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学習用語に関心をもつ

2007年10月02日 | 教育ノート
 野口芳宏先生をお招きしたセミナーの総括として書いた一部である。
 先生が授業で提示なされた学習用語はいくつかの種類に分かれているのだが、それをしっかり意識することも大切だなと改めて考えた。小学校の学級担任は全教科を受け持つのが普通だし、その中で用語をどう活用していくかが大きな分かれ目とも言えると思う。
 むろん、言語を対象とする国語科がその中心にあることは言うまでもない。

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 全部で11の「学習用語」が、黒板左隅に黄色いチョークで板書された授業であった。

 野口先生は「国語科で形成すべき学力が曖昧である。指導事項が明快でない」という指摘をかなり以前から強調しておられる。その点については多くの現場教員にも異論がないことだろう。具体的にその現状をどう打開するかと考え、積極的に提案していらっしゃるのが、今回のような学習用語を前面に押し出した指導である。

 協議会でのお話にもあったが、むろん今回の授業のねらいは学習用語の習得が主たるものではない。音読に関わる条件を場面から探るという読解的な授業の中で、文章に使用されている言葉を用語として括ったり、討論のための用語を提示しそのねらいを徹底したりする意味合いがあったろう。
 飛び込みの授業という条件の中で、先生が自らの提案を留意点として強調された指導過程という見方をしたい。

 提案を受けとめ、国語科の学習を積み上げていくために、学習用語に関心を持ち積極的に指導していきたいものだ。
 現状では領域によって用語の抽出もまちまちだし、体系だっているとは言い難いが(体系化への批判もある)、教師用指導書等を参考にしても意識的な取り上げは十分に可能であろう。

 学習用語の習得はそのまま国語科の学力形成につながり、また学力形成の道具になって役立つことは確かである。
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