百醜千拙草

何とかやっています

No Nukes! (21) 一兆円の詐欺

2011-05-27 | Weblog
例によってマスコミは殆ど報道しませんでしたが、23日、原子力行政についての参考人として、京大原子力研の小出氏を含む原子力専門家が、ソフトバンクの孫氏らと共に、参院行政監視委員会で脱原発についてレクチャーをしました。小出氏、説得力あるしゃべりで原子力の危険性とその行政対応のデタラメぶりを批判していたのをYoutubeで見ました。私は、小出さんの話を聞いて、このままでは地球が人間の住めない場所になるのは時間の問題だとあらためて危機感を感じました。しかし、目先のことと保身しか考えない官僚や政治家にどこまでメッセージが伝わったのか、例によって馬の耳でなければよいと思うのですが。

原子力利権については、もんじゅを上げて次のように言っておられます。

日本は「もんじゅ」という増殖炉の原型に1兆円以上の金を捨ててきました。現在の裁判制度でいうと、1億円の詐欺をすると1年の実刑になるんだそうです。では、1兆円の詐欺をしたら、何年の実刑を喰らわなければならないのでしょうか。1万年です。
原子力安全委員会、あるいは経産省・通産省等々、行政に関わった人で「もんじゅ」に責任のある人はいったい何人いるのか私は知りません。でも、仮に100人だとすれば、ひとり、ひとり100年の実刑を処さなければいけないのです。


最後に、余程、ハラに据えかねていたのでしょう。ガンジーの7つの大罪をあげて、原子力にむらがる利権者と行政を批判して話を締めました。
1.原則なき政治 2.道徳なき商業 3.労働なき富 4.人格なき教育 5.人間性なき科学 6.良心なき快楽 7.犠牲なき宗教

法律を無視して都合のよいように恣意的に放射線基準を変え、己の保身しか考えていない空きカン内閣は、まさに「原則無き政治の大罪」を犯しており、原子力の危険を知りながら、地域住民の頬を札束で張って原発の危険を押しつけ、独占企業であることを良いことに利潤をむさぼる東電は「道徳なき商業の大罪」を犯しており、原子力関係のハコモノを乱立させてはそのポジションに天下って税金をかすめ取る官僚は「労働なき富の大罪」を犯していると思います。罪を犯せば罰せられ、償いを求められるのが、普通の人々です。しかるに、彼らはどうでしょうか。仮に彼らが自らの大罪を認めたとしても、彼らの罪は余りに重く、償いは余りに難しい、と私は感じます。

それにしても、いつ空きカンは辞めてくれるのでしょうか。地震がなければ3月のはずでした。地震が起こって悪徳弁護士は「空きカンはラッキーだ」と言い、空きカン本人は「これであと2年は保つ」とほくそ笑んだという話を聞きました。この国難にあって、参議院議長が空きカンを辞めさせろと檄を飛ばしているのに、肝心の衆院で内閣不信任案を主導するはずの自民党の党首が全く頼りない。そんな中で、小沢氏とコーモン渡部爺との合同誕生会がマエハラ氏の仲介で行われたという気味の悪い話。外国人献金問題を口実にうまく空きカンの泥舟から逃げ出したマエハラ氏、空きカン内閣の沈没を見越して、次の主流派になるはずの小沢氏にとりいろうというつもりなのですかね。これを見て、党内部から倒閣が近いと慶ぶ人もあります。空きカンが消えてくれるのはもちろんうれしいです。しかし、小沢氏、去る者は追わず来る者は拒まずと鷹揚に構えて話に乗ってやっているのかも知れませんが、この三人が集まって笑っている写真を見ると、昨年の小沢邸での新年会に一升瓶を抱えてやってきてにこにこしながら写真に収まっていた空きカンを思い出して嫌な予感を感じるのです。
コメント
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