「諸君!」2007年3月号に、古森義久氏が「若宮啓文(朝日論説主幹)の毀れた『風向計』」と題して、分かりやすい論旨で、丁寧にどこが間違っているのか、指摘しております。これならば、高校生にも内容を把握できるのではないか、と思えるのでした。
それはそれとして、別の話をします。
毎日新聞2月18日に、こんな記事がありました。
「従軍慰安婦 日本に謝罪要求」「米決議案に官邸危機感」「問題飛び火、外交に支障も」とあります。古本陽荘と名前がある署名記事です。そこには米下院に提出されている、従軍慰安婦問題について書かれております。
「決議案は、日系のマイケル・ホンダ議員(民主党)らが下院外交委員会に超党派で提出した。日本政府は93年に『河野談話』で旧日本軍が慰安所設置に関与したことなどを認めて謝罪し、『アジア女性基金』を設立して償い事業を進めてきたが、決議案は①従軍慰安婦を公式に認める②首相の謝罪声明を発表する――などと要求。・・米下院には96年以降、慰安婦に関する決議案が計8回出され、すべて廃案となっている。相次ぐ提出の背景にはアジア系団体による議会への働きかけがあるとされる・・今回は過去の8回とは異なり『決議案が通ってしまう可能性がある』(首相周辺)との危機感が政府内に出ている。・・採択されても法的拘束力はないが・・そもそも、政府内には慰安婦問題とは無関係の米議会で決議案が繰り返し提出されることへの懸念もある。・・・」
これについて、2月24日産経新聞で、古森義久氏が「慰安婦決議案は愚か」と題してマリオン・ハリソン氏の論文を紹介しております。どのように考えてゆくべきかの、溜飲がさがるような、見事な紹介記事ですので、丁寧に引用したいと思います。
まず論文の所在。
「1977年に設立されて以来、草の根の保守主義運動と結びついて連邦議会の動向を研究しているシンクタンクの『自由議会財団』のマリオン・ハリソン所長は20日、同財団のウェブサイトに『愚かさは議会の責務か』と題する論文を発表し、議会下院にカリフォルニア州選出のマイク・ホンダ議員が中心となって提出した・・決議案を『宣伝を狙った米国の傲慢さの無意味な示威だ』と批判した。」
その論文の背景を引用するところは
「人類2000年以上の歴史で政府や軍隊は数え切れないほどの悪事を働いてきたが、そのうちの特定のいくつかだけを取り出して糾弾することは他の悪事の重みを軽くするという危険につながる」・・・「憲法上の議会の役割は自国のための立法措置であり、上下両院いずれも外国の主権国家に対して歴史上のミスを公式にどう償うかについて意見を押しつける立場にはない」と主張し、さらに「だれも祖先の間違った行動に対して責任をとらされることはない。そうした責任を求めての謝罪要求は愚かであり、とくに友好的な外国の政府に向かって歴史上のミスに関しての謝罪方法を教えるというのは愚かを越えている」と述べた。
具体的に、マイク・ホンダ議員らの決議案がばかげている理由を。
①米国の政府も議会も日本政府への管轄権を持っていない
②日米関係への悪影響
③米国議会は税制、移民、ミサイル防衛、社会福祉など、その管轄下の取り組むべき重要課題があまりに多い
④同趣旨の決議案は議会の前会期に失敗している
⑤日本の首相が2001年に慰安婦問題で謝罪の書簡を出している
などの諸点をあげております。
ここでも、古森義久氏の紹介記事で、米国下院の様子が、民主主義の愚かな側面とともに、具体的に実感をもって分かるように、マリオン・ハリソン所長の論文をもってくることで、示してくれております。
それはそれとして、別の話をします。
毎日新聞2月18日に、こんな記事がありました。
「従軍慰安婦 日本に謝罪要求」「米決議案に官邸危機感」「問題飛び火、外交に支障も」とあります。古本陽荘と名前がある署名記事です。そこには米下院に提出されている、従軍慰安婦問題について書かれております。
