■ 「易しいことを」「難しいことを」と「易しく話す」「難しく話す」の組み合わせは「易しいことを 難しく話す」など4通りある。
この組み合わせで難しいのはどれか、みんな分かっている。「難しいことを 易しく話す」だ。
先日書いた通り、FM長野で火の見櫓について語る機会を得た。火の見櫓の広報活動の一環として、あがり症だから無理です、などと言ってはいられない。がんばれU1と自分にエールを送る。
例えば火の見櫓の形の特徴を写真を示して説明することは「百聞は一見にしかず」で易しい。今まで行った数回の講座「火の見櫓っておもしろい」ではパワーポイントを使って火の見櫓の写真を示しながら話をした。
だが・・・、ラジオ番組だとそれができない。だから、例えば屋根の形を説明する場合には、形を具体的にイメージできるように何かにたとえればいいかもしれない。とっさにそれに相応しいものが浮かぶかどうか・・・。
ブレース、平鋼、等辺山形鋼 こんな言葉も馴染みがないからダメだろう。平鋼?何それ。それならばと、フラットバーと言い換えても同じこと。音読みの「鋼材」も聞けば、こうざいで意味が分かりにくい。ムムム・・・。
番組の担当アナから「長野をもっと楽しむヒント」という分かりやすいテーマをいただいた。新聞のラジオ番組欄に「長野をモット楽しみたい!ジモト応援ラジオ」と、番組のコンセプトが載っている。
長野県には火の見櫓が多く(*1)、どの地域にも火の見櫓が立っている。リスナーの皆さんが火の見櫓の存在に気がつき(*2)、近くに立っている火の見櫓を眺めていただけたら、と願うのみ。きっとそれまでとは風景が違って見えるはず。
そして櫓の形も屋根の形もそれぞれ違っていることに気がついて、火の見櫓 みんなちがって みんないい と思っていただけたら望外の幸せ。
*1 2004、5年ころの推計で2300基という数が示されている。
*2 星座に関心がなく、知識もないと満天の星を見上げても星座は見えない。火の見櫓然り。視覚情報が脳に伝わっても関心がないこと、知識がないことを脳は認識しない。