透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

038 039 デザインの違い

2010-08-09 | A 火の見櫓っておもしろい

   
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茅野市内(?)で見かけた火の見櫓 100808撮影

 左は櫓の4隅の柱材に鋼管が使われている。柱が垂直に立っていて櫓のサイズは下から上まで変わらない。それに対して右は柱材など櫓の構成部材にアングル材が使われてる。上方に向かって次第に細くなる、よく見かけるオーソドックスなタイプの火の見櫓だ。

やはり火の見櫓は次第に細くなる右のタイプの方がしなやかで優美だ。女性的な美しさ、と評してもいい。左のタイプはそれ程数は多くはないだろうと、根拠もなくなんとなく思うが、男性的で力強い。デザインによって随分印象が違う、と両者を比較してみて感じる。

ところで遠くから火の見櫓を眺めていて気になるのが、屋根の勾配。かなり緩勾配の屋根もあれば、急勾配の屋根もある。屋根の勾配は遠景の火の見櫓の印象を決める大きな要素だ。それと屋根と見張り台の大きさのバランスも重要な要素。

左の火の見櫓は構成部材の強度によって構造的に成立させているような印象。それに対して右の火の見櫓は全体の形に頼って成立させているような印象。これは東京スカイツリーと東京タワーにも当て嵌まるのではないか・・・。

私は右の火の見櫓の方が好み。男性的な火の見櫓より女性的な火の見櫓、当たり前か・・・。
 


 


土壁

2010-08-09 | A あれこれ


茅野市内にて 100808撮影

■ 火の見櫓に熱中しているが、やはり路上観察の本流は民家。これは茅野市内で見かけた土蔵。

変形切妻、せき板の巾が随分広い。見慣れた蔵とはプロポーションが違う。「あたまでっかち」な蔵だ。この地方の民家の特徴のひとつ、「すずめおどり」がちゃんと付いているのはうれしい。妻飾り(蔵ワッペン)は無い。

近くで観察すると、下地の板が一部露出していたり、縄を掛けるくさびが見えたりもしていた。

外壁に土を使うのは大変だと、土大好き藤森さんがギャラリートークで語っていたが、このように無防備な土壁の蔵も多い。

すぐ近くの火の見櫓の写真は何枚も撮ったが、この蔵の写真はこの1枚だけ。ああ、なんということだ。「建てぐるみ」の状態のいいものを見かけた。また出かけよう。