国会、閉会。最後までみっともない政府与党でした。言うまでもなく、アベ政権の不誠実きわまりない答弁、与党の強行採決が国会を形骸化させたのですが、最後っ屁が、バクチ法案強行採決というなさけなさ。
カジノ法案が成立しました。西日本で平成最悪の豪雨災害が起きたのに、カジノ法案審議を優先した石井国交大臣に表彰状です。もはや国交大臣というよりもカジノ担当大臣と呼ぶ方が正確でしょう。カジノは人の不幸で儲けるという非道な商売。喜ぶのは外資含むカジノ事業者のみ。賭博政党・公明党の大罪 pic.twitter.com/lRdPm9pNIH
— HOM55 (@HON5437) July 20, 2018
バクチ法案強行採決。あまりのデタラメぶりに野党は内閣不信任案を提出。志位委員長は、憲政史上最悪の政権と批判。これ、私、心から同意します。今の日本の国会でアベと与党がやっているようなデタラメは、前代未聞です。長い自民党政権の中でも、間違いなく最低最悪の政権であり、近代民主主義国家では起こりえないようなことが毎日のように起こっています。
内閣不信任案は数で勝る与党が否決することはわかっていましたが、野党の演説は迫力がありました。馬の耳とカエルの面とヌカの脳みそを持つアベのレベルに合わせて選ばれたとも言える与党議員のレベルは低く、野党の演説は彼らではなく、国民に向けたものです。アベのクズっぷりをまだよく知らない国民にその酷さをちょっとでも知ってもらおうとする努力の表れでしょう。週末、枝野氏の3時間近い演説をyoutubeで見てしまいました。
ゲンダイ:これに先立ち、野党は最後の抵抗として、5党1会派が共同で内閣不信任決議案を衆院に提出。趣旨弁明に立った立憲民主党の枝野代表は、2時間43分にわたる演説を行った。衆院では、記録が残る72年以降で最長の演説となったが、これは、議事進行を遅らせる目的の「フィリバスター」ではない。安倍政権の悪行を一つ一つ挙げていったら、半日では足らないくらいなのだ。枝野はよく3時間以内の演説にまとめたと言うべきだろう。
このアベ内閣の「7つの大罪」の演説を文字おこしがあります。文字おこししてくださった方ご苦労様でした。これ、正論としか言いようがありません。この演説、アベ政権のデタラメさを7つの項目に絞って述べたものですが、民主主義の精神と歴史、国会の意味、多数決による裁決のあり方、などの根本を説きおこして、その一つ一つをアベが蹂躙してきたことを指摘しているという点で、一般国民と(与党席にすわっている多くのbrickheads)の教育的価値があるということで、どうも書籍化されるようです。
長いので、ごく一部を抜き書き。
不信任理由1「高度プロフェッショナル制度の強行」
、、、この問題の本質は労働時間規制が及ばない労働者をつくるということにあります。、、、そもそも高度プロフェッショナル制度には様々なウソが前提となって議論が進められたという大問題があります。、、、事実に基づかない、誤ったデータに基づいて議論を進める。こんなことは近代国家ではありえないことであります。、、、
不信任理由2「カジノ法案の強行」
カジノの収益で経済成長を目指す。そもそも千年以上にわたって違法とされてきたものを使って利益をあげて、そして経済を成長させる。そのこと自体がみっともない政策ではありませんか。持統天皇以来の歴史を一顧だにもせず、こんな馬鹿げた制度を強行する人たちに保守と名乗って欲しくはありません。
保守と称する皆さんは、保守とは何かをわかって自分たちを保守と名乗ってらっしゃるんですか?、、、
