和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

七月の詩。

2009-07-14 | 詩歌
田中冬二の詩に「七月」というのがありました。
うん。ちょうど、七月ですね。
ということで引用。
私もはじめて読みました。


七月

ぱあつとあかるい七月の海
刺激性の潮の香に七月の海は若い
沖の方からよせて来る波涛のうねり
波涛は渚に凄じいひびきをさせてどつとくずれ
しろいしぶきをあげて小気味よく散る
そして砂礫をする音させてひいてゆく
そのあとにもう次の波涛がもりあがつて迫つている
激しいファイトを感じる
  山のような波涛がくずれる直前
  そのエメラルドいろのどてつぱらに
  まつしろなニューボールを快速球で投げこみたい
七月の海は若い
その溢れるような若さに生きよう
向うの岩――怒涛を浴びながら永遠の沈黙の
岩には海鳥の群がいる


これは、「妻科の家」にありました。
その次の詩は「夏雲」。
コメント
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