百醜千拙草

何とかやっています

論文の形

2017-08-11 | Weblog
論文、まだ投稿できていません。もうすぐと思います。
複数の著者が絡んでいますが、つくづく実感したのは、いわゆるエリートの人の頭の良さとエゴの大きさはかなりの相関がありそうだな、ということです。
そして、頭が良いはずなのに、エゴは放し飼いになっている場合が多くて、それゆえに物事に私情が挟まってきて厄介なのが、不思議です。

私のような二流大学出で、細々と小さな分野で生き延びてきたような人間は、長年生きていると、打ちのめされるような経験の連続なので、イヤでも、よい方で言えば謙虚さ、悪い方では卑屈さというものが身について、周囲に注意しながら、よく言えば、摩擦を起こさずに、悪く言えばオドオドと日々を送っているわけですが、そうする必要のないような環境で成功を積み重ねてきた人というのは、ちょっと違いますな。もちろん、エリートで頭が良くて、謙虚で思いやりのあるような立派な人もおりますが、それはそれで、眩しすぎて、かえって卑屈になりますね。難しいものです。

論文に関しては、結局、私が最初に臨んだような形、相撲で言えば「寄切り」で勝てるような、論文とはなりませんでしたが、(ま、そんな力強い論文は滅多に書けませんし、今回もどうあがいても、そこまでには達しないので仕方がないですが)、共著者のいう「うっちゃり」が決まる可能性のある形に落ち着きました。私的は不本意ですが、複数の人が絡んでいる以上、妥協点を見つけなればどこにも進みません。どんなこだわりのある論文も本人が思うほど、周りはなんとも思っていないものですし、どんな形になろうと出してナンボのもの、と軽く思っておく方が健康にも良さそうです。

そうこうしている間に、もう一本の論文のレビューも返ってきました。比較的、好意的でしたが、editorがreviewerの提案する新しい実験データをリバイスの条件として要求してきましたので、実験はやらないといけません。しかし、筆頭著者の人はすでに移動後、やれることも多少限定されるので、結局、またある程度は、私がやる羽目になりそうです。
今月は、グラントに集中するつもりでしたが、ちょっと無理かもしれません。
コメント
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