車が一台通れるほどの道で、あちこちには待避所があって
何台かの車が木陰で涼しさを求めて休んでいるような所だ。
ゆっくりと走っても約5分くらいか…道端の隅に車が通っても邪魔にならないように停めて
両脇に赤い幟、その幟にはいろんな願い事が書き込まれている。
そんな石段を注意しながら下へ下へと降りていくと
川の源流のような感じで、大小の石の間を澄み切ったせせらぎが…。
舗装もされていない砂利道と石段から続く参道には赤い幟。
遠く水の落ちる音が聞こえ、涼しさがいっそう際立つ。
ここを訪れたのは何時の事以来だったか…かなり昔の事だったが
うろ覚えで、何となく来てしまった、会津三十三観音のひとつ滝沢観音堂。
滝沢の落ちて流(なが)るる滝の水 かかる末々(すえずえ)弥勒(みろく)なるらん
ご詠歌に詠われているように、お堂へと導く参道が静粛さを感じさせ
滝沢不動滝から流れる水の流れにそって続いて
参道の両脇には赤い幟に、少し不気味さを感じずにはいられない場所。
お堂の脇には滝沢不動滝があり、聞こえるのは滝の落ちる音と小鳥のさえずり。
神聖さとマイナスイオンと森林浴と…それでも汗ばむほどの暑さだ。
初めて見た百合の花らしきもの、tonaさんのブログで紹介されていた…ウバユリ(ユリ科)
滝から流れ落ちる水に手をかざせば、とても水道の水が同じ水とは思えないくらい冷たく
見た事もない野草の花が、思い出したように吹く風に揺らいでいた。
訪れる人も少ないのだろうか…こんな場所で襲われたらひとたまりもないな…。
まぁ そんな物好きもいないだろうけど(笑)
何枚かの写真を撮り、来た石段を登って車へと戻りもう少し先に走らせれば
滝の始まる場所まで行く事が出来、その先は車が行けないようになっていた。
そこへ一台の車が…思わず身構えてしまったが
犬の散歩に来たどこかのじい様で、車を停めると進入禁止のその先へと行ってしまった。
見つけた木の実は…たぶん萱の実? そして滝の上流であるせせらぎ。
ちなみに萱の実は、会津の温泉街で土産物である萱の実煎餅となる。
子供の頃に煎ってもらって食べた記憶がある。
杉の香りと言うか香ばしいと言うか…懐かしさがこみ上げる。
本当に静かな場所で、木漏れ日とウグイスの鳴き声と沢を渡る涼しい風と
市内からものの10分も走らせると、当たり前のように自然がある我が会津。
今度は何処へ行ってみようか…超プチドライブってより地元探訪と行った方が正解かもしれない。
ただ次回は虫除けスプレーは必需品だと思った…という事で滝沢観音堂をUP!