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「ゼロの声」から始まる

2007年10月21日 | 教育ノート
 「声」をテーマにする以上は、その子の普通の声をきっちりと認識しておくべきだし、その子自体もわかっている必要がある。
 トレーニングの効果を測るためにも、また効果的に行ううえでも有効だろう。
 ゼロからの振幅を大きくすることで、意識と身体を高めていくイメージだ。
 金曜日に行ったセミナーの前に、そんなことを考えていた。
 
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縷述「つながる授業」26

 4年生の授業研究会をした後に、K先生と少し「声の高低」という話をしました。
 「子どもの声が低くなっている」という説が起こっていることは確かです。音の専門家として著名な鈴木松美氏の本にも、ここ10年ぐらいで20~30ヘルツ落ちているというデータもあります。そこには、体格的な要因と環境的な要因があると述べられていました。
 経験的には、やはり意欲的かどうかが声の高低と関係あるようです。低学年では音読の場でもある程度高い音を出させたいし、そういう訓練を通して逆に意欲に結びつけたいと思って、繰り返し練習させてきた記憶もあります。

 さて学習発表会に向けて、各学級の活動も熱を帯びてきています。継続してきた音読などの成果も出ているのではないでしょうか。
 さらにもう一歩を目指して「高低」にも気を配ってみたいものだなと思います。
 日本の様々なミュージシャンに影響を与えている亀淵友香氏が、どうしたら声をコントロールできるか…という点について、こんなことを書いています。

 「ゼロの声」を認識しよう

 「できるだけ無心になり静かにしてから発声したときの声」です。感情を含まない状態の声です。
 この声をもとにしながら母音の発声練習をし、高い声、低い声、大きい声、小さい声、そしていい声、悪い声と使い分けができるような練習をしていくようです。
 日常の指導で「もっと高く」「大きな声で」というためには、その子の「ゼロの声」を教師もその子自身もわかっておく必要があるはずです。
 練習の中にそうしたトレーニングの場を短時間も組み入れて続けることで、少しは意識的になれるのではないでしょうか。
(10/17)
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