透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

040 火の見櫓観察のポイント

2010-08-13 | A 火の見櫓っておもしろい


040 東筑摩郡
山形村にて 100719撮影

■ 火の見櫓観察のポイントはいくつかある。整理しておこう。

1 火の見櫓の立つ場所の様子(消防団の詰所の有無など)や周辺の環境

2 全体の様子、印象 
21 櫓の材料(鋼材、木材、石、コンクリート)と形式(1本柱、梯子型(2本柱)、櫓型(3本柱、4本柱 その他の型) プロポーション 上方への絞り方(櫓が描くカーブの様子)
22 櫓の高さ、脚の長さのバランス
23 屋根と見張り台の形や大きさのバランス

3 各部の様子
31 屋根の有無 形(平面形と立体形)と飾り(避雷針及びその飾り、蕨手、その他)
32 半鐘の有無 半鐘用の小屋根の有無 形
33 見張り台の有無 平面形と床の構成、手すりのデザイン
34 櫓の平面形と立体形、構成部材の種類と接合方法(ボルト、リベット、溶接)、ブレース(筋かい)の固定方法など
35 梯子 構成部材 手すりの有無など
36 脚部のデザイン 単脚、複合脚(トラスの組み方やアーチの有無 カーブの様子) 
37 基礎の様子(独立基礎 一体型基礎)
38 消防信号表示板の有無 
39 銘版の有無 記載内容(製造所名、製造年など)

4 その他 観察対象の火の見櫓に固有の特徴、観察するときの季節や天候、時間など

 


民家 昔の記録

2010-08-13 | A あれこれ

19790504撮影
 建てぐるみ 耐火構造の蔵を可燃材でできた家屋で「くるんで」います。別棟にして蔵を火災から守るというのが本来の姿ではないか、と思うのですが・・・。なぜ蔵をこのようにくるんでいるのか、分かりません。

これが諏訪地方に見られる建てぐるみ(←過去ログ:今回載せた写真と同日の撮影)です。既に何回か紹介しましたが、地元産の鉄平石で屋根を葺いています。寒冷地では焼きの甘い瓦は凍害で割れてしまいます。

石がずれないように軒先の鼻隠し、妻側の破風の外側にせき板を取り付けています。妻側のせき板を頂部で交差させて×の形にしています。ここを飾ったものがすずめおどりです。過去ログの写真にはすずめおどりが写っています。

1979年の5月4日、茅野駅から上諏訪駅まで歩いて観察したことが当時の記録で分かります。あの頃はあちこち歩き回っていました。若かったな~。


19790504撮影
 すずめおどり せき板の交差のさせ方には右手前、左手前 どちらもありますから、とくに決まりは無いようです。


200608撮影
 妻垂れ 先日観た「藤森照信展」で展示されていた妻垂れと同じもの。4年前に撮りました。藤森さんは心に残る高部の風景と素材としてこの「シブキヨケ」も挙げています。


19790504撮影
 鉄平石一文字葺き 棟に小さな祠があります。妻飾りは「からすおどし」。諏訪地方には「すずめおどり」とこの「からすおどし」、両方あります。

以上、諏訪地方の民家の特徴を示す写真をまとめて載せました。