①1970年の人口構成
② 人口変動予測グラフ
■ 上掲①のグラフは1970年の日本の人口構成で、年齢層別に人口比率を示している。65歳以上の人口比率(高齢化率)は全体のわずか7パーセントにすぎない。この年、日本の総人口がどのくらいであったか、電卓を叩いて計算してみると、10372万人。日本の総人口はこの年の数年前、1966、7年に1億人を超えている(〇表示)。
②の人口変動予測グラフによると日本の総人口は既に減少に転じていて、2050年の数年前に1億人を下回ることが読み取れる(〇表示)。
2050年の65歳以上の人口比率は39.6、約40パーセント。総人口が共に約1億人であっても、65歳以上の高齢者(年金受給対象者、ただし年齢受給開始年齢は55歳から徐々に引き上げられてきた)の比率が7パーセントと40パーセントで全く違う。
1970年は年金受給者を大勢で胴上げしているような状態だが、2050年(そんなに先のことではない)は年金受給者を乗せる騎馬すら組めない。一騎の騎馬にふたり乗せることになる。ただし未就労年齢の人口も除外しないで含めてしまっているから、実際にはもっと厳しい状況だ。
老後の生活は年金だけでは2000万円不足(もっと不足するという試算もある)ではなく、年金はプラスアルファくらいに考えておかないといけない時代になりつつある、いや既になっているのかもしれない・・・。
*1 うかつにも①②のグラフをどこから転載したのか控えておかなかった(総務省のHPだったかな)。
*2 年金制度は本稿に書いたような単純な話しではありません。関心のある方にはあれこれ調べてみることをおすすめします。