頭痛で体調不良の上、仕事が忙しくなってきて今日は余りモノが考えられませんので、最近あったことがらなどを記述的に。
先週末は割と楽しいことがありました。イスラエルの共同研究者が学会ついでに立ち寄ってくれて、久しぶりに話しました。やはり直接会って、興味の一致する研究分野の話をあれこれするのは楽しいものです。メールである程度は用が足せますけど、直接話さないとわからないようなこともあります。それから、別の共同研究者の人の論文、N紙へのリバイスを出したという話。やっぱり名前の通っている研究室は違いますね。前も別のプロジェクトでこの研究室の別の人と共同研究をしたことがありました。提出前に見せられた原稿はパッとしないなあと印象で、どこに出すのか聞いたらN紙と言ったので、私は最初、冗談かと思いました。しかし論文は、リジェクトにもならずに最終的には、Full articleでアクセプトされたという経験があります。「この研究室の研究なのだから素晴らしい成果に違いない」みたいなニュアンスのレビューもあったそうで、論文が通ってよかったと思う一方、ちょっと複雑な気分になったのを覚えております。今回の論文は、しっかりした良い研究だと思うのですけど、無名の研究室からだったら、多分よくてC紙の姉妹紙ぐらいでしょうね。私も一度はN紙に投稿だけでもしてみたいものだと思ってはおりますが、あいにく寄るべき大樹もなく、小さなことからコツコツと地道にやるしかないなと思っております。
その後、依頼していた新しいトランスジェニックのマウスができたという知らせ。二年来やっている研究のレベルを上げるのに、このマウスとあとできればもう一つ新しいマウスモデルが必要だと考えていたので、多少前進しつつあるような感じです。マウスがふえてきたので、ちょっと研究費を節約しないといけないのが悩みの種。
さて、週末は、youtubeで「終わらない悪夢1-7放射性廃棄物はどこへ (http://www.youtube.com/watch?v=SteP6jHO1x0&feature=player_embedded#at=14)」というドキュメンタリーを見ました。危険な核廃棄物をどう処理するかという問題を十分に考慮しないまま、世界中で核開発がどんどん進められてきました。ロシアのMayakやアメリカのHanfordなどの核施設とその周辺の強烈な汚染状況には本当に気分が悪くなります。むろん、これは氷山の一角で、おそらく中国を始め特に政府の情報コントロールの強いその他の核施設保有国でも、同様に強度の放射線汚染はあるはずで、それが多分表面化しにくいだけのことなのでしょう。日本でも放射線汚染はしょっちゅう起こっておりコッソリと地域住民にも本当のことを知らせず処理されてきました。今回のような大惨事であってさえ、国は知らせるべき情報を隠蔽し、福島県とその周辺の人々を危険にさらしつづけています。こんなことが世界中で起こっていて、世界の多くの場所はすでに危険すぎて、人は近寄ることができなくなっています。現在も世界中の原発で、日々、自然界に存在しない半減期が何万年もある危険極まりない放射性物質が作られつづけているのに、それを人間は処理することができません。アメリカはモンゴルに核廃棄物を埋めようと計画していたらしいですが、今回の事故を逆手にとって、福島第一原発から周辺30キロぐらいは永久に立ち入り禁止地域になるだろうから、山手の地下を核廃棄物の永久保管所にしようとしているのではないかと考える人もいるようです。
環境や将来のことを考えずに日本国中に工場を乱立させて、数々の公害を引き起こしたのは遠い昔のことではありません。原発はその公害の中でもとりわけ危険で有害なものだと思います。なぜ、人は過去の過ちから学べないのでしょうか。
日本は独立国ではないので、アメリカの意向を無視して勝手にものごとを進めることができないという事情はあります。今回も官邸にアメリカ人が駐在して原発事故処理や浜岡停止などを空きカンに指示していたという話もありますから、少なくとも今の日本、平時でも非常時でも日本国民のための政治というものは不在と言えましょう。それで、平田オリザ氏も、先週に「アメリカの強い要請で汚染水を海へ流した」というような話をワザワザ韓国の講演で発言したのでしょう。韓国では、国民の強い要望によって、アメリカ軍基地が大きく縮小しました。「アメリカが日本に圧力をかけて(横田基地を守るために)放射性汚染水を海に流させた」という話は、きっと日本人よりも危機感を持って響くはずです。一方、当事者の日本人は、アメリカの支配によって日本は骨の髄まで吸い尽くされて、ひょっとすると福島県はアメリカの核廃棄物の永久投棄場にさえされるかも知れないといういう状況におそらく韓国人以上に鈍感なのではないでしょうか。平田氏の勇気あるメッセージも受け手に意味を読み取る能力がなければ、ムダ玉です。
