tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

歴史に憩う橿原市博物館「カネ・人・こころ」展、2月28日(日)まで!(2016 Topic)

2016年01月16日 | お知らせ
橿原市川西町、新沢千塚古墳群公園の一角にある「歴史に憩う橿原市博物館」では、今日(1/16)から2月28日(日)まで、冬季企画展「カネ・人・こころ」を実施します。同館のHPによりますと、

日本における貨幣の歴史をひも解くと、飛鳥・藤原の地は無文銀銭や富本銭、和同開珎といった最も初期の貨幣が発行された場所として非常に重要な地域です。今回の企画展では、出土資料や古銭を中心に人とお金とのかかわりを紹介します。無文銀銭や富本銭はもちろんのこと、世界最大級の貨幣である江戸時代の大判金、藤原宮大極殿院出土の地鎮具から平城京跡出土の私鋳銭(いわゆるニセ金)まで、見どころいっぱいです!

開催期間 平成28年1月16日(土曜日)~2月28日(日曜日)※月曜休館日

イベント情報
講演会(全2回)

第1回 1月23日(土曜日)「大判小判とお金の四方山話」
講師:塩川 幸男 氏 (造幣博物館 元館長)

第2回 1月30日(土曜日)「藤原宮の造営と南門出土の地鎮具」
講師:廣瀬 覚 氏 (奈良文化財研究所 主任研究員)

会場 クリーンセンターかしはら3階研修室(博物館から北に徒歩5分)
講演会参加者用駐車場はクリーンセンターかしはら内建物北側にあります。
時間 各回とも午後1時30分~午後3時(受付は午後1時より)
定員 200名(先着順:申し込み不要)
費用 無料
※各回の講演会終了後、博物館にて当館学芸員が企画展の解説を行います。

ウォークイベント「貨幣誕生の地・飛鳥藤原をめぐる」
行程 近鉄吉野線岡寺駅東口(出発)→伝飛鳥板蓋宮跡→飛鳥池工房遺跡→奈良文化財研究所都城発掘調査部藤原宮跡資料室→特別史跡藤原宮跡→橿原市藤原京資料室(解散)(約10km)
日時 平成28年2月11日(木曜日・祝日)午前9時30分~午後4時30分
定員 50名(申込者多数の場合は抽選)
費用 無料
申込方法 1月25日(月曜日)必着で、参加者の氏名・住所・年齢・連絡先をご記入の上、往復はがきにて歴史に憩う橿原市博物館(〒634-0826 橿原市川西町858-1)まで郵送。  

ワークショップ「千両箱(複製品)を持ち上げろ!!」
時代劇などでお馴染みの千両箱を持ち上げてみませんか?
ぜひその重さを実感してください!(※持ち上げる際は腰や足下にご注意ください。)
会期中随時(申込不要)
費用:無料
冬季企画展解説図録も販売します!


「新沢千塚古墳群」は古代史好きなら、知らない人はいない。橿原市のHPによると、

総数約600基からなる古墳群で、日本を代表する群集墳(ぐんしゅうふん)でもあります。古墳群は、市南側で高市郡高取町との境界となっている貝吹山(かいぶきやま)から四方に派生する尾根のうち、北西方向に伸びる低い丘陵上に立地しています。

最も多く古墳が造られた時期は、5世紀後半から6世紀前半にかけての100年間です。1960年代、新沢千塚一帯の丘陵地に開墾計画がもちあがったことをきっかけとして、古墳群全体の約2割にあたる約130基の古墳の発掘調査が行われました。この調査によって多くの成果があがりました。

遠くペルシャや中国、朝鮮半島からもたらされた副葬品が出土した126号墳の調査はその代表的なものです。調査の成果をうけて、新沢千塚は1976年(昭和51)に国の史跡に指定されました。現在は保存整備が行なわれ、古墳群の中を散策することができるようになっています。


博物館も古墳群も、場所は近鉄「橿原神宮前駅」下車、西出口から約2km(徒歩約30分)のところである(アクセスは、こちら)。ぜひいちど、足をお運びください!