「決議案は、日系のマイケル・ホンダ議員(民主党)らが下院外交委員会に超党派で提出した。日本政府は93年に『河野談話』で旧日本軍が慰安所設置に関与したことなどを認めて謝罪し、『アジア女性基金』を設立して償い事業を進めてきたが、決議案は①従軍慰安婦を公式に認める②首相の謝罪声明を発表する――などと要求。・・米下院には96年以降、慰安婦に関する決議案が計8回出され、すべて廃案となっている。相次ぐ提出の背景にはアジア系団体による議会への働きかけがあるとされる・・今回は過去の8回とは異なり『決議案が通ってしまう可能性がある』(首相周辺)との危機感が政府内に出ている。・・採択されても法的拘束力はないが・・そもそも、政府内には慰安婦問題とは無関係の米議会で決議案が繰り返し提出されることへの懸念もある。・・・」
これについて、2月24日産経新聞で、古森義久氏が「慰安婦決議案は愚か」と題してマリオン・ハリソン氏の論文を紹介しております。どのように考えてゆくべきかの、溜飲がさがるような、見事な紹介記事ですので、丁寧に引用したいと思います。
まず論文の所在。
「1977年に設立されて以来、草の根の保守主義運動と結びついて連邦議会の動向を研究しているシンクタンクの『自由議会財団』のマリオン・ハリソン所長は20日、同財団のウェブサイトに『愚かさは議会の責務か』と題する論文を発表し、議会下院にカリフォルニア州選出のマイク・ホンダ議員が中心となって提出した・・決議案を『宣伝を狙った米国の傲慢さの無意味な示威だ』と批判した。」
その論文の背景を引用するところは
「人類2000年以上の歴史で政府や軍隊は数え切れないほどの悪事を働いてきたが、そのうちの特定のいくつかだけを取り出して糾弾することは他の悪事の重みを軽くするという危険につながる」・・・「憲法上の議会の役割は自国のための立法措置であり、上下両院いずれも外国の主権国家に対して歴史上のミスを公式にどう償うかについて意見を押しつける立場にはない」と主張し、さらに「だれも祖先の間違った行動に対して責任をとらされることはない。そうした責任を求めての謝罪要求は愚かであり、とくに友好的な外国の政府に向かって歴史上のミスに関しての謝罪方法を教えるというのは愚かを越えている」と述べた。
具体的に、マイク・ホンダ議員らの決議案がばかげている理由を。
①米国の政府も議会も日本政府への管轄権を持っていない
②日米関係への悪影響
③米国議会は税制、移民、ミサイル防衛、社会福祉など、その管轄下の取り組むべき重要課題があまりに多い
④同趣旨の決議案は議会の前会期に失敗している
⑤日本の首相が2001年に慰安婦問題で謝罪の書簡を出している
などの諸点をあげております。
ここでも、古森義久氏の紹介記事で、米国下院の様子が、民主主義の愚かな側面とともに、具体的に実感をもって分かるように、マリオン・ハリソン所長の論文をもってくることで、示してくれております。
若宮啓文さんといえば、WILL3月号の「若宮啓文論説主幹を直撃する!」は面白かったですね。
インタビューを行なったのは、朝日新聞の元研修所長である本郷美則さん。この人は良識のあるしっかりした言論の持ち主で、古巣である朝日新聞を憂えう立場から、苦言を呈しています。掲載する雑誌をインタビューの最後に明かすという前置きだったためか、若宮さんの防御も薄く、ホンネがぽろっと出ていました。
「・・・朝日は中道左派で。もっと左もあるんだがら・・・」とか。もっと左もあるからいいのですか。いまでは、疑う人もいないでしょうが、確信犯なんですね。困ったものです。
ご指摘のインタビューは未読でした。
さっそく、読んでみます(笑)。