映画「七人樂隊」を映画館で観てきました。
映画「七人樂隊」は香港の7人の映画監督が時代の片隅に埋もれているショートストーリーを描いた作品である。アクション映画の巨匠ジョニートーが全体をまとめる。1時間50分で7作なので、1本あたりは短い。1950年代から現代まで追っていく。短い短編小説を読んでいる感覚だ。香港好きの自分としては、非常に親しみの持てる作品が続く。7本もあると、何をどう書いて良いのか迷う。
1作目は50年代の中国のアクロバットな舞踏団のきびしい稽古、練習をサボると罰を受けて延々と逆立ちをやらされる話、
2作目は恩師だった校長先生と旧交を温めるときにやさしかった若くして亡くなった美人教師をしのぶ話、3作目は付き合っていた高校生のカップルが、女の子の家族が海外に移住する別れの前に自分たちの将来がないことで葛藤する話、
4作目は海外に移住した息子の娘が一時帰国して、むかしカンフーの達人だった祖父と孫娘がチグハグな交情を交わす話
この辺りまでが香港返還くらいまでの時期である。ビル群の上を飛行機が飛び交う啓徳空港がまだあったころの時代背景だ。猥雑な部分とコロニアル文化が混じった自分が大好きな90年代の香港だ。物価も安い上に円高でいい買い物ができた。2〜4作で出ている女性がみんなかわいい。特に2作目の美人教師がやさしそうで素敵だ。香港人好みの若手美人女優を集めた。
1作目では体操の選手を一斉に集めたようなバク転連発の曲芸のようなパフォーマンスがいかにも香港的、3作目で山口百恵のコスモスの中国語版が流れる。香港でも流行ったのかな?出演者のヘアルックスはいかにも80年代後半頃だ。4作目のハンバーガーを食べる孫娘と彼女のために蒸し魚を作ってあげるカンフーの達人とのアンバランスさがおもしろく見れる。自分はやっぱり広東料理の蒸し魚の方がいい。
1997年のチャールズ皇太子(現国王)が参列した香港返還のセレモニーがつい昨日のような気がしてくる。
5作目はマネーゲームに関心を持った男女3人が、株や不動産の価格の上げ下げを感じながらもゲームに加われずうまくのれない話、6作目は久々に海外から香港に帰郷した男が、以前あった場所に同じ建物がなく右往左往してしまう話、最後は精神病院の入院患者のやりとりだけど意味がよくわからなかった。
5作目で、株を買おうとしたら気がつくと株価があっという間に高騰していて買えず、どんどん上がっていた後で急落してあたふたする光景は株を買う人は誰もが経験するパターン、その後SARSでどんどん不動産の売り物がでて、叩き売りになった時に誰も買わないシーンもある。結局その時点から比較して今は8倍になっている皮肉の話だ。なかなかうまくいかないことをコメディタッチにしておもしろい。ジョニートーの作品だ。「奪命金」という相場に関わる人たちを描いた作品を思い出す。
6作目で名優サイモンヤムが演じる初老の男が、香港中環(セントラル)でフェリー乗り場の移転に戸惑い、以前建てた建物がなくあたふたする話を見て、しばらく行けていない香港に自分が行った時に大丈夫なんだろうか?とふと感じてしまう。自分の好きなジョニートーの「スリ」で香港の街で悠々とスリをする姿を見せるサイモンヤムとは正反対なので思わず吹き出す。
あたふたしているうちに主人公が交通事故に遭ってしまう話と仲本工事の事件が妙にダブる。この作品をつくったリンゴラムは亡くなってしまう。
映画「七人樂隊」は香港の7人の映画監督が時代の片隅に埋もれているショートストーリーを描いた作品である。アクション映画の巨匠ジョニートーが全体をまとめる。1時間50分で7作なので、1本あたりは短い。1950年代から現代まで追っていく。短い短編小説を読んでいる感覚だ。香港好きの自分としては、非常に親しみの持てる作品が続く。7本もあると、何をどう書いて良いのか迷う。
1作目は50年代の中国のアクロバットな舞踏団のきびしい稽古、練習をサボると罰を受けて延々と逆立ちをやらされる話、
2作目は恩師だった校長先生と旧交を温めるときにやさしかった若くして亡くなった美人教師をしのぶ話、3作目は付き合っていた高校生のカップルが、女の子の家族が海外に移住する別れの前に自分たちの将来がないことで葛藤する話、
4作目は海外に移住した息子の娘が一時帰国して、むかしカンフーの達人だった祖父と孫娘がチグハグな交情を交わす話
この辺りまでが香港返還くらいまでの時期である。ビル群の上を飛行機が飛び交う啓徳空港がまだあったころの時代背景だ。猥雑な部分とコロニアル文化が混じった自分が大好きな90年代の香港だ。物価も安い上に円高でいい買い物ができた。2〜4作で出ている女性がみんなかわいい。特に2作目の美人教師がやさしそうで素敵だ。香港人好みの若手美人女優を集めた。
1作目では体操の選手を一斉に集めたようなバク転連発の曲芸のようなパフォーマンスがいかにも香港的、3作目で山口百恵のコスモスの中国語版が流れる。香港でも流行ったのかな?出演者のヘアルックスはいかにも80年代後半頃だ。4作目のハンバーガーを食べる孫娘と彼女のために蒸し魚を作ってあげるカンフーの達人とのアンバランスさがおもしろく見れる。自分はやっぱり広東料理の蒸し魚の方がいい。
1997年のチャールズ皇太子(現国王)が参列した香港返還のセレモニーがつい昨日のような気がしてくる。
5作目はマネーゲームに関心を持った男女3人が、株や不動産の価格の上げ下げを感じながらもゲームに加われずうまくのれない話、6作目は久々に海外から香港に帰郷した男が、以前あった場所に同じ建物がなく右往左往してしまう話、最後は精神病院の入院患者のやりとりだけど意味がよくわからなかった。
5作目で、株を買おうとしたら気がつくと株価があっという間に高騰していて買えず、どんどん上がっていた後で急落してあたふたする光景は株を買う人は誰もが経験するパターン、その後SARSでどんどん不動産の売り物がでて、叩き売りになった時に誰も買わないシーンもある。結局その時点から比較して今は8倍になっている皮肉の話だ。なかなかうまくいかないことをコメディタッチにしておもしろい。ジョニートーの作品だ。「奪命金」という相場に関わる人たちを描いた作品を思い出す。
6作目で名優サイモンヤムが演じる初老の男が、香港中環(セントラル)でフェリー乗り場の移転に戸惑い、以前建てた建物がなくあたふたする話を見て、しばらく行けていない香港に自分が行った時に大丈夫なんだろうか?とふと感じてしまう。自分の好きなジョニートーの「スリ」で香港の街で悠々とスリをする姿を見せるサイモンヤムとは正反対なので思わず吹き出す。
あたふたしているうちに主人公が交通事故に遭ってしまう話と仲本工事の事件が妙にダブる。この作品をつくったリンゴラムは亡くなってしまう。