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観光力創造塾(第5回)、2月1日(月)開催!(2016 Topic)

2016年01月15日 | お知らせ
2月1日(月)、今回で5回目(年2回開催)となる「観光力創造塾」(南都銀行主催)を橿原神宮会館(橿原神宮境内)で開催する。テーマは「バリアフリー観光」だが、これは福祉分野の話ではない。純然たる商売の話、つまり今後新たな旅行者マーケットとして期待される身障者や高齢者(旅行困難者)の「旅行したい」というニーズを先取りし、来ていただき泊まっていただこう、という趣旨なのである。同行のニュースリリース全文を引用すると、
※写真は中村元(はじめ)さん。講演「バリアフリー観光で集客力アップ」(四日市市 11/20)で撮影

第5回「観光力創造塾」を2月1日(月)に開催します!
~観光活性化に向けた、新たな観光需要創出策「バリアフリー観光」について~

南都銀行(頭取 橋本隆史)は、国内・海外からの宿泊観光客を奈良県内に誘致するための仕組み作りを目的に、年に2回「観光力創造塾」を開催しています。5回目となる今回は、観光庁が普及促進を図っているユニバーサルツーリズムに基づく「バリアフリー観光」を取り上げます。

今後より一層の高齢化の進展が見込まれるなか、高齢者や障がい者、そのご家族、観光・旅行に困難を感じる方(観光困難者)等が安心して観光できる「バリアフリー観光」が注目されています。そこで、日本バリアフリー観光推進機構の中村 元 理事長をお迎えし、「バリアフリー観光」の具体的な取組事例、新たな観光需要を生み出す切り口についてご講演いただきます。

ホテル・旅館、レストラン・料理店、土産物店や、自治体の観光・社会福祉関連部署、観光協会・地域おこしグループ等の観光関連団体、社会福祉団体、社寺関係者などを中心に参加を呼びかけます。詳細は以下のとおりです。



【第5回観光力創造塾の概要】
・日 時 : 平成28年2月1日(月) 14:00~16:20(受付開始 13:30)
・会 場 : 橿原神宮会館(近鉄橿原神宮前駅中央出口より徒歩8分)
・対 象 者 : ホテル・旅館、レストラン・料理店、土産物店、自治体の観光・社会福祉関連部署、観光協会・地域おこしグループ等の観光関連団体、社会福祉団体、社寺関係者の方など
・参 加 料 : 無 料
・定 員 : 150名(先着順、ただし定員に達し次第、締め切ります。)
・申込期限 : 平成28年1月25日(月)

・内 容
第Ⅰ部[ 講 演 ]
「目からウロコ!バリアフリー観光で集客力アップのツボ」
特定非営利活動法人 日本バリアフリー観光推進機構 理事長 中村 元 氏
第Ⅱ部[トーク・セッション]
「ホントにできる?奈良でバリアフリー」
 特定非営利活動法人 日本バリアフリー観光推進機構 理事長 中村 元 氏
 古都の宿 むさし野 女将 山下 育代 氏
 農家民宿 ゆるりや・とまりゃんせ 恵良 容子 氏
 ホテル 杉の湯 支配人 本郷 英作 氏



・主 催 : 当行
・協 力 : 一般財団法人 南都経済研究所
※申込方法 : 当行本支店に備付のチラシ(別添)裏面の参加申込書に必須事項をご記入のうえ窓口にご提出いただくか、公務・地域活力創造部宛 FAX でお送りください。定員超過によりご参加いただけない場合は、当行から電話にて連絡いたします。
【本件に関するお問合せ先】
公務・地域活力創造部 担当:田守(たもり)、鉄田(てつだ)℡:0743-70-8830

講師の中村元(なかむら・はじめ)氏は、以前(1/2)に紹介した『88歳大女将、連日満室への道~集客10倍、バリアフリー観光はここまで来た~』の協力者(共著者)である。中村氏は、段差をなくしたり、エレベーターをつけるような「設備のバリアフリー」ももちろん大事だがその前に「心のバリアフリー」が大切だと説く。

予約時に、自設備には「入口に○○cmの段差がある」「トイレは和式である」「テーブルの高さは○○cmである」という「バリア情報」を伝えてお客さんに判断してもらうとか、「急なスロープがありますが、従業員が車椅子を押します」「段差はありますが、車椅子を持ち上げてお席までご案内します」というサービスで、バリアは解消するのである。これは、目からウロコが落ちること、間違いなし。

あまり知られていないようだが「障害者差別解消法」(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)が、本年(2016年)4月1日から施行される。この法律では、障がい者に対して「不当な差別的扱い」をすることや、障がい者に対して「合理的な配慮をしないこと」が禁止されるのだ。この法律に対処するためにも、今からバリアフリーへの対応を考えておかなければならない。

「観光力創造塾」へのお申し込みは、このニュースリリース3枚目に必要事項を記入してFaxでお送りいただくか、南都銀行本支店の店頭にご持参いただくだけで、無料でご参加いただける。

たくさんのご参加をお待ちしています!