(ここで、しばらく「保守」とは何かという議論があります。私は、これは内閣不信任とは直接関係はないですが、非常に大切な議論であると思います。かつて自民党がマトモだった頃、宮沢喜一は「保守の本懐」の中で、「保守とは、立ち止まって、考えることだ」と述べました。私も、何かを変えようとするときに、まず立ち止まり、よく考え、歴史の叡智に学ぶことは非常に大切だと思います。研究というのは何か新しいものを求めようとする活動ですが、未知のものに対峙しようとするからこそ、基本的に保守的進めなければならないと思っております。立ち止まり、熟考して一歩ずつ進めるという注意深さがなければ、砂上に築く楼閣のようにすべての努力が一瞬にして瓦解することは私は身をもって経験しました。私は、自分の研究活動を通じて、何かを変えようとするときは、常に保守的方法論を取るべきだと思うようになりました。社会は変化し、その変化に対応しなければなりません。その時に保守的な態度で臨むというのは、今のアベのように、変えないといけないこと(例えば原発問題、対米隷属問題、誤った経済政策)があるのに「立ち止まったまま、考えない」ことではない。あるいは、口で言うだけで、何も考えず何も実行しないことでことでもありません。熟慮を加えた上で慎重に一歩を踏み出す、そうすることによってその一歩の正否が判断することができ、次の一歩をどう踏み出すかという判断の材料になるのです。逆に「バスに乗り遅れるな、この道しかない」と、やみくもに考えなしに突っ走るのは、リベラルでももちろん保守でもなく、ただのバカであり、まさに「やるべきことは何もやらず、自分のやりたいことやトランプに命令されたことはロボットのように実行する」アベのことです。 - 演説に戻ります)
、、、ま、このこと自体で今の自民党・安倍政権が保守ではないということは明確である、、、だから、持統天皇以来の日本の歴史の伝統を知らないでカジノなんていう我が国の伝統に反する馬鹿げたことを進めているんじゃないですか?、、、、まさに立憲主義も保守主義も同じ考え方である。であるので、わたくしこそが保守本流であることを自信を持って日頃から皆様方にお訴えをさせて頂いているところであります。
、、、安倍総理とトランプ大統領との会合の席にアメリカを代表するようなカジノ業者の方がご一緒していたというようなことも伝えられています。まさにアメリカに我が国を売るための法律をいま強行していると言われても仕方がないんじゃないでしょうか。、、、カジノのために日本に来る外国人観光客がいる? あるいは、そのことによって外国人観光客を集めなければ外国人が来てくれない? そんなに日本は情けない国なんですか? 保守と称している皆さん。、、、
不信任理由3「アベノミクスの限界の露呈」
5年やって成果があがらず、5年先送りにした。成果がゼロだから、これまでと同じ期間が必要なんですよね?、、、こうした金融緩和などによるアベノミクスをいわば「強い者・豊かな者をより強く、豊かにする政策である」(ここで、格差の是正が内需拡大に必要であり、そのための種々の政策の提言があります。)
不信任理由4「モリカケ問題」
あとで述べる改ざん問題なども含めて、「責任を痛感します」とか「真摯な反省」とか「再発防止」とか言葉だけは踊っていますが、全貌解明の妨害をし続けているのは誰なんですか?全貌解明に抵抗しているのは誰なんですか?全貌解明に協力をしない。そうした与党の姿勢こそが、まさに税金の無駄遣いを生み出す、膿(うみ)そのものではありませんか?
、、、安倍総理の昭恵夫人が夫人付きの公務員である谷査恵子氏を通じて行政に問い合わせるという関与をしていました。このことは既に明らかになっています。このことだけで大問題じゃないですか?
