百醜千拙草

何とかやっています

癒される曲

2018-06-08 | Weblog
戦後の高度成長期からバブル、そして国際競争力が低下し、経済が低迷し、貧困化と少子高齢化が進み、と、この推移を見ていますと、人も国も同じように年を取っていくのだなと思います。自然の摂理でしょうけど、年を取ってアチコチにガタがくるのを実感するのは、自分の肉体であっても国であっても寂しい気分になります。ま、現実を肯定的に受け入れて、改善すべきことは改善する努力をしていく以外の選択肢はないのですが。

私も若い時は研究でいつかは何か意義のある発見をしたいと燃えていましたが、今は、日々の小さな事柄に一喜一憂しながら、生き延びるのが精一杯という体たらくです。気持ちはあっても、体とカネがついてこないのを実感するのは寂しいものです。

そんな時に、たまたま耳にして、とっても癒された民謡風音楽を紹介します。

一つ目はNeli Andreevaというブルガリアの歌手が歌うMalka Moma(少女)という曲です。かなり前にヒットした有名な曲らしいですが、私知りませんでした。ブルガリアの民族音楽風に作られています。

少女は神に祈る
私に鳩の目をください、私にはやぶさの翼をください
白いドナウ川の上を飛んで、愛しい人を見つけるのです
神よ、彼女の願いを届けたまえ、鳩の目とはやぶさの翼を与えたまえ
神ははやぶさの翼を与え、少女は愛しい人を見つけたのです

訳を読んでも、歌詞の深意はよくわかりませんが、メロディーと歌に加えて、コーラスのアレンジが素晴らしいです。



二つ目は、ロシアのBeloe Zlatoというグループの「Beyond (Behind) the Quiet River (英語曲名)」という曲です。シンプルな短調のメロディーと和音進行に伴奏なしの素直なコーラスが妙に心にしみます。素朴に歌っているのがいいです。

静かな川の後ろ、樺の木のくぼみに、春一番の花が咲きます。
素朴なお祈りをして、私は東を向いて十字を切ります。
真っ赤な朝焼けが空をいっぱいに染め、永遠なる太陽が昇る。
そして、白い鳥が地上を舞い、天から神の赦しをもたらすのです。
私の命では掴めないような果てしないものが心に開きます。
それは、子供の頃にお母さんが抱きしめてくれた時のような甘い安らぎ。
涙から聖なる祈りが生まれ、悲しみはキリストの愛で満たされる。
その時、私の魂は「Rus」と呼ばれる偉大なる宇宙に触れるのです。

という感じで、自然の中に宇宙を感じる神秘主義的な詩です。



民謡風の曲といえば、日本にもいい曲があります。わざわざ紹介する必要もないと思いますけど、Boomの「島唄」、先の戦争で本土の犠牲にされた沖縄の悲しみと苦しみを歌ったものですが、それを風景の描写の中に表現しています。永遠を感じさせるような、悲しくも美しい曲です。夏川りみさんの三線と歌声がいいですね。
、、、
でいごの花が咲き 風を呼び 嵐が来た(1945年春、でいごの花が咲く頃、米軍の沖縄攻撃が開始された。)、、、
ウージの森で あなたと出会い ウージの下で 千代にさよなら(サトウキビ畑の下の洞窟で、愛するあなたと永遠の別れとなった。)
島唄よ 風にのり 鳥と共に 海を渡れ (島唄よ、風に乗せて、死者の魂と共に海を渡り、神界 “ニライカナイ” に戻って行きなさい。)
島唄よ 風にのり 届けておくれ わたしの涙(島唄よ、風に乗せて、沖縄の悲しみを本土に届けてほしい。)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする