渡部昇一著「学ぶためのヒント」(祥伝社黄金文庫・¥650)が面白いです。
この文庫を読みながら聞こえてくるのは、
「高校生に語る先達からの応援歌」とでも言ったところでしょうか。
もう、夏休みも一週間たちましたけれど、ちょうど今が読み頃かもしれません。
最初の方に(p23)こんな言葉が拾えます。
「・・・計画を実行しないための理由を探す人間になるなということです。
どうしても計画通りできない場合がありましょう。しかし私は小学校を出る時に、
担任でない隣の組の先生が教訓として、『お前たち、これからは物事をしないための理由を探すような人間になるな』ということを言われました。これは非常に印象に残りました。世の中には、しないための理由というのは、いくらでも見つかる。『今日はおもしろいテレビがある』『今日は週末だ』『今日は頭が痛い』『今日は天気が良いから遊ばなきゃ』というように、いくらでも見つかるものなのです。ですからそういうことが出たら、あ、しないための理由を探しちゃいかんな、と抑える気持ちが少し働くと、ま、完全に実行できる人はいないでしょうけど、十分な効果があります。しないための理由を自分は探してるな、という反省を忘れないようにしていきますと、単に高校時代のみならず、長い人生においても、大きな差が出ることになると思います。」
この「抑える気持ちが少し働くと」というのがいいですね。
ここには、解答ではない、「先達の応援歌」とでもいえそうな励ましを感じます。
そんなこんなで、分かりやすく、おすすめの文庫です。
この文庫を読みながら聞こえてくるのは、
「高校生に語る先達からの応援歌」とでも言ったところでしょうか。
もう、夏休みも一週間たちましたけれど、ちょうど今が読み頃かもしれません。
最初の方に(p23)こんな言葉が拾えます。
「・・・計画を実行しないための理由を探す人間になるなということです。
どうしても計画通りできない場合がありましょう。しかし私は小学校を出る時に、
担任でない隣の組の先生が教訓として、『お前たち、これからは物事をしないための理由を探すような人間になるな』ということを言われました。これは非常に印象に残りました。世の中には、しないための理由というのは、いくらでも見つかる。『今日はおもしろいテレビがある』『今日は週末だ』『今日は頭が痛い』『今日は天気が良いから遊ばなきゃ』というように、いくらでも見つかるものなのです。ですからそういうことが出たら、あ、しないための理由を探しちゃいかんな、と抑える気持ちが少し働くと、ま、完全に実行できる人はいないでしょうけど、十分な効果があります。しないための理由を自分は探してるな、という反省を忘れないようにしていきますと、単に高校時代のみならず、長い人生においても、大きな差が出ることになると思います。」
この「抑える気持ちが少し働くと」というのがいいですね。
ここには、解答ではない、「先達の応援歌」とでもいえそうな励ましを感じます。
そんなこんなで、分かりやすく、おすすめの文庫です。
この夏、高校生に薦めたい文庫一冊。
ということで、さっそく北祭さんという賛同者を得た心強さ。
本当に、『学ぶためのヒント』は良いですね。
これに限らず、渡部さんが若い人たちに贈る言葉の数々には、ほとんどが自らの経験を踏まえているだけに、重みと、説得力があり、知的生活のすばらしさを伝える魅力を帯びていますね。明るく、前向きで、ものごとへの発想はすべて悲観ではなくて楽観であり、そこがすばらしい。
ぼくも高校生くらいのときに、渡部さんの本にふれてみたかったと、人生の折り返し地点を過ぎた今、思うのでした。いやいや、そんな悲観がだめなのでした。めざせ、95歳へ!!!