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「おひとりさまの最期」上野千鶴子

2016年02月01日 23時29分33秒 | 読書(ノンフィクション)


「おひとりさまの最期」上野千鶴子

気になるテーマ。
どのような状態で成仏するのか?
特別養護老人ホームに入るか?
グループホームに入寮するか?
それとも、自宅で死ぬことは可能か?
どの程度、身体能力が失われるのかにもよる。

P21
質問:「あなたは正月三が日をひとりで過ごしましたか?」
この回答になんと前期高齢者の独居男性の10人に6人が「はい」と回答しました。

P22
樋口恵子さんはBBこと「貧乏ばあさん」ということばを造語しましたが、女の貧乏は一生ついてまわります。

P45
年金、医療、介護は、いずれも日本では共済制度、つまり保険によっています。国民年金保険、国民健康保険、介護保険です。介護保険だけ、「国民」とついていないことに注意しましょう。介護保険は最初から加入者を国籍条項で制限しませんでした。

P53
病院では死は敗北ですが、高齢者施設では死はゴールであり、達成。

P95
暮らしとは(1)口から食べて、(2)お尻から排泄して、(3)清潔を保つことの日々の積み重ね。ここから(1)食事介護、(2)排泄介護、(3)入浴介護の「三大介護」が生まれました。家族が支えているのがこの3つの介護なら、この3つを他人さまに支えていただければ、おひとりさまでも家にいられることになります。逆にいえば、介護力がないばかりに、涙をのんで施設や病院に入らなければならなくなるのです。

P213
判断能力を失ったひとに対してその意志決定を法的に代行するのが成年後見です。それには財産管理と身上監護が含まれます。
成年後見には任意後見と法定後見の二つがあります。

P249
「尊厳死」という概念がこわいのは、いつでも「尊厳なき生」より「死」のほうがまし、という考え方にスリップしていくことです。

【ネット上の紹介】
「在宅ひとり死」のススメ。何でもあり、どんな死に方もあり!身近な友人の死を経験して「次はいよいよ私の番だ!」と切実な関心のもとに、医療・看護・介護の現場への取材から得た収穫を、惜しみなく大公開。

[目次]

み~んなおひとりさま時代の到来
死の臨床の常識が変わった
在宅死への誘導?
高齢者は住宅弱者か?
在宅ホスピスの実践
在宅死の条件
在宅ひとり死の抵抗勢力
在宅ひとり死の現場から
ホームホスピスの試み
看取り士の役目
看取りをマネージメントする
認知症になっても最期まで在宅で
意思決定を誰にゆだねるか?
離れている家族はどうすればよいのか?
死の自己決定は可能か?
死にゆくひとはさみしいか?