映画とライフデザイン

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映画「愛を耕すひと」 マッツ・ミケルセン

2025-02-20 17:43:31 | 映画(欧州映画含むアフリカ除くフランス )
映画「愛を耕すひと」を映画館で観てきました。


映画「愛を耕すひと」はデンマークの名優マッツミケルセンの新作である。ニコライ・アーセル監督の作品だ。毎回主演作を楽しみにしている。今回は18世紀のデンマークまで時代がさかのぼる。未開拓の荒れ地から作物がとれるように奮闘する元軍人を演じる。もともと「007カジノロワイアル」で名をあげたマッツ・ミケルセンはデンマーク映画だけでなく活躍している。古い題材だけど今回も楽しみだ。

1755年のデンマーク。ドイツ帰りの退役軍人のルドヴィ・ケーレン大尉(マッツ・ミケルセン)は、名誉ある「貴族の称号」を得るため、広大な荒野の開拓に挑む。土地を耕し、ドイツ仕込みのジャガイモを植える。それを知った有力者のフレデリック・デ・シンケル(シモン・ベンネビヤーグ)は土地は自分のものだと主張して保身のためケーレンを追い払おうとする。
シンケルの虐待に耐えられず逃亡した使用人のアン・バーバラ(アマンダ・コリン)や両親に捨てられたタタール人の少女が、ケーレンのもとに身を寄せるようになる。ケーレンは悪天候にも耐えながら作物実る農地へ変えようと悪戦苦闘する。


過酷な話だ。これが実話に基づくというのもすごい。
映画が進行していくにつれて感動が生まれる。
薄汚れたような色合いの空で包む広大な平原が続いている。その中の一軒家に住処を構える。善悪がはっきりしているので、ストーリーはわかりやすい。デンマーク王の許可を得て主人公は耕しているのに、悪玉は自分の土地だといってきかない。少しづつ栽培もうまくいって入植者たちの仲間もこの土地に来るが悪玉は邪魔する。これでもかとやることなす事すべて妨害されてケーレンは困難と背中合わせだ。人種差別もあって入植者の仲間たちが「南方の人間は不吉だ」といってケーレンと一緒に暮らすタタール人の女の子を追い出そうとするのだ。身内からの難題も解決しなければならない。


耐えしのぶマッツ・ミケルセンをみていると幼児のウソに翻弄される映画「偽りなき者」を連想する。あの時もやられっぱなしだった。元軍人で本当は強いところを見せる場面もある。最終的にはうまくいくんだろうなあと予測してみているが、悪玉から強烈な拷問を受けてもうだめかとも思ってしまう。

そんな時に予想もしない展開に動いていく。同居人のアンバーバラとタタール人の少女との交情がこの映画の見どころである。孤独なケーレンの最後に向けてのシーンは感動的だ。

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