそうだが、このイベントは一人の高校演劇部顧問(滝川高校 二瓶耕一氏)の熱意によって継続されているようだ。
二瓶氏は彼のブログで「滝川の前に帰った人は若干損したかなと思いますけどね」と綴っているが、都合があり中座したことは残念だった。