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鍛えられた瞬発力を観る

2024年10月14日 | 雑記帳
 先月下旬、大曲市で開かれた「おおまがり寄席2024」を聴きにいった。いつもなら感想は記しておくのだが、それほど心動かされなかったからか手が動かなかった。ただ、瀧川鯉昇はさすがベテランの味だったなと思い起こす。「時そば」という初心者向け噺にアレンジを加え、こなれた口調で会場の笑いを誘った。



 会場の笑いから連想した事を思い出し、実は昨日見に行ったTV番組の公開収録の様子を書こうと思う。長寿番組である「なんでも鑑定団」が我が町にやってきて(2回目)、出演者の応援に誘われて観に出かけた。正直あまり期待していたわけではないが、2時間ちょっとの間、非常に興味深く、楽しませてもらった。


 大きな理由はMC役の存在だった。アルコ&ピースの平子祐希は、この番組の司会は初めてと言っていたが、さすが場慣れしているツッコミとはこういうものかと思わされた。流れに関する事前打ち合わせはあったとしても、素人相手の問答をあれだけ笑いにできるのは凄い。「鍛えられた瞬発力」と称してもいい。


 多少分析的にみれば、まず特徴的な点を誉める、一般的な誉め方だけではなく、聴衆がわかるような形、同調できるように変化させていく。さらに突発的な言動に対するフォローを笑顔でうける、これは「全く分からない」「全然ダメ」という否定的な評価をしても、オーバーな誉め方であっても、短くすっきり表す。


 いずれ、どういう箇所に目をつけるかを含め、豊富に経験を蓄積していないとできないものだ。TV番組にお笑い出身のMCが多数いるには、それだけの理由が下地にある。この放送は冬らしいが30分以内に収められるはず、どこを残しどうつなげるか。番組制作者がプロの仕事をするだろう。その結果も愉しみだ。


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