和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

『 美しき天然 』

2024-09-06 | 詩歌
ちょいと気になったので古本で買うことにしたのが、
安野光雅著「絵本 歌の旅」(講談社・新装版2014年)。

見開きの右は安野さんの文、左は安野さんの絵。
そして、数ページごとに、紹介した歌詞が並ぶ憎い構成。

はじまりの歌は『 美しき天然 』でした。そこから文を引用。

「 昔、活動写真時代の伴奏音楽、サーカスの呼び込み、
  いまも街頭広告団のクラリネットでたびたび耳にする。
  言わばながくジンタの曲と誤解されてきたが、
  わたしは小沢昭一のうたう〈美しき天然〉によって
  認識を新たにし、長年の不明を恥じた。・・・   」(p4)

う~ん。これは1ページ1ページごとの安野さんの文を味わえる楽しみ。
ゆっくりと、噛みしめて味わえる一冊のような気がしてきました。
ということで、買えてよかった。

うん。あと一ヵ所引用しておくことに。
そこには小学五年生の安野光雅さんが走り抜けておりました。

「震災のあと行っていないが、そのむかし神戸駅のすぐ前に
 湊川(みなとがわ)神社があった(今もあると思う)。

 そして市電が走っていた。田舎者の安野少年が、
 脇目もふらず駅前の大通りを走り抜け、湊川神社に
 行こうとして危うく市電にはねられそうになった。
 少年は小学五年生で、神戸の親戚で、夏をすごし、
 津和野へ帰ろうとして神戸駅まで送ってもらった日のことである。」(p32)

このページの題は『 桜井の決別 』となっておりました。
はい。その都度の短い文は読むのに時間がかかりそうです。
ちゃんと最後まで読めますように。
コメント (2)
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