小樽経済が華やかだった1912(明治45)年、日本銀行本店や東京駅などの設計で知られる辰野金吾の設計によって小樽支店は建築された。その堂々たる佇まいは、支店としての営業を終えた後も歴史的価値を有することから、「金融資料館」として第二の役割を果たしている。過日その金融資料館を訪れた。
※ このような歴史的建造物が小樽の街にはよく似合います。
4月21日(土)夕刻、退職組織の小樽市支部の総会が開催され、そこへ来賓として招かれたのだが、少し早めに小樽に向かい、小樽市内を散策してみた。
散策するとはいっても、何度も訪れたことのある街であるから一般の観光客が散策する運河とか、美術館などは避けたいと思い、まだ訪れたことのなかった「金融資料館」に足を運んだ。
金融資料館は、前述のように日本銀行小樽支店として2002(平成14)年9月まで営業していたのだが、札幌支店に統合され、その役目を終えて、その後改装され翌2003年5月に「金融資料館」として開館した。
重々しい扉の付いた正面玄関から建物の中に入ると、守衛さんがいて記名までは求められないものの、どこから来たのかなど簡単な事項の記入を求められた後、入館するシステムになっていた。
自由に観覧することもできたが、15分ほど待つと館内ガイドによるガイドツアーが行われると知って、それに参加することにした。
※ 最初に案内されたところが「営業場」と呼ばれる窓口です。お客さんは柵の向こう側になります。
このガイドさん(女性の方)がとても有能な方だった。30分間を有効に使って、旧小樽支店のこと、そして現在の日本銀行の役割などについて非常に分かり易く説明してくれた。
その説明の中で印象に残っていることを順に記していくことにする。
まず建物であるが、一見石造りのように見えるが、実はレンガを積み上げたもので、その表面にモルタルを塗ることによって石造り風に仕上げられた建物だということで、建築途中の写真を示されて、そのことが確認できた。
また、建物に使用されているガラスは大戦などの被害に遭わなかったために当時のガラスが残っていて、ガラス面がゆがんでいるのが特色であるが、光が反射するところでその様子が確認できた。
※ 建築当時のガラスが残っていました。映った光が歪んでいるのが確認できるかと思います。
さらに、建物のあちらこちらに「日本銀行」の「日」をデザイン化した装飾が施されているということで、それを天井に見ることができた。そして建物の内外にはアイヌの守り神のシマフクロウがデザイン化された装飾が施されていた。
※ この二つのデザインは館内の各所で見ることができました。
金融資料館としては、日本銀行の歴史、業務、金融の仕組みについて説明いただいたが、分かり易い説明が印象に残った。
さらには現在国内に流通する日本円の総額が106兆円余りという表示も印象的な光景の一つだった。
※ 現在国内に流通している紙幣の総額が表示されていました。
最後に、大戦後に日本国内に流通したすべての紙幣が陳列されていたが、それらはほとんど私の記憶の中にあるものだった。それだけ私が歳を重ねてきたということでもある…。
※ 当時の日本銀行支店の金庫のいかにも頑丈そうな扉です。
見学を終えたとき、私はガイドさんに「日本銀行本店で聞いた説明より分かり易く、良かったですよ!」と伝えたら、彼女は照れていたようだったが、それは私の本心だった。
小樽の「金融資料館」を訪れた際は、ぜひガイドツアーに参加することをお勧めしたい。
※ このような歴史的建造物が小樽の街にはよく似合います。
4月21日(土)夕刻、退職組織の小樽市支部の総会が開催され、そこへ来賓として招かれたのだが、少し早めに小樽に向かい、小樽市内を散策してみた。
散策するとはいっても、何度も訪れたことのある街であるから一般の観光客が散策する運河とか、美術館などは避けたいと思い、まだ訪れたことのなかった「金融資料館」に足を運んだ。
金融資料館は、前述のように日本銀行小樽支店として2002(平成14)年9月まで営業していたのだが、札幌支店に統合され、その役目を終えて、その後改装され翌2003年5月に「金融資料館」として開館した。
重々しい扉の付いた正面玄関から建物の中に入ると、守衛さんがいて記名までは求められないものの、どこから来たのかなど簡単な事項の記入を求められた後、入館するシステムになっていた。
自由に観覧することもできたが、15分ほど待つと館内ガイドによるガイドツアーが行われると知って、それに参加することにした。
※ 最初に案内されたところが「営業場」と呼ばれる窓口です。お客さんは柵の向こう側になります。
このガイドさん(女性の方)がとても有能な方だった。30分間を有効に使って、旧小樽支店のこと、そして現在の日本銀行の役割などについて非常に分かり易く説明してくれた。
その説明の中で印象に残っていることを順に記していくことにする。
まず建物であるが、一見石造りのように見えるが、実はレンガを積み上げたもので、その表面にモルタルを塗ることによって石造り風に仕上げられた建物だということで、建築途中の写真を示されて、そのことが確認できた。
また、建物に使用されているガラスは大戦などの被害に遭わなかったために当時のガラスが残っていて、ガラス面がゆがんでいるのが特色であるが、光が反射するところでその様子が確認できた。
※ 建築当時のガラスが残っていました。映った光が歪んでいるのが確認できるかと思います。
さらに、建物のあちらこちらに「日本銀行」の「日」をデザイン化した装飾が施されているということで、それを天井に見ることができた。そして建物の内外にはアイヌの守り神のシマフクロウがデザイン化された装飾が施されていた。
※ この二つのデザインは館内の各所で見ることができました。
金融資料館としては、日本銀行の歴史、業務、金融の仕組みについて説明いただいたが、分かり易い説明が印象に残った。
さらには現在国内に流通する日本円の総額が106兆円余りという表示も印象的な光景の一つだった。
※ 現在国内に流通している紙幣の総額が表示されていました。
最後に、大戦後に日本国内に流通したすべての紙幣が陳列されていたが、それらはほとんど私の記憶の中にあるものだった。それだけ私が歳を重ねてきたということでもある…。
※ 当時の日本銀行支店の金庫のいかにも頑丈そうな扉です。
見学を終えたとき、私はガイドさんに「日本銀行本店で聞いた説明より分かり易く、良かったですよ!」と伝えたら、彼女は照れていたようだったが、それは私の本心だった。
小樽の「金融資料館」を訪れた際は、ぜひガイドツアーに参加することをお勧めしたい。