講談絵本挑戦シリーズ(笑)第3弾である。今回は今までの『宮本武蔵』『大岡越前』とはちょっと毛色が異なる。時代はもっと古いし、「和歌」が大きなポイントになる。小学生相手ではさらに難度が上がりそうだが、展開は昔話風なのでこれに関してはわかりやいかもしれない。ふと浮かんだのはキャラを立てることだ。
『西行 鼓ケ滝』(石崎洋司・文 山村浩二・絵 講談社)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/75/8fce42920a00f5475c8d0c57fa45197a.jpg)
有名な鼓ヶ滝にやってきた西行法師が、さらさらっと一つの歌をしたためた。「伝え聞く鼓ヶ滝に来てみれば沢辺に咲きしたんぽぽの花」。自らの歌によいしれている西行が、一軒のあばら屋に泊めてもらうこととなり、そこに住んでいる老夫婦と孫娘によって、自慢の歌をなおされていく様子を描いている話である。
「たいへんうぬぼれていた」西行が、歌の句ひとつひとつを指摘され、参っていく姿がユーモラスだ。絵のタッチもぴたりで、西行の表情などがよく描かれている。言葉だけでは理解しづらくとも、かなりストーリーはつかめるはずだ。西行と老夫婦、孫娘の会話のやりとりの表現に気を配り人物像をくっきりさせたい。
和歌の意味解釈は難しく、そのあたりが一つのポイント。語を選んだ訳を意識して強調するしかない。西行はこうした「歌行脚」を経て日本一の歌よみになっていく。教科書で名歌を鑑賞する際も、こうした背景を物語として知っておくことは有効だ。歴史上の人物を扱う講談のよさの一部分に少し触れた気がする。
『西行 鼓ケ滝』(石崎洋司・文 山村浩二・絵 講談社)
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有名な鼓ヶ滝にやってきた西行法師が、さらさらっと一つの歌をしたためた。「伝え聞く鼓ヶ滝に来てみれば沢辺に咲きしたんぽぽの花」。自らの歌によいしれている西行が、一軒のあばら屋に泊めてもらうこととなり、そこに住んでいる老夫婦と孫娘によって、自慢の歌をなおされていく様子を描いている話である。
「たいへんうぬぼれていた」西行が、歌の句ひとつひとつを指摘され、参っていく姿がユーモラスだ。絵のタッチもぴたりで、西行の表情などがよく描かれている。言葉だけでは理解しづらくとも、かなりストーリーはつかめるはずだ。西行と老夫婦、孫娘の会話のやりとりの表現に気を配り人物像をくっきりさせたい。
和歌の意味解釈は難しく、そのあたりが一つのポイント。語を選んだ訳を意識して強調するしかない。西行はこうした「歌行脚」を経て日本一の歌よみになっていく。教科書で名歌を鑑賞する際も、こうした背景を物語として知っておくことは有効だ。歴史上の人物を扱う講談のよさの一部分に少し触れた気がする。
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