和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

マスク・若水・菖蒲・鯉のぼり。

2020-04-27 | 短文紹介
今月。読売新聞も購読してます(笑)。
うん。明るい言葉はないものか。

読売新聞の月曜日は、読売歌壇・読売俳壇。
読売歌壇のはじまりの選者は小池光氏。
その最初の一首は、

 手に入れたマスク一箱神棚に
       供へて思わず柏手をうつ
          あきる野市 大西国子

その選評はこうでした。

「マスクがない、ない。
やっとの思いで入手できたその一箱、
思わず神棚に供えて柏手(かしわで)をうつ。
なかなかここまでする人は少ないだろうが、
よくわかる心境である。」

読売歌壇といえば、私は岡野弘彦氏の名前が思い浮かびます。
そして、岡野氏といえば、忘れてばかりのわたしが思い出すのは、
「新年の若水を汲み」の記事でした。

「私の生まれは三重県の雲出川の上流で、昔ふうにいえば伊勢、大和、伊賀の三国が接するところの神社です。歌の道を選んでいなければ、35代目の神主でした。・・五歳のときには、父にいわれ、新年の若水を汲(く)みました。そのとき、氷の張る川に向かって唱える歌があります。

  今朝(けさ)汲む水は 
  福汲む水汲む宝汲む命永くの水汲むかな

最初に覚えた歌は、これでした。」(夕刊1998年9月17日)

さてっと、新年からはだいぶたちましたが、
もうすぐ、五月ですね。
菖蒲の節句が思い浮かびます。

そういえばと、200円で買ったまま開かなかった古本
中川久公著「宮司が語る京都の魅力」(PHP研究所)が
あったことが思い浮かぶ。
そこから「端午の節供」を引用しておわります。

「『端午(たんご)の節供』といえば、男児のお祭りとして、
武者人形や鯉のぼりを思い浮かべる方も多いことでしょう。
この行事にも、さまざまな習俗が見られます。

端午の節供とは、五月五日に行う節供です。
江戸幕府が定めた五節供のひとつで、
『菖蒲(しょうぶ)の節供(せっく)』とも呼ばれます。

『端』は初めという意味で、
古くは五月初めの午の日を『端午』といいました。
『続日本紀』によりますと、
この日には競馬(くらべうま)や流鏑馬(やぶさめ)を行い、
宮中では菖蒲蔓(しょうぶかずら)を身につける儀式が
執り行われていました。

古代の人々は、菖蒲に殺菌効果があることを
経験から学んでおり、そのことから
菖蒲で邪気を祓う信仰が生まれました。

このような儀式は、鎌倉時代に宮中においては
次第に衰えていきましたが、それとは逆に
民間では盛んになっていきました。
 ・・・・・・・・・

また、この日に柏餅を食べたり、
菖蒲湯に入ったりするのは、
比較的古い時代からの風習と思われます。
中国では、この日に、薬草を摘む風習や、
ヨモギで作った人形を戸口にかけて
邪気を祓う風習があります。

日本でも『養老令(ようろうりょう)』に、
五月五日を節日にするとあり、早くから同じような
風習を行っていたと思われます。

鯉のぼりは非常に面白い飾り物ですが、
これは吹流しから変化したものと考えられます。
鯉は非常に長命な魚で、生命力も強く、

中国の『後漢書(ごかんじょ)』李膺伝(りようでん)の
故事によると、黄河中流の急流にある竜門を登った
鯉は竜になるといわれていました。
竜門という困難を唯一突破できる魚を縁起物として、
男児の立身出世を願って生まれた飾り物だと思われます。」
(p73~75)
はい。このページには菖蒲が咲いている写真と
鯉のぼりが風になびいている写真とがありました。


そういえば、GOOブログのなかでも、
散歩の途中で見かけた鯉のぼりの写真が載っていたり、
鯉のぼりのスケッチがあったりしています。

今日のGOOブログでは、ちょうど
「飲兵衛の酔写アルバムPartⅡ」に
「鯉のぼり(泳いでいます川の中)」と題して
写真が載っており、印象的なのです。



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 花いばら。 | トップ | 祖父(じいじ)の本でも読めば。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鯉のぼり (浜松屋飲兵衛)
2020-04-27 14:56:48
和田浦海岸さん~今日は。

ブログいつも楽しく拝見してます。
飲兵衛のヘボ写真を貴ブログでご紹介いただき感謝感激
雨霰です。
これからも宜しくお付き合いお願いいたします。
返信する
こちらこそ。 (和田浦海岸)
2020-04-28 08:56:36
ご返事いただきました。
ありがとうございます。

浜松屋さんのは、どなたかに
つい教えてあげたくなるたぐいの
そんな写真だと思っておりました。

「鯉のぼり」ということで、
今回、ちょっとですが紹介できて
こちらこそ、光栄でした(笑)。
こちらこそ、ありがとうございます。
返信する

コメントを投稿

短文紹介」カテゴリの最新記事