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真田丸(1)船出

2016年01月14日 | 真田丸(NHK大河ドラマ)
日曜日(1/10)、NHK大河ドラマ「真田丸(1)船出」を見た。土壁に「真田丸」のタイトルバックがいい。「半沢直樹」を思い出させる服部隆之の音楽もいい、特にあのバイオリンはスゴい。細部にまでこだわった映像も素晴らしい出来だ。今年はこのドラマで、楽しく1年が過ごせそうである。

きまじめな兄・真田信幸(=信之。大泉洋)に対し、信繁(=幸村。堺雅人)の自由奔放さが強調される。父・真田昌幸(草刈正雄)からは、すでに戦(いくさ)の天才ぶりが見て取れる。第1回の「あらすじ」をNHKの公式HPから拾うと、

天正10年(1582年)2月、名将・武田信玄の急死から9年、武田家は当主・勝頼の下、絶体絶命の危機を迎えていた。重臣の裏切りをきっかけに織田信長の大軍勢が領内に侵攻、諸城が次々に陥落する事態に陥る。武田に使える真田昌幸は上野国にある自らの居城・岩櫃城で織田を迎え撃つよう進言し、準備のため一足先に出発する。残された昌幸の息子、信幸・信繁兄弟の下を、人目を忍び勝頼が訪れ「岩櫃城にはいかない」と告げる。甲斐の岩殿城へ逃げる武田の本隊と別れ、父の待つ岩櫃に向かうことを決断する兄弟。敵が目前に迫る中、家族を守りながらの決死行が始まる。

この回で印象的だったのは、武田勝頼(平岳大)の寂しい末路である。Wikipedia「武田勝頼」によると、

信濃への領国拡大を行った信玄の庶子として生まれ、諏訪氏を継ぎ高遠城主となる。武田氏の正嫡である武田義信が廃嫡されると継嗣となり、元亀4年(1573年)には信玄の死により家督を相続する。

強硬策を以て領国拡大方針を継承するが、天正3年(1575年)の長篠の戦いにおいて織田・徳川連合軍に大敗したことを契機に領国の動揺を招き、その後の上杉氏との甲越同盟、佐竹氏との甲佐同盟で領国の再建を図り、織田氏との甲江和与も模索し、甲斐本国では新府城への府中移転により領国維持を図るが、織田信長の本格的侵攻(甲州征伐)により、天正10年(1582年)3月11日、嫡男・信勝とともに天目山で自害した。これにより平安時代から続く甲斐武田氏は(戦国大名家としては)滅亡した。

近世から近現代にかけて神格・英雄化された信玄との対比で、武田氏滅亡を招いたとする否定的評価や、悲劇の当主とする肯定的評価など相対する評価がなされており、武田氏研究においても単独のテーマとしては扱われることが少なかったが、近年では新府城の発掘調査を契機とした勝頼政権の外交政策や内政、人物像など多様な研究が行われている。



私は真田昌幸・幸村(信繁)父子が蟄居した紀州九度山(和歌山県伊都郡九度山町)に生まれたので、父子のことはよく聞かされて育った。ゴールデンウィークには、「真田祭り」という伝統的なお祭りもあった。とりわけ家康を追い込んだ幸村の勇ましさは、町民の誇りともなっている。これから大阪の陣まで、ほぼ1年かかるが、ドラマの行く末には注目したい。では最後に、「大河ドラマ特集 注目の見どころ応援サイト」から、第1回の内容を詳しく紹介しておく(ネタバレになるのでご注意を)。

大河ドラマ「真田丸」の物語は、武田家が滅亡する場面から始まります。1582年1月、武田勝頼に臣従しており、武田信玄の娘を正室に迎えていた木曽義昌が、織田信長に寝返ります。危機を迎えた武田勝頼は、諏訪・上原城に一族筆頭の穴山梅雪、親族衆の小山田信茂、家老筆頭・跡部勝資などを集めて軍議を開きますが、その席にて真田昌幸が「一旦、新府城に引いて様子を見るべき」と進言します。

真田家も武田家に忠節を誓う為、新府城に人質として、真田昌幸の妻・薫と、母・とりを出しており、その屋敷には、真田昌幸の長女・松と、その夫・小山田茂誠も訪問していました。この頃、真田信繁は甲斐南部にて徳川勢の動きを探っており、夢中になりすぎて、矢沢頼幸(矢沢三十郎)の制止も聞かず、深追いしてしまい、危ないところをなんとか逃げてきました。

真田昌幸は、高梨内記らと新府城の真田家屋敷に入りますが、武田を裏切った木曽義昌の妻子が処刑されたと聞いた、薫らは心配顔です。そのため「この真田昌幸がいる限り、武田が滅びる事はない」と言い、安心させます。しかし、真田信幸と真田信繁を呼び部屋に籠ると、真田昌幸は「武田は滅びるぞ」と打ち明けます。

