重石（おもし）

瓦屋根であることは、左側にすこし見えている部分と棟（むね）のでこぼこでわかる。それにしてもこれはどうしたことだろう。台風か竜巻がもとで瓦がめくれて波打ち、雨漏りしたから応急処置をしたものだろうか。具体的にどんないきさつから、誰がどのように指示してなされたかを想像するけれど、どうにも首をひねってしまう。

屋根に重石（おもし）が載っている風景は、むかし実際に見たことがあるかどうか、あやふやで確信がもてない。古い映画の海辺や里山の寒村シーンでは、低い平屋の杉皮葺き屋根にごろ石が載ってるのを何回も観た気がする。

強風でシートが風をはらみブロックが持ち上がることはないのだろうか。二階建てなので何だか危なっかしい。もっと整然と並べられていたら、そうも思わないかも知れない。ブロックには穴があいてるのだから、ロープを通して全部を繋ぎ、向こう側と振り分けにしたら安全に見えるだろうに。姑息と言おうか・・思いつきが安直に過ぎると言おうか・・何しろマズイですよ、これは。他府県の出先で見かけたのだから余計なお世話か・・。