映画とライフデザイン

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映画「君だけが知らない」

2022-10-30 16:16:55 | 映画(韓国映画)
映画「君だけが知らない」を映画館で観てきました。


映画「君だけが知らない」は韓国得意のサスペンススリラー映画だ。監督脚本のソ・ユミン、主演のソ・イェジをはじめ出演者スタッフは知らないメンバーたちだ。記憶喪失になった妻が、夫の懸命な介護にもかかわらず妄想に悩まされ何が真実で誰が正義かわけがわからなくなる話である。妄想といっても、デジャヴ感覚で一瞬先に身近に起きる出来事がとっさに脳裏に浮かびあたふたするのだ。

この映画は予備知識を持たずに観た方が面白いサスペンスなので、説明は最小限とする。よくできている映画だ。

話の展開は落着の予測をことごとくはずす。
映画を見始めてから主人公の妻スジン(ソ・イェジ)と夫(キム・ガンウ)の立ち位置が少しづつ変わっていく。事故で記憶喪失になったスジンが夫の看病のおかげで退院する。人生をやり直すために2人でカナダに移住しようとしている。


そうしたときに、スジンは身の回りで起きる事故を直前に察知するようになる。自宅マンションの住人の小学生が交通事故に遭遇したり、同じマンションに住む少女が乱暴されるのを脳裏に浮かべて、大慌てで事件を回避しようとするのだ。

スティーブンキング原作クリストファーウォーケン主演のデッドゾーンという映画がある。事故の後長い昏睡から目を覚ました主人公が一瞬先に起きる悲劇的出来事を脳裏に浮かべ事件を察知する。おそらく、トムクルーズ「マイノリティリポート」にも影響を与えている作品だ。

その作品のように、この映画は超能力的予知能力を示す物語になるのかと映画を観ていて思う。ところが、予言だけに焦点があてられるわけではない。脚本が映画を観ている誰もが催眠術にかけられた状態にするように巧みに導く。


色々と起きる事件に関して、ある人物が圧倒的に怪しいとする展開に持っていく。そこで自分はある結末を予想する。でも、逆転に次ぐ逆転が起きる。いつもながらの韓国サスペンススリラーの展開の見事さに黙って身を任せたい


終わって振り返ると、奥が深いきれいに伏線を仕掛け、こういうことだったんだと結論に導く。監督脚本のソ・ユミンの手腕に感心する。美人女優ソ・イェジにスキャンダルが起きて、2021年4月韓国公開にあたり、あたふたしたようだ。日本公開に持ち込めたことを喜びたい。
コメント
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