、、、(その後、文書改竄、虚偽答弁などの問題をあげ)これらだけでも内閣3回くらい吹っ飛んでもおかしくないんですから。、、、(野党の抗議に対して、佐川君の国税庁長官昇進を「適材適所」と強弁したアソー発言を引いて)総理のために停職処分を恐れず、公文書を改ざんして国会を騙すような人は、総理にとっては適材適所なのかもしれませんね。、、、この公文書改ざんをこのままで臭いものにフタをしてしまったのでは、この社会全体の公文書に対する信頼が揺らいだ状況を放置することに他なりません。この社会そのものを壊してしまうことに繋がっていく、、、モリカケ問題の7番目の問題点。これは検察捜査への介入の疑惑まで生じている。、、、一連の森友問題、加計学園問題はいわゆるスキャンダルではありません。行政の公平性、連結性を損ねる。放置をすればモラルハザードを招く。社会と国家の危機であります。、、、
不信任理由5「不誠実答弁、民主主義のはき違い」
、、、ごまかし、いい加減な国会答弁の数々。そもそも民主主義のはき違いが著しい。、、、ご飯論法とか、信号無視話法という言葉が、この国会を通じて巷に出回りました。、、、全部ずらした、ごまかした答弁をしているということで加藤厚生労働大臣、そして安倍総理。「ご飯論法」と世の中から嘲笑われる結果となっている。、、、聞かれたことに正面から答えないだけにはとどまらず、聞かれてもいないことをダラダラ、ダラダラ、ダラダラ、ダラダラ、ダラダラ、ダラダラしゃべり続ける安倍総理の姿勢。、、、ま、そもそもこの聞かれたことに答えずに、聞かれてもいないことを答えている姿勢だけでも不信任に値すると思いますが、それにとどまらず、平然とウソをつき、開き直る姿勢がますます顕著になっています。、、、自民党はウソつき、ホラ吹きを予算院長にしてるんですか?、、、(本来の民主主義)の手続きをこの国会で全く踏んでいない上に、安倍政権は立憲主義そのものも破壊工作を進めています。、、、、与党の皆さんが行政監視に十分力を注げていないのは、制度的な前提として半分やむないところがあります。だからこそ、野党は行政監視、行政でおかしなことがあったら厳しく指摘をするということに責任を持って力を注がなければならないのは議会の役割から当然のことであり、したがってモリカケ問題について「いつまでやっているんだ」と与党が野党に対して野次るのは全く議院内閣制を理解してないことだということを申し上げておきたい、、、
不信任理由6「行き詰まる外交、混乱する安全保障政策」
防衛予算は6年連続の増大で過去最大で5兆1911億円にのぼっています。、、、米国の対外有償軍事援助、いわゆるFMS。これに基づく購入額が増えています、、、、我が国の安全保障上の必要性よりもアメリカが売りたいものを「言い値」で買っている、、、安全保障だけではなく、なし崩し的な日米FTAへの流れが加速していると危惧さざるを得ません。、、、現状で2国間FTAを進めていけば、我が国にとっては到底のむことができない、我が国の一次産業なり、場合によっては第二次産業も含めて、我が国が受け入れがたい条件をアメリカに飲まされかねない。、、、4月18日の日米首脳会談では日米2国間での新たな協議の創設で合意をさせられました。2国間FTAに向けた協議や米国産農産物の輸入拡大への圧力を受ける等、なし崩し的に追い込まれつつあるという危機感は杞憂でしょうか?、、、
不信任理由7「官僚システムの崩壊」
安倍内閣はこの官僚システムを破壊しています。森友・加計問題や自衛隊日報の改ざんや隠ぺいの問題。厚生労働省の働き方データの捏造問題など。、、、内閣人事局制度を悪用し、官僚人事を占有し、官の世界には安倍一強体制を築いてきた中での相次ぐ不祥事であります。
結びの言葉
まだまだ不信任の理由は数え切れないほどあります。この国会は民主主義と立憲主義の見地から、憲政史上最悪の国会になってしまったと言わざるを得ません。
、、、これ以上、目先の権力闘争ばかりを重視して、国民生活の将来に禍根を残し、ウソや誤魔化しや開き直りを蔓延させて、モラルハザードを生じさせれば、必ずや歴史に断罪される、、、
この不信任案討論の間、不気味だったのは、アベが後ろの席で、退屈そうにしながら、時にニヤニヤとしていたことです。この男は国や国民も民主主義にも興味がない。他人から学び、向上していこうという気持ちがない。自分と自分をチヤホヤしてくれるオトモダチが安楽に生きていくことしか考えていない。向上心がないから、自分に意見をするもの、やりたいことを邪魔するもの、正論を述べるものは単純に「敵」と見做しして干し上げる。そのためには手段を選ばず、ヤクザを使って選挙妨害を行い、メディアを恫喝して都合の悪い報道は控えさせ、狙い撃ちにする個人の人格攻撃をし、官僚人事を握って、警察や司法に介入して都合の悪い人間はありえない罪状で逮捕させて長期勾留する、一方オトモダチの犯罪は警察官僚に手を回して事件を揉み消す。やっていることはクソそのもの。この男が社会に為した害のツケは極めて大きく、多分、もう取り返しがつかないレベルです。