映画とライフデザイン

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愛する人  ナオミワッツ

2011-10-15 08:01:12 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
「愛する人」は恋愛オムニバス映画である。アネットベニング、ナオミワッツと2人の自分の好きな女優の共演となれば見るしかない。「Mother & Child」という原題が示すごとく、劇中には多くの母と娘が登場する。若くして生んだ娘を手放した事を悔やんで生きる母親。その母に捨てられ、立派なキャリアを積みながらも醒めた目で生きていく娘。子どもが欲しいと願い、なんとかして養子をもらい受けようとする女性。ロドリゴ・ガルシア監督は、3人の女性がさまよう情景を映し出す。


3つのストーリーが同時に流れる。
アネット・ベニングは介護の仕事をしながら年老いた母と暮らしていた。37年前、14歳の時同級の恋人と交わりその子供を身籠る。まだ若すぎて赤ちゃんを手放さざるをえなかった。それもあってか気難しく女性に育っていた。人と素直に接することができないでいた。今の職場の同僚にはそんな彼女を理解してくれる人がいるが。。。。
母親の愛情を知らずに育った娘ことナオミ・ワッツは弁護士となった。人もうらやむ輝かしいキャリアをつんでいったが、一つの事務所にはおさまらない。新しい法律事務所では上司こと黒人弁護士のサミュエル・L・ジャクソンと親しくなった。そして誘惑する。また、隣の家に住む新婚夫婦の夫をナオミは誘惑する。しばらくたち、生理が来ないことにナオミは気づく。どうやら妊娠してしまったようだ。どちらの子かはわからないが。。。。
黒人女性ことケリー・ワシントンは、愛する夫と家庭を築きながらも、子供を産めない体であるため、養子縁組を決意。教会に登録し、ある妊婦と巡り会う。不意の妊娠で生まれてくる子供を養子に出そうとしていた女性だった。きついことをその女性から言われながらも、養子にもらおうとするのであるが。。。

この母娘の気持ちはよくわかる気がする。こころの中にわずかな隙間を作りながら生きていくのは何か辛いものである。後半戦に入り、鋭角的肌合いから少しづつ色彩を穏やかにしている。母娘それぞれの持つ本質的な愛情のようなものを見せられて、心が洗われるような気もした。

相変わらずナオミワッツがなまめかしい。かわいい顔をして大胆なことをする役はお似合いだ。マルホランドドライブからすでに10年はたつが、全く衰えは感じない。ここでもバストトップを見せる。女優魂に磨きがかかっている印象だ。逆にアネットベニングの衰えが目立つ。映画が始まり、気難しい女性を演じる。なんか嫌味な感じだ。個人的には「アメリカンビューティ」での普通の主婦役が一番似合う気がする。

それでもアネット・ベニングとナオミ・ワッツが、映画が進展するに従って、顔つきや表情まで変化していく。演技は素晴らしいと感じた。さすが当代アメリカ女優のトップクラスに君臨するわけだ。

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