先週末は割と楽しいことがありました。イスラエルの共同研究者が学会ついでに立ち寄ってくれて、久しぶりに話しました。やはり直接会って、興味の一致する研究分野の話をあれこれするのは楽しいものです。メールである程度は用が足せますけど、直接話さないとわからないようなこともあります。それから、別の共同研究者の人の論文、N紙へのリバイスを出したという話。やっぱり名前の通っている研究室は違いますね。前も別のプロジェクトでこの研究室の別の人と共同研究をしたことがありました。提出前に見せられた原稿はパッとしないなあと印象で、どこに出すのか聞いたらN紙と言ったので、私は最初、冗談かと思いました。しかし論文は、リジェクトにもならずに最終的には、Full articleでアクセプトされたという経験があります。「この研究室の研究なのだから素晴らしい成果に違いない」みたいなニュアンスのレビューもあったそうで、論文が通ってよかったと思う一方、ちょっと複雑な気分になったのを覚えております。今回の論文は、しっかりした良い研究だと思うのですけど、無名の研究室からだったら、多分よくてC紙の姉妹紙ぐらいでしょうね。私も一度はN紙に投稿だけでもしてみたいものだと思ってはおりますが、あいにく寄るべき大樹もなく、小さなことからコツコツと地道にやるしかないなと思っております。
その後、依頼していた新しいトランスジェニックのマウスができたという知らせ。二年来やっている研究のレベルを上げるのに、このマウスとあとできればもう一つ新しいマウスモデルが必要だと考えていたので、多少前進しつつあるような感じです。マウスがふえてきたので、ちょっと研究費を節約しないといけないのが悩みの種。
さて、週末は、youtubeで「終わらない悪夢1-7放射性廃棄物はどこへ (http://www.youtube.com/watch?v=SteP6jHO1x0&feature=player_embedded#at=14)」というドキュメンタリーを見ました。危険な核廃棄物をどう処理するかという問題を十分に考慮しないまま、世界中で核開発がどんどん進められてきました。ロシアのMayakやアメリカのHanfordなどの核施設とその周辺の強烈な汚染状況には本当に気分が悪くなります。むろん、これは氷山の一角で、おそらく中国を始め特に政府の情報コントロールの強いその他の核施設保有国でも、同様に強度の放射線汚染はあるはずで、それが多分表面化しにくいだけのことなのでしょう。日本でも放射線汚染はしょっちゅう起こっておりコッソリと地域住民にも本当のことを知らせず処理されてきました。今回のような大惨事であってさえ、国は知らせるべき情報を隠蔽し、福島県とその周辺の人々を危険にさらしつづけています。こんなことが世界中で起こっていて、世界の多くの場所はすでに危険すぎて、人は近寄ることができなくなっています。現在も世界中の原発で、日々、自然界に存在しない半減期が何万年もある危険極まりない放射性物質が作られつづけているのに、それを人間は処理することができません。アメリカはモンゴルに核廃棄物を埋めようと計画していたらしいですが、今回の事故を逆手にとって、福島第一原発から周辺30キロぐらいは永久に立ち入り禁止地域になるだろうから、山手の地下を核廃棄物の永久保管所にしようとしているのではないかと考える人もいるようです。
環境や将来のことを考えずに日本国中に工場を乱立させて、数々の公害を引き起こしたのは遠い昔のことではありません。原発はその公害の中でもとりわけ危険で有害なものだと思います。なぜ、人は過去の過ちから学べないのでしょうか。
日本は独立国ではないので、アメリカの意向を無視して勝手にものごとを進めることができないという事情はあります。今回も官邸にアメリカ人が駐在して原発事故処理や浜岡停止などを空きカンに指示していたという話もありますから、少なくとも今の日本、平時でも非常時でも日本国民のための政治というものは不在と言えましょう。それで、平田オリザ氏も、先週に「アメリカの強い要請で汚染水を海へ流した」というような話をワザワザ韓国の講演で発言したのでしょう。韓国では、国民の強い要望によって、アメリカ軍基地が大きく縮小しました。「アメリカが日本に圧力をかけて(横田基地を守るために)放射性汚染水を海に流させた」という話は、きっと日本人よりも危機感を持って響くはずです。一方、当事者の日本人は、アメリカの支配によって日本は骨の髄まで吸い尽くされて、ひょっとすると福島県はアメリカの核廃棄物の永久投棄場にさえされるかも知れないといういう状況におそらく韓国人以上に鈍感なのではないでしょうか。平田氏の勇気あるメッセージも受け手に意味を読み取る能力がなければ、ムダ玉です。