今さらである。公開されてからすでに半年以上経っているのに…。気にはなりながらも、アニメーションということで足が遠ざかっていたのだが、あることがキッカケとなって「観てみようか」と思い、先日映画館に足を運んだ私だった…。
3月21日(火)午後、遅ればせながら話題の映画「君の名は。」を観るためにユナイテッドシネマ札幌に足を運んだ。
公開が始まってからすでに半年以上(初公開は昨年8月26日)経っているためか、上映は14時30分からの一日一回の上映だった。観客はポツンポツンかな?と思われたのだが、意外にも平日にもかかわらず客席は半分近くが埋まっており、根強い人気がうかがわれた。
私が遅ればせながらも映画を観ようと思ったキッカケは、今年の3.11が近づいたときに、あるTV番組で「君の名は。」の監督である新海誠さんが、東日本大震災の4か月後に名取市閖上地区の惨状を見て「もしも自分がそこに住んでいたら何が出来ただろう。そういう気持ちになって入れ替わり映画を作った」と話しているのを聞いて、「君の名は。誕生の背景にはそうしたことがあったのだ」と知った時、「観てみよう!」という気持ちが私を動かせたのだった。
君の名は。のストーリーについては多くの人が知っているところだと思われるので割愛したいと思うのだが、なるほどタイムラグ(3年)により、岐阜県飛騨の山奥の地域に隕石が落下し、集落が消滅するということを知った主人公(立花瀧)が、地域の女子高校生(宮水三葉)と入れ替わり、懸命に地域の人たちを助けるために奮闘し、死者が出るのを防いだという粗筋である。
それは東日本大震災において、あり得ないことではあるが、新海監督が「もしも…」という空想の中で、そうしたストーリーを描こうとしたことが分かるような気もする。
映画の詳しいストーリーや、展開は、私のような年配者にはよく分からないところもあったが、今の若者たちにとっては「君の名は。」のように複雑で、一見難解なテーマや展開の方が好まれるのだろうなあ、と思わせてくれた映画だった。
「君の名は。」はストーリーだけではなく、画面の美しさが非常に印象に残る映画でもあった。アニメーションならではの表現方法だろうか?
映画は日本国内だけではなく、諸外国においても大ヒット中で、日本映画史上空前のヒット作ということだが、いずれそうした興行面においてもニュース画面を賑わせそうである。