透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

おっとぼけ美術館

2016-11-20 | A あれこれ




美術館の外壁に取り付けられた道神面

 松本市里山辺の「おっとぼけ美術館」に行ってきた。今、美術館では開館記念企画展「おっぼけ万博」が開催されている。

館内には美術館の外壁に付けられている「道神面」や世界のお面、各地の民芸品に加えて県内外の作家約40人のご祝儀作品が高密度に展示されている(その様子を紹介する
松本経済新聞の記事)。

それにしてもすごい、これだけのご祝儀作品が集まるなんて・・・。館長の人柄、魅力に惹かれている人が多いということだろう。展示作品はどれもとても魅力的で見ていて飽きなかった。

*****

私は館長が発行しているフリーペーパー(現在は有料)の文章のユニークな表現に惹かれていて(過去ログ)、いつかお会いすることができたら、と願っていた。それが私の作品?を展示していただくことにまでなろうとは・・・、人と人の繋がりというか、縁って不思議なものだ。





私はお面が好き。旅行先で買い求めたお面を自室に飾っている(写真)。だから、おっとぼけ美術館のお面には大いに惹かれた。


 


86、87 FM長野「ラジモ!」で火の見櫓を語る

2016-11-20 | C 名刺 今日の1枚


86枚目 FM長野の小林 新さん

87枚目 ダイナマイト マンダムさん

 FM長野のスタジオでおふたりから火の見櫓についてインタビューを受けました。スタジオ入りする前に名刺をお渡ししました。 

私が座った席からおふたりを撮りました。収録はこんな位置関係で行われました。

いや~、難しかったです。要領よく火の見櫓の魅力について語るというのは。滑舌悪く、口はまわらず、話は冗長・・・。


おふたりにブログで紹介させていただきたいとお願いし、了解していただきました。
 


「流れる星は生きている」 再掲

2016-11-20 | A 読書日記

「お母さん、あの箱どうするの?」
正広が聞いた。
「多分火葬場で焼かれるんでしょう」
「どうして?」
「どうしてって、日本では死んだ人は焼かれるんです」
正広はぎょっとしたように私の顔を見た。
「僕だって死ねば焼かれる?」
「そうよ、誰だってそうなのよ。だから死んじゃいけない、ね」

藤原ていさんの『流れる星は生きている』を読み終えた。終戦を満州で迎えたていさんは3人の幼い子供と共に命がけで日本に引き上げてくる。長男が5歳、次男(数学者の藤原正彦さん)が2歳、末っ子はまだ乳飲み子。ていさんを支えたのは我が子を死なせてなるものか!という強い意志、深い愛情だった。


「日本人、ほんとうに気の毒だと思っています。だが、今あなたにものを上げると、私は村八分にされます。(中略)日本人をみんな恨んでいます。でも、あなた方にはなんの罪もありません。今、私がものを捨てますから、あなたは、それを急いでお拾いなさい」

私は人の情けに涙した。

苦労に苦労を重ねて朝鮮半島を南下、ようやく釜山へ、そして帰国。博多から汽車で諏訪へたどり着く・・・。

「しっかりしなさい、てい子」
「さあ、しっかりつかまって」
私は両親に両方から抱きかかえるように支えられて霧の深い町を歩いて行った。
「これでいいんだ、もう死んでもいいんだ」
(中略)
「もうこれ以上は生きられない」

私は母親の深い愛情に感動、涙した。

久しぶりにいい本を読んだ。

2009年9月14日の記事を再掲しました。


■ 昨日(19日)の朝刊で小説家・随筆家、藤原ていさんの死去が報じられた。98歳、老衰だったという。昭和24年に書かれた「流れる星は生きている」がベストセラーになったことが記事にある。長女の咲子さんの**「私を必死に守り抜いてくれた母には感謝しかない」**というコメントも載っている(19日付信濃毎日新聞朝刊 35面、第一社会面)。

謹んで哀悼の意を表します。