織田信長の軍勢は、長篠の戦いの時とは比べものにならないほど、既に強力な兵力となっているのをわかっていない真田昌幸ではありませんでした。そして、新府城を捨てると心の内を話します。ご承知の通り、新府城はまだ未完成だったのです。

それからほどなく、2月25日に武田親族筆頭の穴山梅雪が、人質となっていた家族を密かに逃がして、徳川家康を通じて内通し、徳川勢の甲斐侵入を手助けしました。驚いた武田勝頼は、重臣を集めて軍議を開き、真田昌幸は、自分の居城・岩櫃城にて再起を図ろうと説得します。その賢明な説得に武田勝頼は応じて、真田昌幸らは準備の為、先に岩櫃城へと向かいます。

しかし、跡部勝資と小山田信茂らは、真田昌幸がいないことをいい事に、小山田信茂の岩殿城へと武田勝頼に促します。武田勝頼は、まだ新府城の屋敷に残っていた真田信幸と真田信繁に「岩殿城に行く」ことを明かし、人質らと岩櫃城へ逃れよと言います。

こうして、真田信幸と真田信繁は、母・薫と、祖母・とりなどを連れて、岩櫃城を目指しますが、忍者の佐助には書状を託して先に岩櫃城へと向かわせました。そして、真田信幸と真田信繁ら一行は、武田勝頼を見送ったあと、火が放たれた新府城をあとにして、一路、岩櫃城を目指したのです。

岩殿城を目指す武田勝頼は、その途中、高島城の落城と言う知らせが届いたりする度に、家臣の離反が相次ぎ、600名した供はいつしか100名程度になっていました。先に岩殿城に赴いて準備をすると言った小山田信茂も、笹子峠を封鎖して、武田勝頼を裏切ったのです。
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奈良検定2級(2016年実施・第10回)の解答(by あっちゃん)

2016年01月13日 | 奈良検定
今年(2016年)は、私の周囲でたくさんの方が奈良検定2級(奈良まほろばソムリエ検定・奈良通2級)を受験された。いつもは問題用紙を入手してから解答私案を当ブログで公表するのだが、「早く知りたい」という方が多い。

なので雑賀耕三郎さん(奈良まほろばソムリエ)の奥さん(愛称 あっちゃん)がご自身のブログ「58才で英検1級。そして、その後…。」で公表されている解答を、トップに掲げておく。ちなみに奥さんは自己採点で95点だそうだ、ご立派!

いかがだろう?周囲では「特集問題になっていた春日大社の問題が難しかった」という声をよく聞く。受験された講談師の旭堂南青さんは「『春日大社本殿の参拝所前の庭は、東南隅にある木が生えていることから何と呼ばれているか』という問題があって、『柚子の庭』にしましたが、合っていますか?」という質問を「Nara観光コンシェルジュ アワード」でされていたが、正解は「林檎の庭」である。実際に林檎の木があるのだが、これは春日大社に足を運んでいないと、なかなか気がつかない。

「特集問題」は、テキストや過去問以外から出題されたのだ。他にも春日祭の別名(申祭)、はじめて社殿を造営した人(藤原永手)、東塔・西塔があった場所(奈良国立博物館の敷地)などが出ていたと聞くが、これは難しい。

ちなみに旭堂南青さんは、満点は逃されたものの、相当の高得点を取られたようで合格は間違いなし、とのこと。受験された皆さん、何点取れましたか?
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Nara観光コンシェルジュ (第1回)が決定!(2016 Topic)

2016年01月12日 | お知らせ
昨日(1/11)、第1回Nara観光コンシェルジュ アワードの最終選考(観光ガイドのロールプレイング)と認定式が奈良県文化会館で開催された。最終選考(日本語ガイドの部)に臨んだ5人は、全員がわがNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」のメンバーである。今朝(1/12)の奈良新聞「奈良ガイド巧みに楽しく 初の観光コンシェルジュアワード 日本語部門 友松さんが最優秀」によると、
※写真はすべて私が1/11に撮影した。トップは最優秀に輝いた友松洋之子(ともまつ・よしこ)さん




奈良まほろばソムリエの会の大西さん(向かって右端)とお仲間による「相撲甚句」で幕開け

外国人来訪者を含め、増え続ける観光客に対し、ガイドとしての技量の高さや、おもてなしの精神あふれる人材を選出し、認定する奈良商工会議所(植野康夫会頭)の第1回Nara観光コンシェルジュ アワードが11日、奈良市登大路町の県文化会館国際ホールで開かれた。


