■ カフェ・バロにはテラス席がある。
テラスの前にはヒマワリが一列に並んで咲いている。ヒマワリは東を向いて咲いているので、東向きのテラスの席からはヒマワリの後ろ姿を眺めることになる。
テラス席でコーヒーを飲みながらふと思った。なぜヒマワリは上を向いて咲かないのだろう。ユリやキキョウもそうだ、なぜだろう・・・、と。
しばらく前に書いたが、ヒマワリは小さな花がいくつも集まってできている。こういうのを「花序」というのだった。ヒマワリは周囲の舌状花と中の筒状花で構成されている。もし上を向いて咲いていたらどうだろう、雨の日には筒状花には水がたまってしまう。
ユリもキキョウもアサガオも然り。筒状花、鐘状花が横を向いて咲くのは雨水がたまらないようにするためではないだろうか。
では水がたまるとどういう不都合があるのか。水の重さで花の付け根のところで折れてしまうかもしれない。いやそんなことはないだろう。そうなる前に花が横を向いて排水するにちがいない。そしてまた上を向けばいいのだ。
ちょうど・・・、名前が思い出せない、竹筒で水を受けていっぱいになったら下を向いて排水して、元に戻るときポンと音を出す・・・、和風の庭の設え、あれと同じように。もっともヒマワリは水がたまったくらいでは折れそうにないが。ユリはどうだろう。折れてしまいそう。
では他に何か困ることはないだろうか・・・。花粉が流されてしまうかもしれない。そうなれば受粉できない。これは困る。でも本当に花粉って簡単に水で流されてしまうものだろうか・・・。おそらく簡単には流されないだろう。
チューリップのように合弁花でなければ(離弁花というのだった)上向きに咲いても雨水がたまることはないから一向に困らない。
正解は?
バロのお客さんで植物に詳しい方に訊いてみよう。