百醜千拙草

何とかやっています

毒を持って制す

2017-01-24 | Weblog
最近、どういうわけか、サファリを使うと東京新聞の記事にアクセスできなくなりました。クロムだとできます。何か政府に都合の悪い情報をブロックするようなウイルスでも仕込まれたのかな、などと勘ぐっておりますが、理由をご存知の方がありましたら教えてください。

というわけで、顔を背けさせるような人間の醜さを放つ人間が、世界最強の軍隊のチーフコマンダーという権力を手に入れてしまったという悪夢が現実となってしまったわけです。この人の話題が出るたびに皆が不愉快になるので、雑談の時もなるべくその存在を忘れ、話題にしないようにしている日々です。ま、日本も似たような状況が続いているわけではありますが。
しかし、いくら人間としてクソであったとしても、人間性とその行為の影響というものは切り離して考えるべきであろうと思います。

予測不能ですが、ひょっとすれば、日本にとっては戦後70年余りの対米隷属から脱出するいい機会となるかもしれません。
沖縄と日本国民が声を揃えて、ヤンキー ゴー ホームを叫べば、あの単純なトランプですから、米軍を引き上げてくれるかも知れません。トランプという「毒」で、日本をアメリカの植民地として搾取してきた別の「毒」を制すことができるかも知れません。そのチャンスの時に日本の指導者がアベ氏ではダメです。アメリカのジャパン ハンドラーズの指示通りにしか動けないのですから。角栄のようなタイプ、行動力と総合的な判断力を持った人間が必要です。トランプはアジアの安全保障に興味がないと言っているのですから、日本は中国とロシアとの関係をもっと重視しアメリカの属国という立場から独立性を高めていくしかないと私は思うのですが。大体、日米安保など建前だけであり、それは日本の安全保障には何の役にも立っていないのですから。

トランプ就任の前日の東京新聞の記事。
トランプ政権でアーミテージ報告書路線は… 日米連携の設計図失う?
 、、、安倍政権は、米国の知日派がかつてまとめた「アーミテージ・ナイ報告書」に沿う形で多くの政策を進めてきたが、トランプ氏の就任で、こうした関係は成り立たなくなる。(木谷孝洋)
 安倍政権が行ってきた施策は、野党から「完全コピー」と批判されるほど報告書の内容と酷似している。
 一二年の報告書は、他国を武力で守る集団的自衛権行使の容認、国連平和維持活動(PKO)拡大などを日本に要求。安倍政権は世論の反対を押し切って集団的自衛権を行使できる安全保障関連法を成立させ、南スーダンPKOで陸上自衛隊部隊に「駆け付け警護」などの新任務を付与した。
 経済では、報告書が求めた環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に踏みきり、各国と合意。歴史認識問題にも報告書通り向き合い、韓国と旧日本軍慰安婦問題の解決に向けて合意した。、、、


つまり、自民党政権は、アーミテージ、ジョゼフ ナイらジャパンハンドラーズの「提言」という名の「命令」を受けて、アメリカの日本支配を忠実に実行してきたわけです。それによって、対米隷属で生じる数々の利権にぶら下がる官僚組織などからの支持を受けて政権を維持してきました。なにしろアベ政権の政策はアメリカの提言の「完全コピー」ですからね。

ところが、従来のアメリカ政界とは無縁のトランプが、一般アメリカ人に耳触りの良いことを適当に並べ立てて当選してしまい、トランプもちょっと簡単に後には引けないような状態になっているのではないでしょうか。それで、戦後、独立国の体裁を保ったままで、都合よく日本を植民地状態において利用してきたアメリカと霞が関ですが、その「大人の事情」をよく理解できないトランプが、「アメリカ第一」と言って、その馴れ合いをブチ壊そうとしているように見えます。

 外圧でしか動かない日本、これを利用して、うまく在日米軍の規模を縮小できるかも知れません。ロシアが北方領土を返さないのも、世界最大の国外米軍基地が日本にあるという事実があるからでしょう。アメリカの命令を完全コピーするような政権をどう間違えばプーチンが信用するのかという話です。アメリカが出て行けば、北方領土も返ってくるかもしれません。
コメント
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