韓国映画「声 姿なき犯罪者」を映画館で観てきました。
映画「声 姿なき犯罪者」は振り込め詐欺を題材にした韓国映画だ。韓国では年間7000億ウォン(約700億円)の振り込め詐欺被害があるという。ある意味社会問題になっているようだが、その巧妙な手口を題材にする。自分の妻が一瞬にして振り込め詐欺の被害者となってしまった元刑事が組織に潜入してカネを取り戻そうとする。
これはムチャムチャおもしろい。
日本でも振り込め詐欺が映画の題材になることもあるが、これほどの組織化した手法ではない。韓国の詐欺組織がコールセンターを中国瀋陽に設けてシステマティックに犯罪を繰り返す。集団で役割分担しながら、カネをせしめる。日本の犯罪グループには見せたくない映画けど、逆に堅気の人は必見だ。
⒈元刑事の妻が引っかかる
釜山建設現場で働くソジュンが、現場で作業員の転落事故に遭遇する。その際、ソジュンの妻のところに弁護士から電話が行く。現場で作業員が転落して、ご主人が警察に逮捕されている。今だったら示談で済ます方法があるので口座に入金してくれという電話だ。妻はまず夫に電話するが通じない。とっさにネットBKから指定の口座に入金する。
詐欺組織側は入金されたお金をいくつかの口座に振り替えて、お金をおろす係がバイクに分乗してBKで次々とキャッシュを下ろしていく。そのうちに、妻は夫と連絡がとれる。警察にいるわけでないのがわかり、慌ててBKに向かう。すでに口座のお金は出金されている。失意の妻は交通事故に遭ってしまう。
これだけではなかった。建設現場で働いている従業員の個人情報が抜き取られて給与未配の事態が出てくる。この建設現場には、振り込め詐欺グループの手下がいて密かに事件を仕組んでいた。しかも、事故が起きた段階に現場付近で通信障害が起きるようにして、当事者が外部と連絡取れないようにしてしまうのだ。
手際の良い手口をいきなり観て、思わずうなってしまう。こんなやり方は聞いたことない。おそらく、こんな感じで巧妙な手口が次から次に生み出されているのであろう。詐欺組織には新しい手口を考える企画チームもいるのだ。実際にそういう連中がいるのであろう。
⒉名門企業の合格者へのアプローチ
韓国は日本以上の格差社会で、良い大学を出て超名門企業に入ることに躍起になる。詐欺組織は高いお金を出して、名門企業のリクルートで最終面接までいった学生のリストを入手する。彼らは学費の高い大学を卒業するために、教育ローンを借入していることが多い。そこに目をつける。
保証会社のふりをした電話では最終面接合格したと学生に伝える。ただ、教育ローンを借入していると、信用調査で不利益を被る可能性がある。そこでそれを返済したことにするためにお金を振り込んでくれというわけだ。
引っかかる、引っかかる。韓国の大学の学費が高いのかどうかは知らないが、教育ローンを借りている学生は多いんだろうなあ。
2つの例を出したが、生活苦にあえぐ人たちがまるでドラマ「イカゲーム」のように詐欺組織で働かざるをえないこともあるだろう。念入りに振り込め詐欺の実態を取材した気配は感じられる。元刑事が詐欺組織に潜入してからのアクションを楽しむというより、こんな悪知恵ってあるのかを観るための映画だった。
映画「声 姿なき犯罪者」は振り込め詐欺を題材にした韓国映画だ。韓国では年間7000億ウォン(約700億円)の振り込め詐欺被害があるという。ある意味社会問題になっているようだが、その巧妙な手口を題材にする。自分の妻が一瞬にして振り込め詐欺の被害者となってしまった元刑事が組織に潜入してカネを取り戻そうとする。
これはムチャムチャおもしろい。
日本でも振り込め詐欺が映画の題材になることもあるが、これほどの組織化した手法ではない。韓国の詐欺組織がコールセンターを中国瀋陽に設けてシステマティックに犯罪を繰り返す。集団で役割分担しながら、カネをせしめる。日本の犯罪グループには見せたくない映画けど、逆に堅気の人は必見だ。
⒈元刑事の妻が引っかかる
釜山建設現場で働くソジュンが、現場で作業員の転落事故に遭遇する。その際、ソジュンの妻のところに弁護士から電話が行く。現場で作業員が転落して、ご主人が警察に逮捕されている。今だったら示談で済ます方法があるので口座に入金してくれという電話だ。妻はまず夫に電話するが通じない。とっさにネットBKから指定の口座に入金する。
詐欺組織側は入金されたお金をいくつかの口座に振り替えて、お金をおろす係がバイクに分乗してBKで次々とキャッシュを下ろしていく。そのうちに、妻は夫と連絡がとれる。警察にいるわけでないのがわかり、慌ててBKに向かう。すでに口座のお金は出金されている。失意の妻は交通事故に遭ってしまう。
これだけではなかった。建設現場で働いている従業員の個人情報が抜き取られて給与未配の事態が出てくる。この建設現場には、振り込め詐欺グループの手下がいて密かに事件を仕組んでいた。しかも、事故が起きた段階に現場付近で通信障害が起きるようにして、当事者が外部と連絡取れないようにしてしまうのだ。
手際の良い手口をいきなり観て、思わずうなってしまう。こんなやり方は聞いたことない。おそらく、こんな感じで巧妙な手口が次から次に生み出されているのであろう。詐欺組織には新しい手口を考える企画チームもいるのだ。実際にそういう連中がいるのであろう。
⒉名門企業の合格者へのアプローチ
韓国は日本以上の格差社会で、良い大学を出て超名門企業に入ることに躍起になる。詐欺組織は高いお金を出して、名門企業のリクルートで最終面接までいった学生のリストを入手する。彼らは学費の高い大学を卒業するために、教育ローンを借入していることが多い。そこに目をつける。
保証会社のふりをした電話では最終面接合格したと学生に伝える。ただ、教育ローンを借入していると、信用調査で不利益を被る可能性がある。そこでそれを返済したことにするためにお金を振り込んでくれというわけだ。
引っかかる、引っかかる。韓国の大学の学費が高いのかどうかは知らないが、教育ローンを借りている学生は多いんだろうなあ。
2つの例を出したが、生活苦にあえぐ人たちがまるでドラマ「イカゲーム」のように詐欺組織で働かざるをえないこともあるだろう。念入りに振り込め詐欺の実態を取材した気配は感じられる。元刑事が詐欺組織に潜入してからのアクションを楽しむというより、こんな悪知恵ってあるのかを観るための映画だった。