透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「新聞記者」を観た

2019-07-14 | E 週末には映画を観よう

 イオンモール松本に初めて行き、イオンシネマ松本で公開中の映画「新聞記者」を観た(過去ログ)。

「医療系大学新設計画」に関する極秘情報を巡る動きとなれば、なんとなくあの事を想起させる。内閣情報調査室による真実を隠す情報操作・・・。

国家権力の闇に迫ろうとする東都新聞の女性記者・吉岡(シム・ウンギョン)の使命感。外務省から内閣情報調査室に出向中のエリート官僚・杉原(松坂桃季)、彼には奧さんと生まれたばかりの女の子がいる。この現実と正義感との葛藤。

国家権力に迫ろうとする吉岡とその権力に身を置く杉原、ふたりの出会いから展開していくサスペンス。日本でこのような内容の映画がつくられ、公開されたことに驚く(過去ログ)。

偶々、シネマで一緒になったバロ友(*)の内科医・M先生が映画終了後に私に問うた。「ラストで杉原が吉岡に向かって発した言葉は・・・」このシーンは無音なので読唇するしかなかった。私は「ごめん」と答えた。杉原の唇の動きから読み取れたのはこの言葉だった。杉原は調査室の上司・多田の甘言で「現実」を選択したのだ・・・。


*バロ友 松本市梓川にあったカフェ バロの常連客で、知り合いになった人たち。12日(金)の夜にバロ友のFさん、いわこすさん、ひーさま、安曇野のヤグラー・Tさんとで飲み会、いや食事会をした。





老後の生活について考える

2019-07-14 | D 新聞を読んで

 「老後資金2千万円問題」。6月初めに公表された金融庁の審議会の報告書には、男性65歳以上、女性60歳以上の夫婦だけの無職世帯の場合、公的年金のみの収入では支出を下回るという指摘がある。平均5万円程度不足し(収入が21万円に対し、支出が26万5千円)、30年間で約2000万円になるという単純な計算結果が示されている。

信濃毎日新聞の7月12日付朝刊に、若者世代の女性ふたりの参院選に向けてのコメントが掲載されているが、ふたりとも年金についても言及している。

**年金についても私がお年寄りになった頃は受け取れるかどうか分からないと考えています。それなのに払わないといけない。払う分を自分で積み立てて運用したいくらいです。** 自分が積み立てた保険料を老後に受け取る積み立て方式だ。このように考える若者が最近少なくないと聞く。

**老後資金2千万円問題も気になります。今までは、何となく老後も年金をもらって暮らしていけると思っていましたが、不安になりました。(中略)将来のために旅行や買い物を我慢して蓄えておいた方がいいのでしょうか。将来を担っていく私たちの世代も安心できるような年金制度を考えて欲しいです。** 

このことに関連するけれど、14日付朝刊に掲載された「痛み伴う議論に踏み込め」と題する社説は、その最後を**社会保障の在り方は財政再建の行方にも影響する。いつまでも借金を重ね、付け回しを続けるわけにはいかない。将来世代のためにも安定した制度を構築することが政治の責務である。**と結んでいる。

社説の隣、4面に経済アナリストの森永卓郎さんの年金生活に関する提言が掲載されている。森永さんはその中で、年金だけで暮らす生活設計をするべきだと主張している。**老後を安心して暮らすためには、公的年金の範囲内で、基礎的な支出が賄えるように家計の構造を変えるしかない。例えば、将来的に年金が夫婦で13万にまで減るのであれば、13万円でも生活していけるような生活設計をしないといけないのだ。** 

鄙里で質素に暮らす、親が実践してみせた年金暮らしを私たち夫婦もするしかない。過去ログ