映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

大誘拐  北林谷栄

2009-07-26 19:56:30 | 映画(日本 1989年以降)

紀州和歌山の山林王北林谷栄が誘拐される。身代金はなんと100億円。前代未聞の誘拐事件に全世界が大騒ぎするミステリーではなくコメディである。

和歌山の山奥に住む地主北林谷栄は静かに暮らしていた。そこに狙いをつけたのが大阪刑務所を出所してきたばかりの3人。彼らはスリやこそ泥の比較的軽い犯罪を犯してきた連中。リーダーは風間トオルである。風間は小さいころ新宮の施設にいて、そこに慰問に訪れた北林がいかにすごい金持ちかを知っていた。数週間自宅近くで潜伏した後、北林が孫娘と山歩きに抜け出すのをみて、誘拐を決行する。ストッキングをかぶった3人が山歩き中の二人の前に現れる。そのとき北林は誘拐話には従うが、孫娘は解放するように伝える。誘拐犯3人は彼女だけを連行するが、北林の指令で、北林の元の女中樹木希林のところに潜伏する。いくら要求するのかと北林は犯人たちに聞く。犯人たちは5000万円と伝えるが、自分の価値はそんなはした金ではないと、身代金を100億円に吊り上げさせる。警察側では、昔北林が世話をした緒方拳が和歌山県警本部長に出世していた。彼が陣頭指揮を執り、大捕り物が始まるが。。。。

北林谷栄はまだご存命のようである。しばらく出ていないが、若いころから長い間おばあさん役をしていた。貧乏なおばあさんもうまいが、富豪も演じるのもうまい。緒方拳はまだ若い。どちらかというと、今村昌平監督の悪役の方が似合う。数多くの脇役がここでも存在感を見せる。女中の樹木希林は最高のボケ振りである。

和歌山は海岸線を除くと、山が続くところである。まさにこの映画の舞台となる龍神村は奈良吉野の山々と接して本当の山奥だ。作者がこの場所に目をつけたのはよくわかる。確かに探し出すのは困難だろう。

その和歌山にこの映画ができたころ3年ほど仕事をしていた。異動のときは、いやだったが、みな人柄がよく気分のいい3年を過ごせた。山のほうでよくキャンプをやった。夏は水上スキーをやって楽しかった。この映画でもう少し美しい和歌山の海を見せてもらってもよかったかも?白浜を越えるあたりからすさみから串本にかけて海の色が本当に美しく変化する。和歌山市で仕事をしていたが、和歌山県というのは人口100万で半分以上は和歌山市周辺に住んでいる。あとはどこも過疎地帯。同県の新宮までは特急で3時間近くかかる。すごい広い県だ。
なつかしくなった
 昨日和歌山のとき仕事で関係した人から桃を送っていただいた。おいしかった。おいしい桃は手で皮をむいて食べる。離れて15年たつが、本当に和歌山県人は人がいい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする