津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■中嶋林右衛門家先祖附

2019-08-31 10:22:43 | オークション

                                                       è‚¥å¾Œç†Šæœ¬è—©å£«â—†ä¸­å³¶æž—右衛門先祖附并御奉公附◆文化8肉筆墨書◆戦国武将加藤清正細川忠利阿部一族森鴎外江戸和本古書_画像2

 もうずいぶん以前から、文化四年と八年の二点の中嶋林右衛門家の「先祖附・御奉公附」が、ヤフオクに出品されていた。
この人物については「細川家家臣略歴」には名前が見えない。つまり永青文庫には「先祖附」が存在しないという事になる。
少々興味があって今回落札したのだが、それはこの人物のご先祖様の来歴である。
柳川の立花宗茂に仕えたが、立花家改易(慶長5年)となり300人が加藤清正に預けられている。有名な誾千代姫も同様の運命であったが慶長7年に肥後の腹赤(現・長洲)で死去した。
のちに立花宗茂は細川忠興の助言などにより、元和6年奇跡の返り咲きをして柳川に戻った。
加藤家に預けられた家臣たちは熊本城下に住む人もあって、京町に柳川丁の名前も残る。
宗茂の柳川帰還に伴い復帰した人もあったろうが、この中嶋氏は加藤家改易(寛永9年)後、細川家に仕えたらしい。
そんな来歴を持つ人物について興味を以て、少々高値ではあったが落札してしまった。

我慢より興味には勝てなかったという話である。あと三四日待たねばならない。

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■英文にレ点を入れたという話

2019-08-31 08:21:51 | 徒然

 最近「漢文のルール」という本を買って、勉強をしているのだが、本を読んだくらいではなかなか理解できない。
いつも日本人というものは凄いなーと思うのは、「おこと点」や「返り点」を考え出して、漢文を訓読することを考え出したことだ。

                                                                              「オコト点」の画像検索結果                    
同じ文章を「音読」する中国系の人々は、日本人の「訓読」のようにその文章を正確に理解できるのかと考え込んでしまう。
文字の持つ意味も多様であり、国家間の難しい文書など、通訳がさぞ大変な事だろうと思ってしまう。
訓読に当たっての読み方についても、「返読文字」とか「再読文字」とかが存在し、訓読漢文の格調の高さにつながっていて、よくぞこのような事が考え出されたと、先人の知恵に驚嘆させられる。
山本夏彦は「口語体」の文章になって、「文語体」の文章のような格調の高さが亡くなってしまったと慨嘆するが、これはまさしくそうであろう。
 随分以前の事だが、日本における英語の草創期には、漢文同様レ点を入れたという話を聞いたことが有る。
おもわず笑いが込み上げてくるが、発想がなかなかユニークである。いつの時代にも優れたアイディアマンが存在するものだ。
なんとか異国の文章を読み解こうとする先人の知恵に、ただただ感嘆を覚えずにはいられない。

 

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