ある怠惰な日曜の朝、、、と音楽的な出だしですが、週末はいつものようにコーヒーを飲みながらメールをチェック、いつもは読まないNEJMの雑誌コンテンツのメールを何気に開け、ページに飛んで、パラパラしていたら興味深い症例 が報告されていました。
症例:65歳男性、過去に両側の股関節形成術の既往。今回、転倒による右股関節脱臼にのため入院。その他に外傷などはなし。脈拍測定のためにドップラー血流測定器を左右いずれかの足背に接触させたところ、脈拍音に加えて、音楽が聞こえた(ビデオ)。患者の足背動脈にドップラー器を当てると音楽が聞こえるが、同じ測定器機を病院スタッフの足背動脈に当てても音楽は聞こえなかった。
ラジオ電波が患者の人工股関節を通じて受信されたものと考えられたが、他の受信可能性のある病院什器(ベッドなど)にドップラー測定器を接触させても音楽は聞こえなかった。病院のエンジニアが原因解明のために調査中である。
感心したのは、病院スタッフの科学的アプローチです。二つのコントロール実験を行い、これがこの症例に特異的に起こっていることを示しています。
ちなみに患者さんは8ヶ月後の時点で、転倒もなく元気に生活されているようです。
そういえば、以前にも歯の治療後にラジオを受信するようになった患者さんの話がありました。この場合はドップラー器がなくても歯で受信したラジオの音楽などが骨伝導で聞きたくなくても聞こえてくるわけですから本人にとっては迷惑な話でしょう。ヘビメタのチャンネルなどと同期していたら気が狂いそうです。
Kiki Deeで、"I've got the music in me"