すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

無理せず、諦めず、偏らず

2025年02月13日 | 読書
 相変わらずの風呂場読書は新書か文庫に限る。何より軽いし、短時間でも一週間ぐらいで読了するのがいい。時に鋭い一節に考え込むこともあるにしろ、ゆったりと身体へ活字を流し込む時間は貴重だ。宗教や健康ジャンル、小説なら短編が多い。新しい知識、一歩先を行く知見…心開けば、染み入るものは必ずある。





 『「始末」~』は再読。4年前に読んでいてメモを残している。その時思ったことに加え、今回ぐっと考えさせられたのは「葬」だった。義母を最近逝去したこともあるし、たまたま見ていたTVでインタビューを受けた外国人が「なぜ日本人は亡くなった骨を大事にするのか」とその慣習を疑ったことが重なった。


 今の一般的な葬送の仕方は、極めて限定的と再認識する。この国の、平時の、経済優先の、現代社会に通用しているだけだ。人が人を弔うあり方に目が向くようになったのは、自分もまた「始末」のつけ方を深く考えるようになったからか。受け継いだのは何か、自分は何を伝えられるのか、葬を貫く芯はそこにある。



 『70歳までに~』の対象読者は中高年、まあ高くても60歳前後か。そこまであと一年少ししかない自分が読もうとする神経が、そもそも間違っているのではないか。そういう根性(笑)がサプリなどに手を出す安易さと結びつく。この新書で強調される「市販のサプリメントはほぼ効かず…」というパンチが心地よい。


 幼い頃、TVCMで「たんぱく質が足りないよ」というキャッチコピーがあった。現代も栄養過多に見えて、実は当てはまる者も多いようだ。様々な情報に振り回されてあたふたするけれど、結局、健康維持は栄養と運動が全てだ。それもごく自然に「無理せず」「諦めず」「偏らず」に尽きる。それが「始末」への道。


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