7月から9カ月間休館へ 県立図書館
県立図書館は1985年に同市中央区千葉城町から移転し、熊本近代文学館を併設して開館。約30年が経過して老朽化し、貴重資料などの保存環境が悪化しているため、隣接する熊本近代文学館の機能を拡充するにあたり、図書館内にも貴重資料収蔵庫を整備するとともに、館内空調設備を全面改修する。
県によると、休館は図書館が7月から2015年3月ごろまで、文学館は7月から15年度後半までの予定。県立図書館協議会の委員からは、利用者への休館の周知徹底を求める意見のほか、「臨時の仮設図書館を設けるなど、休館中も一部サービスを継続してほしい」「市町村や学校など他の公共図書館と連携し、利用者への書籍や資料類の情報提供に努めてほしい」など注文が多く出た。
一方、「休館期間をどう生かすかが大事。市町村など他機関との連携強化や、図書館利用を推進する取り組みを考える期間としてぜひ活用してほしい」「個別資料の保存方法も見直してほしい」といった提案や意見もあった。
県は現時点で、市町村への配本や出前講座など、施設外で提供できるサービスに力を入れる方針で、「休館中にどのようなサービスを提供できるか検討を進める」と話している。(浪床敬子)