和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

仏教と徒然草。

2007-07-13 | Weblog
仏教について、この頃結びつけたくなる私的3冊。

 中村吉広著「チベット語になった『坊ちゃん』」(山と渓谷社)
  このp30~p32「オウム真理教のチベット文字」。
 今枝由郎著「ブータン仏教から見た日本仏教」(NHKブックス)
  このp26~p33「大学進学の目的・チベット語」。
 谷沢永一著「読書通 知の巨人に出会う愉しみ」(学研新書)
  このp158~p175「岩本裕――「日本文化を浮彫にする仏教語辞典」を作った偉業の主」。

ところで、「ブータン仏教から見た日本仏教」の「おわりに」は、徒然草の最後第243段の文を引用しながらはじまっており本文を読み終わってから、読むとゾクゾクとしてくるのでした。なにか徒然草の頃から、仏教はこうだったのかと身近に感ぜられてくるのでした。

そういえば、朝日新聞2007年6月10日には、読書欄の連載「たいせつな本」があり、その日は嵐山光三郎さんの回でした。そこで、とりあげていた本が、他ならぬ「徒然草」で、こんな箇所がありました。
「『徒然草』は後二条天皇の皇子(邦良【くによし】親王)が皇位につくためのテキストとして書かれ、親王が27歳で没したため、随筆になった、というのがぼくの推論である。」

この「僕の推論」が、私には鮮やか。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 井戸の話。 | トップ | 阪神震災・本難儀。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お邪魔します。 (旅限無)
2007-07-23 18:13:19
拙著『チベ坊』をお取り上げ下さり、有難うございました。嵐山さんには、『徒然草』に関するエッセイや解説書の他に、『兼好凶状秘帖―徒然草殺しの硯』(文庫)というテレビでドラマ化された面白い小説が有りますね。日本の仏教文化の底流を知るのには、『方丈記』も欠かせないでしょう。超入門編として、嵐山さんと三木卓さんが分担して書き直した『徒然草;方丈記』 (少年少女古典文学館)のような本から、若い人達も古典の授業から離れて楽しんだらいかがでしょうか?お邪魔いたしました。
返信する
チベ坊。 (和田浦海岸)
2007-07-23 20:57:45
旅限無さん。おひさしぶりです。コメントありがとうございます。講談社の少年少女古典文学館は、ちょうど私も持っておりました。このシリーズは監修が司馬遼太郎・田辺聖子・井上ひさしのお三人。素敵なシリーズですね。ところで、高島俊男著「座右の名文」(文春新書)に「坊つちゃん」についての記述があります。思ってもいない視点から、さらりと、坊ちゃん観をひっくり返される感じを抱きました。よかったら一読を(笑)。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事