
一回り歳の違う兄は、前立腺癌と診断されてから独自に多くの情報を集め、手術をせずに温熱療法とか免疫療法などを選択した。
効くかどうか分からないような高額の薬なども大量に摂取していたという。
そうして後になってから、自分も切除手術をしたら良かったのにと悔やんでいたらしい。
最後はいろんな部位に癌が転移してしまったが、それでも発病してから十年と少し生き延びた。
その兄が当初教えてくれたのが、肛門からの触診という話で、意外に何ともなかったと言っていた。
一番最初の診察がそれなのだろうと覚悟を決めていたのだけれど、エコー検査と尿と血液の検査とのことで拍子抜けだった。
そうして、同じようにPSAの数値が基準値4を超えていたら生検をしましょうという流れ。
主治医のところでしてもらった値は、一昨年と昨年が3.5で今年はぴょんと5.4に上がった。
十年以上前の値は0.7で、六年前に1.9だった。
闘病中の従兄に、死んだ兄の一周忌の折、それらを言ったところ、そんな値は数字のうちに入らないと言ってくれた。
自分は10に近い数値で発病とわかり、切除手術をしたのだと・・。