司会のお1人は1/10、奈良検定2級にチャレンジされた旭堂南青さん。満点は逃したが合格された模様


奈良商工会議所・植野会頭による開会挨拶


最終選考はこの5人。左から田原敏明さん、石田一雄さん、雑賀耕三郎さん、柏尾信尚さん、友松さん

「日本語ガイドの部」で最終選考に臨んだ5人がプレゼンテーションを行い、奈良市の友松洋之子(ともまつ・よしこ)さんが最優秀に選ばれるなど、3人が認定された。「外国語ガイドの部」については、県が認定を行った4人の外国語ガイドのうち、奈良商工会議所が2人を認定、認定者は計5人だった。

トップバッターの田原さん。『古事記』冒頭に登場する神々を紹介しつつ葛城を案内

日本語の部は商工会議所が一般公募を行い、計26人が応募。3次の最終選考に進んだ5人は、古事記や社寺、遺跡などをテーマに、映像や豊富な知識、巧みな話術を駆使してそれぞれ楽しくガイド。各10分間の持ち時間で奈良の持つ魅力を存分に紹介した。






石田さんは春日大社を案内

採点は、奈良商工会議所副会頭の谷口宗男奈良交通社長を委員長とする審査委員会(7人)と、会場の一般参加者20人で実施。最優秀に奈良市の友松さん、優秀賞に柏尾信尚(かしお・のぶひさ)さんと石田一雄さん(奈良市)が選ばれた。




藤原宮跡を案内する雑賀さんの熱演。ジェスチャーも歌もキマッていた



外国語の部は、県認定通訳ガイド4人の中から、最優秀に仲村美香さん(生駒市)、優秀賞に谷本理沙さん(河合町)が認定され、同日発表された。また、「ナニワのカリスマ添乗員」として知られる、日本旅行西日本営業本部の平田進也さんが記念講演も行った。


法隆寺を案内する柏尾さん



日本語ガイドの最終選考は、ガイドの模様の「ロールプレイング」だった。観客を観光客に見立て、わずか10分間にまとめて見どころを話す。5人のうちから3人が最優秀・優秀に選ばれる。私は2次選考で審査員を拝命したが5人の皆さん、その時より格段にレベルが上がり、素晴らしいガイドだ。これなら、誰が認定されても恨みっこなしだ。


友松さんは、秋篠寺と周辺の古墳を案内

たとえて言うと和食、中華、フレンチ、イタリアン、エスニック、それぞれの料理の鉄人たちが、ウデを奮って最高の料理を提供する、そんな格好なのだ。ここから誰を選ぶかは、審査員の「好み」である。各審査員の持ち点は決まっているから、これは単純集計して機械的に選ぶしかない。



永らく、奈良県は「観光ボランティアガイドの数は多いが、質が伴っていない」といわれてきた。2013年の調査でも、奈良県は1,689人と、愛知県、兵庫県に続くベスト3位の多さである。「奈良まほろばソムリエ検定」(奈良検定)が産まれた背景の1つが「奈良のガイドの質を高めて、おもてなしのレベルを上げよう」ということだった。そんな奈良検定の10回目、そして奈良まほろばソムリエの会が産まれて5年目(前身の友の会から5年目、NPO化してから3年目)という節目の年に、こんな素晴らしいガイドを5人も輩出したのである。ミス1つない完璧なロールプレイングを見ていて、不覚にも涙がこぼれた。


ナニワのカリスマ添乗員・平田進也さんのご講演

県下に40あるといわれる観光ボランティアガイド団体の中でも、まほろばソムリエの会は新参者である。長い歴史があり、事務所や事務員を持った先輩団体と違い、当会はまだまだヒヨっ子である。「頭でっかち」とも言われてきた。そんなヒヨっ子の中から、今回「Nara観光コンシェルジュ」が3人、誕生したのである。こんな嬉しいことがあるだろうか。



この仕組みは東京オリンピックが開催される2020年まで続くと聞いている。とすると、あと4回。各回3人として、これから12人の「Nara観光コンシェルジュ」が続々と誕生することになる。

県下でガイドをされている、またこれからガイドしようお考えの皆さん、ぜひ「Nara観光コンシェルジュ アワード」にチャレンジしてください。お互い切磋琢磨してガイドの質を高め、奈良に来られるたくさんの方を温かくおもてなしいたしましょう!

友松さん、柏尾さん、石田さん、おめでとうございました! 雑賀さん、田原さん、来年の再チャレンジを期待しています!
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