百醜千拙草

何とかやっています

風向きの変化を感じた党首対談

2009-05-29 | Weblog
民主党が鳩山新代表となってから、初めての自民党との党首会談が行われました。私は聞いていませんが、メディアの報道が五分五分と伝えていますから、実際は多分、八分二分ぐらいで民主党の圧勝だったのでしょう。最近、何かにつけ、しくこく民主党批判を繰り返してきた大手メディアの論調が、多少おとなしくなってきたように思います。多分、メディア側も自民党を見限ったのでしょう。選挙の後、与党となる民主党連合に乗り換えるべく、民主批判を自制しだしたような感じを受けます。メディアは信念もプライドもないのでしょうね。洞が峠の筒井順慶ですか。そう言えば、昔、「風見鶏」と言われた首相もいました。
また第三者委員会が西松献金事件について、小沢氏からヒアリングを行ったということが、会談中に明らかにされました。大久保秘書の異常な3ヶ月におよぶ拘束後の保釈を裁判所が決めたこともあり、風向きが完全に民主党側についた、とメディアも判断せざるを得なくなったのでしょう。第三者委員会は、おそらく、今回の検察の異常な逮捕、秘書の不当な拘束について、徹底的に検察を糾弾することになるでしょうし、この件で収賄罪などの有罪判決となるわけがありませんので、これらの第三者委員会の見解、裁判の無罪判決(まだ当分先となるでしょうが)が表に出たら、一気に検察批判、検察を使った国策捜査疑惑、さらに、国民の官僚政治への反感を呼んで、かなりの大差で政権交代が実現するものと思われます。
この党首会談で、アホウ氏は、大久保秘書が全て法に従って正しく処理したのに逮捕されたことについて、「本人がいくら正しいと思っていても間違っていた場合は逮捕されることは十分にある」と述べたそうで、この発言に対して、第三者委員会のメンバーでもある郷原教授は、この政治献金において「犯意のない過失によって逮捕される」というアホウ氏の見解は大幅に刑法の規定に反するものであり、首相が公で口にするとは信じられないと述べられています。しかも、この件に関しては、過失さえなかった可能性が高いわけですし。つまり、法治国家であるはずの日本で、首相自ら、国会という公の場の答弁で、法を無視する様な発言をして平然としている、という今の日本の異常な状況、またそれに全く触れようとさえしないメディアの腐敗度というものを嘆いておられるわけです。

残念ながら、政権交代したからといって、すぐに状況が改善するとは思えません。小泉政権時の負の遺産が随分残っていますから、それを少しずつ返していかねばなりません。少子化、経済の低迷、資本主義国家で最高の自殺率、世界最大の借金国と日本の現況と近未来は暗い材料に満ちています。状況の改善があるとすれば、十年単位の時間がかかるのではないかと思います。だからこそ、政権交代後の民主党にはしっかり腰を据えて、国民の声に誠実に対応し、様々な障碍に負けずに頑張ってもらいたいと思います。
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