ネットで見る限り、山本太郎のれいわの熱狂は、グッとくるものがあります。街頭演説で1000人を越えるかのような人々が集まり、拍手を送っています。サクラを動員してようやく100人の自民党とは熱気が違いますね。大昔、ビートルズがやってきて、興奮しすぎて失神したりするファンが出て社会現象となりましたが、それを思い起こさせます。 それでも、魂を売ったTVメディアは、この社会現象を報道しません。
【We are れいわ新選組!!】#れいわ祭 ありがとうございました。
— 山本太郎・比例は「山本太郎」と書いて下さい! (@yamamototaro0) July 12, 2019
ピンク色の封筒について、時間の都合により、詳しく説明できず。今、一番重要な、あなたの力をお借りしたいことです。ぜひリンク先をご覧ください!https://t.co/Yq6mSqDfqs#参院選 #東京選挙区 は 野原ヨシマサ #比例 は 山本太郎 pic.twitter.com/oRodR1UaeU
山本氏の選挙戦略も、なかなか素晴らしい。比例の第一、第二位に重度障害者の候補を当てる。最初は私、その真意がわかりませんでした。政治は権力争いであり、その権力を得るには選挙で勝たなければならない。無名の障害者の候補を出すことが、選挙に勝つ上で得策なのか、と思いましたが、よく考えると、山本太郎はもっと冷静沈着に、かつ現実的にこの選挙を考えているのだと思いました。
つまり、多数決で物事がきまる国会では、いかに権力を握るかを各党が考えており、それに向けて選挙戦略を決めるわけです。政治は、権力、多数を取らないと「変えられない」と思っている。とくに、数に任せて、やりたい放題、法律を無視して少数派の意見を踏み潰し、答弁という時間稼ぎでアリバイをつくって強行採決して国会を形骸化するようなアベ政権のようなヤクザとの争いに勝つには、数と力で圧倒するしかないという結論に達せざるをえません。しかるに、この金と組織力で固められたこの独裁政権を力づくで退場させるのは容易なことではありません。うまくいっても何年もかかります。それを待っていられない状況に日本はあります。
山本太郎は、今の野党共闘のレベルでは今回の参院選でも次の衆院選でも権力争いに勝つことはできないと冷静に判断しているでしょう。今回の参院選でも、山本の「れいわ」も取れて3議席と計算しているはずです。つまり、比例で一人か二人、自身は落選、という結果を予想していると思います。その1-2議席で、アベを止められるかと言われると止められない。ならば、その議席で、とにかく最大の影響を与えることができる戦略をとる、それがこの比例の人選ではないでしょうか。
比例区では山本の名前で、この重度障害者の候補者の少なくともどちらかは当選する可能性が高いわけです。そして、これらの障害者の方が当選した瞬間に、国会は変わらざるを得ないのです。国会から障害者対策を始めないといけなくなる。それをレバレッジにして障害者の議員が社会的弱者の人々のアドボケートとなって、世論を動かしていくことになるでしょう。歴史初の重度障害者の国会議員、メディアも無視はできないです。山本太郎はそう考えているのでしょう。これは山本太郎本人にはできないことです。過去6年、もっとも鋭くアベを糾弾した結果、国会で少数派の力の限界を実感せざるを得なかった山本太郎、少数派が一人でも国会を変えるインパクトを与える戦略を練った結果が、自身ではなく、重度障害者を国会に送り込むという「奇策」であったと思います。
つまり、与党や無関心層は山本太郎一人ではどうせ何もできないだろうとタカを括ってきたわけですが、障害者議員なら、一人が国会を変え得るのです。二人であれば、尚更です。
そして、東京選挙区。創価の野原氏を擁立し、公明党党首と対決させる。これもシビれます。野原氏は創価学会の教えに沿って正論を述べるだけで、それがそのまま公明党批判になっている。マトモな創価学会員なら、野原氏を支持せざるを得ない。つまり、ここも現役の創価学会員に公明党を真正面から正論をもって批判させることで、たった一人の候補者が、選挙の結果に関わらず、公明党の支持基盤にヒビを入れることができるのです。まして、野原さんが当選して、国会で公明党を批判すれば、その与党へのダメージはかなり大きなものとなるでしょう。
山本太郎が、今回の独立から見せた素晴らしい情熱と才能は驚くべきものがあります。若さと情熱とイノベイティブな戦略と冷静な頭脳、加えて努力家であり、演説も上手くなりました。
もしも、このれいわの熱狂をTVが報道し出せば、転がる雪だるまのように支持は急激に拡大するでしょう。野党は山本太郎を中心に共闘することになり、真性保守を掲げる野党が、カルト右翼政党と成り果てた自民党と対決することになる。
そうなれば素晴らしい、と思います。その可能性もあると私は思います。戦略と行動力の山本氏を革命家、チェ ゲバラに喩える人もいました。(https://www.youtube.com/watch?v=vyLyQ7hoxBU&feature=youtu.be) なるほど、民衆に支持される革命家、という共通点があります。
Hasta Simpre Commandante (Che Guevara)、サンタナの演奏で。
民主主義の正道を通り、ゆえに保守を掲げる山本氏は、革命家よりも、総理大臣がふさわしい。数年後に、山本太郎が総理大臣になれば、それは、JFKやオバマの時のような現象が起こるでしょう。小沢一郎も、引退前の最後のご奉公、山本太郎を担いで最後にデッカい花火を打ち上げてもらいたいと思うのですが。
結局は国民次第ですが、この国の悲惨な現状が十分理解できているとは思えません。それが一番の問題です。
誠実に努力をし、真摯に語りかける人の言葉は、心に響き、人を動かします。口先だけで「真摯に向き合う」といい続けるだけのペテン師が誰からも相手にされなくなるのは、今回のG20での各国首脳のアベに対する振る舞いをみれば明らかです。